中国の環境 Invironment 本文へジャンプ



はじめに

 ここは、学生のレポートを掲載しています。内容は、教養セミナーⅠⅡⅢⅣに学ぶ学生と、中国文化事情に学ぶ学生が、春学期や秋学期でまとめたレポートです。
 大学に入ってまだ1年目の学生がほとんどで、本を読むことから資料収集し、インターネットを利用して収集することも多いです。教員は、レポートの書き方や引用の部分と、参考文献や参考サイトなど、特に著作権に関する意識を高めるために厳しく要求しているほか、多くの添削は特にしておりません。
 ここに学生のレポートを掲載する目的は、中国について、学生がどんなテーマに関心があるか、どういう風にレポートをまとめるか、いろいろ調べることによって考え方がどういう風に変わるかなどについて、これを読む方のために参考になればと思っています。そして、交流ができれば幸いです。
 もちろん、掲載されたレポートに関しての責任は教員にあります。ご指摘等がありましたら、是非とも次のメールアドレスを通してご一報ください。
molihua@gctv.ne.jp


中国の環境

1.     中国の環境問題について
2.     中国の交通機関―電について
3.     中国の農ついて
4.     中国の環境

中国の環境問題について

―経済成長に伴う苦悩

法学部現代社会法学科1年 小栗辰雄

キーワード:  環境  経済成長  公害 

1. はじめに

中国では、急速な経済発展に伴い環境破壊も深刻化。最近も工場廃水の垂れ流しなどによる河川や農地の汚染が相次いで発生しており、高度成長期時代の日本と酷似したものもあり、興味をもちました。

2. 京都議定書と中国の出方

二酸化炭素が原因の地球温暖化、これに対して行われたものとして京都議定書がある。議定書の内容は先進国の二酸化炭素の排出量を減らすというものだ。

中国は世間的には先進国ではなく、議定書にも二酸化炭素の削減目標が課されている国ではないので、削減義務はありません。

 しかし、今の中国は未だ先進国ではないとはいえ、世界第2位の二酸化炭素排出国であり、第1位であるアメリカを近い内に追い抜くと言われています。このことでアメリカやオーストラリアは、中国が削減義務を負わないのを理由に議定書には批准していません。

発展途上国である中国にも義務を負わせるということは、

 「先進国だけ先に発展して後は“締め切り”ではずるい」

 「先進国側の一方的な言い分で途上国に負担を強いるのはおかしい」

という意見が出てくることになります。

肝心の中国は議定書に対して批准しており、削減義務はないながらも、二酸化炭素削減に向けた積極的な姿勢を見せています。

3.現在の中国の環境について

中国では、1970年代から大規模な環境汚染が顕在化し始めました。このため、比較的早い段階から、環境保護制度の整備が進められてきており、現在では、環境保護関連の法体系の基本的枠組みや行政組織等は整備されています。

しかしながら、人員および予算不足により、法規制の実施が適切に行われていないなどの問題も生じています。さらに、急速な経済成長が続いたことも加わって、環境汚染や自然破壊は急速に悪化してきています。

まず大気状況。中国の国家環境保護総局が行った調査の結果では、大気の質が「優秀」又は「良好」に分類される都市の割合は増加する一方、「中度汚染」又は「重度汚染」の都市の割合は減少しており、都市の大気状況は次第に改善してきている。しかしながら、汚染されているとされる都市はいまだに過半数に上がり、依然として汚染の状況は深刻であるといえます。

排気ガス中の汚染物質量を見ると、工業部門からの二酸化硫黄の増加が目立ちます。排出量最多業種は電力業で、中国の電力需要は経済発展に伴って上昇してきていることから、二酸化硫黄排出量の急増が懸念されている。

また、大気汚染のほかの原因として、自動車の排気ガスがあり、これは自動車の保有台数が増加したことと、排気ガス中の汚染物質量が多いことによる。中国の自動車の保有台数は20年前に比べて約15倍と急激に増大しており、1990年代末の中国の自動車1台当たりの排気ガス量は先進国の10~15台分に相当し、汚染の濃度も先進国の同種類の車より3~10倍も高い。

