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文学部英語英米文化学科とマレーシアのトゥンク・アブドゥル・ラーマン大学がオンラインで交流イベントを行いました

学術・研究

文学部英語英米文化学科の学生とマレーシアのトゥンク・アブドゥル・ラーマン大学(UTAR:以後UTARと記載)の学生が、6月25日(金)にオンラインによる2回目の交流イベントを行いました。第1回目のイベントは4月23日に実施されています。

このオンライン交流イベントは、世界的なコロナ流行により学生間の交流が途絶えていたため、双方の学生をオンラインでつなげ、お互いの文化について発表しあい、相互理解を深めることを目的に実施しました。
4月23日に実施された第1回目の交流イベントでは、“When Nasi Lemak Meets Sushi(ナシ・レマクがスシに出会う時:マレーシアと日本の二文化の出会い)”をテーマに、UTARの学生たちが、多文化社会の中でマレー文化、中国文化、インド文化の各コミュニティがいかに伝統を引き継いでマレーシアに根づいているのか、そしていかにお互いを尊重しているのかという「多文化共生」のありかたについて説明しました。

第2回目の交流イベントでは、“Virtual Tour to Aichi Gakuin University: Unmasking Japanese Culture (愛知学院大学へのバーチャル・ツアー:日本文化の素顔を見る)”というテーマのもと、英語英米文化学科 高木眞理子教授のゼミ生(3年)が、2グループに分かれて発表しました。

1つ目の発表のタイトルは、Being a “half” in Japan: What We Learned from American Studiesとし、日本社会で「ハーフ」と呼ばれ、偏見をもたれている人々について、アメリカ研究から学んだ知見をもとに説明しました。異人種間結婚から生まれてきた子供たちは「日本人らしくない」と言われ差別の対象となりがちですが、「日本人らしさ」とは何なのかという問題提起をし、人間は皆違うのだから、誰もが外見などにこだわらず同じ日本人として共生できる社会の構築が必要と主張しました。発表内で、マレーシアの多文化共生社会ではミックスの人たちはどのように過ごしているのかと質問をしたところ多くの反響があり、「マレーシアではミックスは普通だから特別に扱われないよ」、「ミックスの方が美しいっていわれるよね」などのコメントが寄せられました。

2つ目の発表は、Acculturation of Foreign Food in Japanというタイトルで、外国由来の食べ物の日本における文化変容に注目しました。日本にはいろいろな「食」があるが、外国にルーツがあると思われている「食」が、実は日本で変化して、日本的かつ独特な食べ物になっている場合があることを指摘しました。日本の焼き餃子が中国の水餃子から変化したものだと説明すると、マレーシアの学生たちから「日本の焼き餃子はマレーシアでも食べられるよ」とのコメントがあって日本側でびっくりという場面もあり、新しい「発見」となりました。日本の納豆ピザの説明をしたところ、「マレーシアでいえばドリアン・ピザだね」というコメントまでありました。食については誰もが興味を持ち、まだまだ話し足りないようでした。

交流イベントとしては2回目となった今回は、UTARからの参加者が250名となり、UTARの先生も驚くほどの反響がありました。「これはコロナ蔓延のせいで外国にいけなくなっていることで、バーチャルでも外国にいきたい、日本人と交流したいという強い気持ちの現れではないか」というのがUTARのDiong先生のコメントです。

本学学生にとってはオンラインとはいえ、250名の人々が聞いている中で、英語で発表するのは勇気がいることでした。UTARの学生は大学の授業を全て英語で受けていますが、彼らにとっても英語は母語ではないため、日本人学生が外国語としての英語を使って一生懸命発表している姿を見て、「発表からいろいろ学べてよかった」「発表ありがとう。がんばっていたね」「またこういうイベントあるといいね」などたくさんの声が寄せられました。

今回のイベントをUTARの先生方と企画した高木眞理子教授は、以下のようにコメントしています。「英語英米文化学科では、英語で自文化や異文化について説明し、自分の意見を述べる力をつけることが一つの目標になっています。今回のゼミの試みはその一環でもありましたが、また純粋に、日本に興味を持っている外国人学生と英語発表を通して交流するという、オンラインだからこそできるいい機会になったと思います。」

マレーシアのトゥンク・アブドゥル・ラーマン大学HPより
https://news.utar.edu.my/news/2021/July/01/01/01.html

 

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