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総合政策学部 山旗張星允 教授が『Demystifying Myanmars Transition and Political Crisis』(共編著書)を公刊しました
学術・研究
総合政策学部 総合政策学科 山旗張星允教授の共編著書『Demystifying Myanmars Transition and Political Crisis』(Palgrave Macmillan 2022年)が公刊されました。
内容紹介
本書は2021年2月の軍事クーデターによって阻まれ短命に終わったミャンマーの民主化への移行過程における社会変容、発展、政治情勢についての評価を提供している。多様な分野の専門家がミャンマーの中心部および周縁部との今後の国際協力における基盤を構築するため、新たな側面からの分析を試みている。国軍の政治、経済、社会における制度化された支配は、周辺部の人々やコミュニティーの安全、治安、平和に悪影響を及ぼしてきた。しかしこの脆弱な移行そのものが地域や国レベルにおいて真の民主化への移行を確実なものにしようとする人々の草の根の取り組みを生んだ。各章では国家の脆弱性、地域社会のレジリエンス、政治的指導力、少数民族女性組織、人間の安全保障、教育の平等、国内避難民、非政府アクター、民族の地域密着型医療組織、2020年の総選挙、和平プロセス、開発問題、クーデター、新しく生まれた社会結束など様々な問題について考察を加えている。本書は若い研究者や著名な学者からの重要な知見に基づいており学者だけでなく一般読者、学生、実践者にも価値あるリソースとなっている。また民主化を目指す人々、草の根の活動、近年のクーデターに着目し転換期のミャンマーの状況を分析しているため、政治的危機とそれに対する国民の反応を理解する極めて重要な一書である。
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