次に水問題である。水質汚染の状況と原因について、国家環境保護総局が実施した主要な河川の水質汚染結果がある。大気汚染と同様、近年においては、水質改善の傾向が見られるものの、人が直接触れるに適さないほど汚染された水域が、主要河川の6割以上を占めており、全体的に水質汚染はいまだに深刻な状況にある。

廃水について、量の推移を調べると、生活廃水が増加している。この原因としては都市化の発展である。中国の都市では人口が増加し、また大量に水を消費する生活様式がふえてきた。このため、汚水処理施設の整備や水資源の再利用などが重要であるが、今の中国の生活廃水処理率は低く、上下水道インフラの整備も進んでいない。

また水不足の問題から砂漠化の問題が起こっている。中国は現在23の省(台湾省含む)、4の直轄市、5の自治区、香港と澳門の2の特別行政区および1636の県に分布する。砂漠化・荒廃地の総面積は国土全体の27%を占める。毎年2460k㎡の速度で進行しており、そして水土流出面積は国土面積の38%にあたる36,700万haに達し、毎年100万haずつ増加している。

ゴミ問題も大きくなりつつある。13億近くの人間が生活を行っているわけだから、そのゴミの排出量が膨大なものになるのは誰にも明白です。しかも急速な経済発展に伴い排出されるゴミの量も激増しています。都市部のゴミ処理量は、80年には3千万トン程度だったものが、1億トンを突破し、毎年8%の割合で増加しています。

ゴミの内容も昔は石炭や生ゴミが大部分を占めていましたが、近年では経済発展に伴い、プラスチックなどの化学製品が増えてきている。そしてそれらが、分別回収されておらず、どんな種類のゴミも一緒に埋め立てられているのが現状です。

このほか、騒音問題や、農村問題における環境問題、海洋生態環境なども問題も抱えている。

4.経済成長にともなう公害について

今年に入り、長江の支流で、中国南部の湖南省を流れる湘江に工場からカドミウムが流出し、流域住民にイタイイタイ病に似た症状が起きた。

原因としては、沿岸にある精錬工場から、カドミウムを含む排水が大量に流れ出た。流域の一部では基準の22~40倍のカドミウムが検出されたという。流域には体の痛みを訴える住民が現れており、全身56箇所を骨折して死亡した住民もいたという。全身の骨がもろくなる骨軟化症や肝臓障害をひきおこすこの症状は、日本で起こったイタイイタイ病と酷似している。

朝日新聞は「具体的な健康被害が報じられるのは異例」としており、この公害以外にも別の公害が起こっている可能性も懸念されている。

またこの被害、中国青年報によれば、実際には以前から工場の排水垂れ流しによる慢性的汚染があり、流域の溜め池のカドミウム濃度が基準値の200倍に達し、それが川に染み出していることや、各精錬工場が午前4時から同8時の間に汚水を湘江に排出する「内部規則」があったという。つまり、工場が「規則」としてカドミウムを川に流していたのだ。

5.それらの解決策

これら環境の問題はそう簡単に解決できるものではない。中国政府は比較的早め早めの対策をとってはいるが、その効果は微々たるものだ。それだけ中国の発展がめまぐるしいということもあるだろう。ならどうすればいいのか。まずは中国人民一人一人が環境問題について関心を持つ必要があるのではないだろうか。

   中国は現在の環境汚染、公害問題の深刻さを国民一人一人に教え、認識させる必要があると考える。

   中国政府は先進国家の過去の事例を教訓として、その環境対策ノウハウの導入・対応のあり方を参考にするとともに、法律適用の強化、罰則の強化などの施策が行われれば、川に工業排水を流すという無知な行いもなくなるのではないかと考える。

