愛知学院大学

学長挨拶

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木村 文輝
学長 木村 文輝

愛知学院大学は、建学の精神である「行学一体」「報恩感謝」を基盤として、広い教養と深い専門知識、高い人間性をそなえ、人々の幸せに資する人材の育成を目標としています。
愛知学院は2026年に創立150周年を迎えます。守るべき伝統を守りつつ、時代に即応した変革を恐れることなく、「知の共創、地域との共生」を目指し、新しい歴史を紡いでまいります。

愛知学院は、明治9年(1876)に創立された曹洞宗専門学支校に始まります。そして、昭和28年(1953)に愛知学院大学が開学されました。以来、今日に至るまで、本学が一貫して守り伝えてきたのが「行学一体」「報恩感謝」という建学の精神と、仏教、とりわけ禅の素養にもとづく人間教育という目標です。

仏教とは、人々が幸せになることを実現するための教えです。私たちは、誰もが自分の幸せを願っていることに間違いはないでしょう。そのために、私たちは様々なことを考え、様々なことに挑戦します。しかし、自分がどれだけ頑張っても、まわりの人々の支えがなければ、それを実現することはできません。まわりの人々に支えてもらうためには、まずは自分がまわりの人々を支えることが必要でしょう。そうでなければ、誰も私を支えてくれません。この「支え合い」の精神が、「報恩感謝」の極意であると私は考えます。とは言え、具体的に何を行ったらよいのでしょうか。それを考える知恵を身につけなければなりませんが、知恵だけを身につけても、それを実行しなければ意味がありません。「行学一体」は、まさにこのことを表しています。仏教の教えにもとづくこの二つの精神を拠り所として、本学では学生一人ひとりの人間性を涵養するとともに、広い教養と深い専門知識を備えた人材の育成を目指しています。

一方、本学は時代の変化と学生の要請にこたえながら、常に変革も重ねてまいりました。現在、愛知学院大学は、広大な自然を感じられる日進キャンパスと、政治経済の心臓部をのぞむ名城公園キャンパス、中部地区の歯学教育をリードしてきた楠元キャンパスと末盛キャンパスという、趣の異なる4つのキャンパスに、文、心理、健康科学、商、経営、経済、法、総合政策、薬、歯の10学部16学科と、短期大学部1学科、大学院9研究科を擁しており、総勢約12,000人の学生が、日々、勉学やクラブ・サークル活動に励んでいます。中部圏有数の総合大学である本学は、多彩な専門教育の展開と、愛知県随一の数を誇るクラブ・サークル活動に大きな特色があります。また、人間性の涵養にとって不可欠な、幅広い教養教育を充実させるために、今も教養部を存続していることや、自己と向き合うために、本格的な坐禅堂で参禅を体験できることも、本学の特筆すべき点でしょう。さらに、14万人を数える同窓生の中から、中部地方の政治・経済・医療をはじめ、様々な分野で指導的な役割を果たしている方々を多数輩出していることも、本学の誇りとするところです。

それに加えて、近年はより高度の教育研究活動の推進とともに、地域連携や社会人教育の機会の提供も大学に求められるようになりました。そのための試みとして、大学院教育を充実させるとともに、大学院への社会人入学の拡充と、そこでの高度な専門職業人の育成を目指しています。また、これまで多くの経験を重ねてこられた方々の学び直しの機会として、本学の通常の講義に社会人も参加できる「開放講座」や、社会人を主な対象とする「公開講座」や「オープンカレッジ」、「モーニングセミナー」なども開催しています。さらに、官公庁や地方自治体、あるいは産業界や他大学などとの交流を進め、開かれた大学として、大学における知の集積を社会に還元する活動を推進しています。

愛知学院は令和8年(2026)に創立150周年を迎えます。未来を予測することが難しい時代の潮流の中で、本学はこれからも「知の共創、地域との共生~ともに創り、ともに生かし合う未来へ~」をコンセプトとして、守るべきは守り、変えるべきは変革を恐れることなく、教職員、さらには学生とともに、新しい歴史を紡いでいく所存です。柔軟かつ広い視野をもつ人材育成と、世界と日本、さらには地域社会の発展に寄与し得る研究や活動を続けていくために。皆様のご支援とご協力を心からお願い申し上げます。