   高度経済成長時代に今の中国に酷似した経験を持つ日本は、四日市病や水俣病などの事例を紹介して中国国民に周知させ、政府の環境政策へ一層の協力を求める動きをやっていくべきだろう。これが成功すれば、中国政府の政策と相乗効果を生むかもしれない。

6.まとめ

中国の環境問題、公害問題の解決には政府の強力なリーダーシップが必要だが、環境問題を政府だけの問題として放置せず、国民一人一人の問題として協力を促す必要があるのではないかと考える。そのためにはまず、政府が国民に対して環境情報の提供をさらに進め、国民の理解と関心を高めることが必要だ

   しかし、13億という人口を抱え、発展した都市や未発達の地域など、国民一人一人に今の環境問題について理解を得るということはとても容易なことではないだろう。中国政府がどれだけ国民にアピールすることができるかが、問題解決のカギとなるに違いない。

そして、中国の環境問題は中国の中だけの問題ではない。中国の東に位置する日本は大気汚染、海洋汚染、黄砂など多方面で影響を受ける。大気汚染された土地の食物を私たち日本人が口にする機会も決してないわけではない。他国に対して我々個人ができることは少ないかもしれないが、中国に渡り、様々な問題解決に努力している団体などもある。個々の団体、そして政府の中国への協力・支援に少なからず今後の日本の環境問題が懸かっているのである。

参考文献

1.     吉田実、19987月、「日中報道 回想の三十五年」、潮出版

2.     中国の環境問題

http://www.glocom.ac.jp/eco/esena/resource/agatsuma/agatsuma.j.html   

3.     中国の環境と社会経済システム

http://washida.net/genko/china.html 

4.     中国の大気汚染

http://www.aiainet.jp/~mz/inomata_tomonori/2006_11_6.htm   

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中国の交通機関―電車について

経営学部国際経営学科1年 川崎 謙

 中国は昔から東方巨竜と呼ばれている。中国は五千年の歴史を持つ国であり、土地が広くて、資源が豊富である、人口も世界の四分の三をしめている。現在世界を見ると、中国経済の発展は本当に驚くほどの勢いで発展している。まるで東方巨竜のようだと思う。経済にのみならず、中国は各方面の発展は急速にできた。1987年から1996年までの約20年間にGNP9.2%GDP9.8%、農業は9.4%、工業は11%、サービス業は7.5%の伸びを示している。ここで私が調べたのは中国の交通である。

 中国は人口多いため(現在約13億人)、昔の交通はひどかった。「信号無視の国」とよくいわれてたる。中国から帰ってきた人たちは信号無視をする法則が存在する。信号無視や、無理な横断をしたがる。慣れたもので、見ているほうが ひやっとする。「それはなぜか?」中国には、交通ルールがないのである。基本は車優先、強いものが勝つ。つまり人が横断するのを見ても、車が止まることはないのである。初めて訪問する日本人や外国人は、その光景をみて誰もが驚く。たしかに昔の中国の交通は外国人に悪い影響を与えた。 時間がたつに連れて現在、中国の交通はだんだんよくなっていると見られている。信号無視も少なくなった。

 交通機関の発展はその国の発展に大きいな関係である。一番感じしているのは日本交通の便利さである。地下鉄から始め、名鉄、新幹線、車など交通機関の発展により通勤や国内の移動にもとても便利である。中国の交通機関と言えば、自転車である。これは世界の人々の印象であり、確かに、人口が多いため、自転車は本当に国民の生活にとって大切な物である。通勤、通学、買い物などすべて使われる。交通状況によって、車より自転車のほうが早いかもしれない、観光でさえ自転車がよく使われる。中国で自転車が普及しているのは世界でも有名な光景である。遠いところへ行くにはバスや汽車などが盛んに使われている。発展中の中国では、大都会では道路はよく整備されているが、田舎まだ整備されていない。雨のときとても歩きにくくて、交通機関の一部はまだ大変である。 

中国の交通では自転車から自動車に変わっていった。だが、人口の多い中国では道路をつくるのがとても困難である。人口が多いので、車の数も多くなり都市ではすぐに渋滞が発生する。そのため、中国では近年「電車」がとても発展している。

 日本の主な交通機関は車である。しかし、人口の多い中国にとって交通機関が車というのは、大変難しくなる。そこで電車が、最近の中国の交通機関では最も重要になってきた。昔は「蒸気機関車の王国」と呼ばれていた中国だが、現在はその蒸気機関車をみることはあまりない。電車は、中国にたくさん走っていて、山などから鉄鋼などを運んだりなどと大変便利である。しかし、人口がかたまっている上海などの都市ではそのような路線を開発することができなかった。そのために、大型バスなどの市内バスがとても人気である。

 渋滞になると大型バスも通常のような運行をすることができずにお手上げの状態になってしまった。そこで、中国は1988年に、上海から一本の地下鉄を開発した。現在は、その地下鉄とさらに、上海から市内にのびる地下鉄も開発されて、中国の交通機関も少しずつ安定してきた。現在、さらに中国では、リニアモーターカーの車輌生産を開始したことを明らかにした。 2日付で中国新聞社が伝えた。成飛集団は、中国国内で唯一リニア交通分野に参入した航空機メーカー。 リニア車輌の生産は、中国の国家ハイテク研究発展計画(863計画)に組み込まれており、設計から生産開始までに5年間の歳月がかけられた。事業の総予算は50億元にのぼる。一部の電機システムを輸入に頼る以外、その他の部品はすべて国産化を実現しており、国産化率は85%以上に達する。また、耐久性を考慮した設計を施すことにより、トータル製造コストは、ドイツやフランスの同タイプの車輌より約1割安いという。 設計速度は毎時500キロメートル。乗客定員は90人である。複線1キロ当たりの建設費は8000万元(1元=約13円)で、外国から先進技術を導入する場合の28%にすぎない。輸送能力は現在の軌道鉄道に匹敵するが、運行コストは鉄道を下回る。世界で運行コストが最も安いリニアモーターカーと言える。こうして見ると中国のリニアモーターカー開発技術というのは世界的に見ても高いものになる。

 中国は、たくさんの歴史があり、人口を世界一なので技術をもっている人もたくさんいる。リニアモーターカーは、日本には少し難しい交通機関なので、中国が開発したことによって世界から注目されるようになった。あとは、安全面などもこれからしっかいやっていって欲しいと思う。これから発展する国として、今世界で注目されている。その内、日本が中国からリニアモーターカーを輸入する時代がやって来るのかも知れない。

参考文献

1. 愛知大学現代中国学部編 「現代中国」 あるむ

2. http://www2.odn.ne.jp/~ccw94440/braidal/page049.html

3. http://www.knet.ne.jp/~ats/yomo/y_china.htm 

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                中国の農業について

          経営学部国際経営学科1年滝藤大士

キーワード:生産量、農業の仕方

1.     はじめに

中国は人口が多いが、農業(穀物)を、どのようにして、全人口に食べさせているのか、過不足はあるのかどうかに、興味をもった。

2.     穀物生産量について

中国は世界の穀物生産量(馬鈴薯を除く)20億t(2000年)の20%、4億tを占めている。

3.     農業人口について

中国での、農業人口は、87000万人と多く、全人口に占める比率が焼く70%(99年)と高い。農民は、自作農、小作農、農業労働者として分割され、政府は自作農の創出が最重要視された。有名な孫文も、このことについて、「耕者有基田」という主張をしたことも、有名である。つまり、中国は、近年、農業に力を出し始めた訳では、なく

昔から、農業に力を出していたことが分かると言えよう。

4.     中国の農業の土地面積について

中国の全耕面積は16000ヘクタールと、とても広大であるが、農民1人あたりの面積は

2.07ムー(約14a)と、とても少なく、日本の約10分の1、アメリカの1400分の1に過ぎない。

5.     農薬問題について

近代中国の農業の変化①

まず、主食となる食料(米、小麦、とうもろこし、豆類、いも類)の生産が5億トンとほぼ自給水準に達し、食料不足が解消に向かっていることである。ただし、一部穀物(例えば大豆)の輸入が増えだしていることに目を向ける必要がある。

 

小麦

コメ

トウモロコシ

ダイズ

ばれいしょ

かんしょ

生産量

9350

18152

11581

1545

6405

11512

世界の順位

1

1

2

4

1

1

上の表は、中国の主要作物の生産量と世界における順位である。

 

りんご

柑橘

トマト

きゃべつ

葉タバコ

生産量

2156

1125

711

2014

2120

2303

世界の順位

1

3

2

1

1

1

上の表は、中国の果樹野菜等の生産量と世界の順位である。

これを見てわかるように、主要な農作物の生産量は世界で一位となっている例が多く、それ以外でも、落花生、綿、なたね、ごま、亜麻、羊肉、豚肉、鶏卵なども、世界一となっていることがわかり、数字を見る限り、中国はまぎれもなく、農業大国といえるのだ。

②農薬問題について。

20023月に、中国から輸入された冷凍ほうれん草に我が国の基準値を上回る農薬が検出されたことが、大きな社会問題となった。

199758日に国務院令第216号として日本の「農薬取締法」に相当する「中華人民共和国農薬管理条例」が公布された。中国における農薬規制については19829月に登録体系が整備され、1989年には国内の農薬製造許可制度が、19975月には中華人民共和国脳焼き管理条例が制定され、1999年には輸出入農薬についての認可制が始まっている。

1997年に制定された農薬管理条例は、第1章の総則から始まり、第2章から順に「農薬の登録」、「農薬の生産」、「農薬取り扱い業の経営」、「農薬の使用」、その他の規制」、「罰則」そして最終章第8章は「付則」からなる法律である。その所管は国務院化学工業行政管理部となっている。

200272日の人民日報は農業部の発表として、「農薬管理の目標について、約5年で野菜、果物、茶葉といった農産物の農薬問題を解決し、食用農産物の安全を確保できるようにしたい。また、毒性の高い農薬の削減計画を推進し、毒性の高い農薬劇薬を含む農薬の比率を、現在の35パーセントから20パーセントに減少させる。第105カ年計画の終わる2005年頃には、中国の国情に合い、また国際的な標準に達した残留農薬の標準システムを完成しているだろう。」と報道している。

このような問題に対応したものとして、毒性の強い農薬や残留の長い農薬の使用が禁止されるようになっている。

また、政府主導による「緑色食品」の普及活動がさかんになっている。「緑色食品」とは「安全、優良な品質、健康に良い食品」の総称で、原料や加工品も含んでおり、生鮮食品だけが対象では、ない。この栽培技術や生産技術は、「中国緑色食品発展中心」が行っており、政府主導の認証制度で、行政が中心となって、有機農産物や減農薬食品を生産していこうとするものである。日本やEUにおける輸出農産物の農薬残留問題は、国外から指摘された問題であり、それによって大きな経済損失を被っている。中国における「緑色食品」の展開はWTO加盟を機に、世界的大きな発展の可能性がある野菜や茶、果実など中国の得意とする労働集約的な作物の世界市場をねらった政府主導の世界戦略と考えられる。

農薬の生産量や使用量について中国経済年鑑を調べると、2001年の農薬生産量は618千トン、需要量は25万トンとされています。生産量の種類別の内訳は、殺虫剤が411.900トン、殺菌剤が67.718トン、除草剤が138.352トンでだった。中国における農薬需要25万トン、生産量が約61万トンとすると、36万トンの輸出余力があることになる。

中国における2001年の作物作付面積が約15千万ヘクタールあるのに、25万トンしか農薬需要がない。

最近の日本の農業出荷量は作付面積約430万ヘクタールに対し約35万トンとなっている。

6.     まとめ

中国は全人口が多いのに、どうやって食料を国民にたべさせているのかが気になってこのレポートを書きはじめて思ったことは、中国の農業はとても発展しているということである。

まず、穀物(馬鈴薯)を除いては世界1位の生産率であることに驚いた。

さらに、りんご、キャベツ、トマトの生産量も世界1位ということは、農業大国であると言うことが分かる。

私は中国の農業がここまで発展しているということを知った。

そして、農業が発達しているのに、農民一人の土地面積が、2.07ムー(約14a)で、日本の約10分の1、アメリカの1400分の1であるということは、本当にすごいと思った。

このレポートを、終えて私が思ったことは、中国の農業のすばらしさを知った。

中国人は日本人やアメリカ人よりも農業を知っているのだ。

ただ、今後の中国の農業の問題は、やはり農薬問題である。もし、今後農薬問題を解消すれば中国は本当の意味で世界1の農業大国になるのだ。

私はいつか、そんな日が来ることを影ながら、応援し続ける。                            

参考文献

1.愛知大学現代中国学部編、200641日、「ハンドブック現代中国 第二版」、あるむ

2. http://www.syngenta.co.jp/support/gaichu/gaichu29_china2.html syngenta

3.http://www.gctv.ne.jp/~rinke/mc/mc22.html  近代中国の農業経済

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 中国の環境問題

経営学部国際経営学科1年 小池文子

キーワード:水質汚染   ごみ問題    公害    環境対策

1.はじめに

中国の環境は深刻で国際的な問題にもなっており、大気汚染についてはSO2や排ガスが問題になっている。SO21955万トンにものぼるが最も深刻なものが、自動車による排ガスと製鉄所などの工場の煤煙である。現在、中国での自動車保有台数は増加し、大都市に集中している。大都市や重工業地域には工場が多いので、このような煤煙と排ガスが複合した大都市の大気汚染は深刻である。また、酸性雨については、国土面積の30%が酸性雨の被害を受けている。とくに城都、貴陽、長沙などが酸性を呈している。中国のエネルギー消費は3位であり、エネルギーの消費量は増加している。発電所からも酸性雨、大気汚染の原因となる汚染物質が排出されている。火力発電所は硫黄脱硫施設を整備しているが、あまり使用されていないことがわかった。

2.水質汚染について

次に、水質汚染については、中国の水質は汚染が進んでいて、特に7大水系の半分近くの流域や河川などはとても汚染されている。水質汚染の原因は化学工場や製鉄所、製紙工場などから排出されるアンモニア性窒素などである。ほかにもヒ素、水銀や油類など工業排水と生活排水もあげられる。この油類などは河に流されているので河はとても汚染されていて支流では55%が汚染されている。これらが海に流れているので沿岸海域の水質はよくないと考えられる。

3.ごみ問題について

そして、ごみ問題も注目されている。産業廃棄物と都市ごみの量は膨大な土地を占有し、土壌、水質、大気などを汚染している。産業廃棄物は再利用されているが排出量より再利用されている量がとても少ない。残りは河川などに捨てるか郊外に堆積しているかである。しかし、藩陽市では、1991年に環境衛生に関わる車を80台とごみ箱を大量に購入した。ただ、新しくごみのおく場所が必要とされているが、適切な場所が見つからないのが現状である。このような大気汚染、水質汚染、ごみ問題などは、経済発展が主な原因だと考えられる。経済発展とともにごみは増加している。また、経済発展により工場が増加し、工場から排出される産業廃棄物も増加した。経済が海外からも注目されるほど発展したのはすばらしいと思うが、環境対策が必要である。

4.自然環境について

中国は森林の少ない国であり、過剰な伐採、耕地の開拓などが原因である。それにより生態バランスも崩れて自然災害がおきている。また、中国にとって大事な資源である草原も砂漠化している。耕地開発、放牧などが原因とされているが、放牧は昔からやってきたことなので主に原因は耕地開発ではないか。砂漠化している面積は増加している。

5.公害について

このような環境破壊は公害を生み出す。日本も昔、工場から排出される水銀や、光化学スモッグなどによる水俣病、四日市ぜんそくなどの公害が発生した。中国も経済の成長によって工場が増加したことで水俣病に症状が似た病気が発生している。日本は公害防止の先進国であり、公害を体験している国である。京都議定書にも署名してチーム・マイナス6%を進めている。クールビズ・ウォームビズなども広めている。まだエネルギーによる二酸化炭素の6%削減はできていないがメタンの削減はできている。日中で協力して環境問題に取り組むが大切だといわれている。

6.環境対策

汚染や環境破壊は注目されているが、中国もさまざまな対策をしている。1987年には大気汚染防除法が採択された。そして1995年には改正されている。また、2000年にも改正されている。1992年には地球サミットに参加している。そして、中国国内での環境対策が進んだ結果、酸性雨の原因となる二酸化硫黄の排出量が、年間で7%削減された。1993年にはサハラ砂漠で植林を開始し1994年には万里の長城付近にある乾燥地で植林を開始した。これで砂漠に緑がすぐにはできないが、徐々に緑ができていくので砂漠化は止められるかも知れないだろう。2001年には本格的な活動がスタートし、トヨタ自動車が中国の砂漠化防止、緑化に貢献している。北京天津では砂漠化対策に多額の資金を投入している。また、北京で大気汚染についての対策が2000年に公表された。中国で深刻な水質汚濁の防止を目的とした水汚染防止法も1984年に施行され1996年に改正されている。河川、湖沼、ダムなどの表流水と地下水に適用され、海洋保護法も制定されている。地下水など汚染防止、罰則規定、水質汚濁防止に関する規定が多くある。廃棄物による環境汚染に対しての防止を目的とし固体廃棄物環境汚染防止法が施行された。管理制度や廃棄物の収集、処理などに関する規定を定めている。廃棄物の減量、資源化など、リサイクルと管理に関する義務規定などもある。家電リサイクル法などの新しい環境関連法の施行も予定されている。汚染物排出料金徴収制度も実施され、汚水、排ガス産業廃棄物、騒音、放射性廃棄物などを排出基準より超えて排出している企業から汚染費を徴収している。汚染物質排出許可制度など汚染物質環境保護にたいする制度はさまざまある。中国は環境保護や改善を重要としており国策に取り入れられた。国が環境と自然資源を保護し、汚染とその他の公害を防止管理すると定められているようだ。このように中国は多くの環境対策をしてきている。資金力不足や専門職員の不足、地域格差などによって実行されにくいものもあるが効果的な制度なども出してきて実行されているものも多い。一部の環境問題を有効的に解決することもできた。経済の発展によって有効的な対策がよりだされることが望まれる。環境レベルはまだ理想的とは言えないが様々な環境対策などで、長い時間をかけて理想的な環境レベルにすることはできるのではないか。

7.まとめ

中国の環境破壊は深刻で人への被害も出ている。水質については非常に汚染が進んでいた。しかし対策も行っており、解決することができた環境問題も一部ある。経済発展のため環境問題が深刻になったが、発展したことによって環境問題を解決する方法がみつかるのではないかと思った。経済発展と環境の保護を同時に考えなければならない。環境をこれから改善していくために、発展した経済を利用しなければならないと思う。

参考文献

1.愛知大学現代中国学部編 2006年 「現代中国」 株式会社あるむ

2.ごみ問題

http://www.ne.jp/asahi/chen/jianyuan/chdust.htm

3.中国環境関連情報

http://www.ne.jp/asahi/chen/jianyuan/chen.htm

4.中国の環境問題

http://www.aiainet.jp/~mz/shimakura/shimakura02.html

5.中国の環境問題と対策 

http://ds22.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~haisui/journal_j/no_14/environ_chaina.html

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