日中の物価と消費の比較について

谷口 正行

 

0.はじめに

 まず、このことについて調べようと思ったのは、単純に中国の物価について興味があったかだ。あと、中国と比べると、「日本の物価は高い」という概念があるが、本当の所はどうなのだろうか、と疑問に思ったからだ。しかし、高いか安いかを検討する場合、個別の物価で捉えると誤解が生じる。それは国によって相対価格が異なる場合が当然あるからだ。なので、両国の消費の比較も織り交ぜて書いていきたいと思う。

 

1.日本の物価

 調べるとやはり、もともと日本は世界一といってもいいほど物価の高い国だったようだ。だが、今は長引く不況の影響で『デフレスパイラル』という現象が起こっており、現在物価は下がっているようだ。

デフレスパイラルとは、「不景気になる」→「ものが売れなくなる」→「しかたないので値段を下げる」→「値段を下げた結果、会社の収益が減るので給料も減る」→「給料が減るのでますますものが売れなくなる」→「ますます収益が減るので給料が下がる」といったように、螺旋構造的に悪い方向へ向かう現象のことだ。

 実際、衣料品の物価はユニクロ効果で当然ながら下がり、外食もマクドナルドや牛丼の値下げ合戦が熾烈である。電話代もようやく競争に火がつき、値下げが目立ってきた。パソコンも作りすぎのせいかお買い時だし、賃貸住宅もまた持ち家が増えた影響で下がっている。値上がりが目立つのは盆暮れの航空運賃ぐらいではないだろうか。

 

2.中国の物価

 中国の物価には地域差があるようだ。中でも特に、沿岸部や都心部は物価が高いのだそうだ。

まず、食品は日本に比べると安く、1/5程度らしい。衛生面を気にしないなら、本当に安く上がるそうだ。マクドナルドの商品は、日本より安いけど、中国では内容のわりにちょっと高い食事らしい。

衣料品は輸出用の品物と比べると品質が落ちるのが一般的だそうだ。日本で売っている中国製の服と、中国で売っている中国製の服では、日本で売っている中国製のものの方が品質が上のような気がするらしい。不思議な現象だが、日本までの運送料と関税を上乗せしても、同程度の品質を求めるなら、日本のほうが安いということだ。

自動車は、同じ車種なら日本より高いそうだ。中国国内メーカーの自動車なら安いのかもしれない。

このように、意外にも中国の物価には、日本よりも高いものも多々あった。

 

3.日本と中国の物価を比較

 ここで実際に上海の街の食べ物の値段と、日本のごく普通の店の食べ物の値段を比較してみよう。食べ物といっても両国ピンからキリまであるので完璧な比較はできないが、雰囲気ぐらい掴めるはずだ。

まず、上海の食べ物を例にとって見てみると、大体肉まんは1元(約14円)、餃子は1人前2〜3元(約30〜45円)、ラーメンやチャーハンは5〜8元(約70円〜120円)、ビールのアサヒスーパードライは5元前後(約70円)、吉野家の牛丼は12元(約170円)、マクドナルドのビッグマックの値段が11.5元(約150円)だそうだ。

次に、同じ食べ物が日本ではいくらかというと、ローソンで肉まんが88円、餃子は王将で200円、藤一番でラーメンが、550円チャーハンが450円、近所のコンビニでスーパードライが208円、吉野家の牛丼は280円。マクドナルドのビッグマックは262円だった。

比較する中でも、ビッグマックの値段を比較すると各国の経済状況までわかるようだ。イギリスの経済専門誌「エコノミスト」によって考案された『ビッグマック指数』という奴である。何故ビッグマックかというと、ビッグマックは全世界でほぼ同一品質のものが販売されており、原材料費や店舗の光熱費、店員の労働賃金など、さまざまな要因を元に単価が決定されるため、総合的な購買力の比較に使いやすかったからだそうだ。

これによると、米国の平均価格2.90ドルに対し、日本は262円(2.33ドル)で、1ドル=90円ならほぼ等価となり、円が20%ほど安く評価されている計算と分析されているようだ。中国では1.26ドルで、57%も安く評価されていることになる。

 

4.日本の消費

 まず、若者の消費からみてみると、収入は主にアルバイトであり、収入が比較的少ない。しかし消費意欲は強く、収入のほとんどを消費しており、貯蓄はほとんどない。というケースが多いようだ。

次に、30代・40代の会社員や公務員の消費をみると、住宅の購入のための貯蓄。住宅を購入した人はローンの返済。子供の教育費。など、収入の割に自由になるお金が意外に少ない。近年では、リストラに向けて守りに入る人も増加しているようだ。

最後に、50代から老年の人々をみてみると、ほとんどの人は自宅を持っており、ローンの返済も大半は済んでいる。金銭的に余裕はあるのだけど、消費意欲があまり強くないようだ。高齢化社会に向けた守りの姿勢に入ってきているからだろう。

 ちなみに自分の場合は、アルバイトをして稼いだお金を、バイクや車など、高価なものを買うために貯金しようとするのだが、ついつい外食したり服を買ったりして、結局全然貯金できない。まさに上の例と同じだ。

 どうも日本の消費は低迷しているようだ。

 

5.中国の消費

 中国では、大金持ちでない中間所得者層でさえ、共働きをする一方、物価水準が低いために生活費の負担が小さく、日ごろから無駄な消費をせずに、まとまったお金がたまると、自動車など高額商品にお金をつぎ込むようだ。所得が低いから安価な製品を買うのではなく、むしろ高い製品に向かう傾向があるらしい。また、従来商品を飛び越し、最新商品を追い求める志向もあるようだ。

消費の拡大が、中国の経済成長の原動力になっているようだ。

 

6.日本と中国の消費を比較

 日本の首都圏の人たちと、中国の上海の人たち各1000人に「10万元(150万円)あったら何に使うか?」という調査が行われたようだ。調査によると、日本で一番多かった回答が「貯金する」で58.9%だった。対して中国で一番多かった回答は「マンションの購入資金」で50.3%だった。2位以下を見ていくと、日本は「車の購入資金」31.0%、「ローンの返済」27.3%となっている。中国では「海外旅行」41.8%、「株式投資」31.9%となっている。この比較から、日本には直接現在の消費に結びつかない傾向があり、中国には非常に旺盛な消費意欲があることがわかる。

 また「短期留学」(上海29.8%、日本5.4%) や「株式投資」(上海31.9%、日本12.2%)の項目では、上海と日本の間で非常に大きな差がでており、投資に対する考えが、留学のような自己投資も含めて日本人と比較して非常にアグレッシブであることがわかる。

 

7.まとめて

 中国の物価が安いというのは確かにあるのだが、全部が全部ではなく、日本と同品質のものを得ようとしたりする場合、中国の方が高いこともある。

日本の人々は、お金を溜め込む傾向があり、金回りがよくない。これが景気回復の遅い原因でもある。逆に、中国は消費が激しく金回りがよい。そのお陰で、今経済成長が凄い。

 中国は、今後、経済成長によってインフレ化し、物価が上がっていくのではないかと思った。

参考文献

・上海の物価

 http://china-fashion.net/information/03.html

消費の嗜好性調査:上海の若者1000人に聞きました

 http://japan.internet.com/wmnews/20030917/7.html


日中児童教育について

山本ゆかり

 

0.はじめに

 

なぜ私がこのテーマについて調べようと思ったのかと言うと、私は今までずっと中国には「一人っ子政策」というものがある。日本では逆に今は少子化が進んでいて、子供の人口が足りなくなっているくらいであるのにもかかわらず。そこで、中国と日本では子供に対する考え方が違うのではないか?と思いこのテーマで調べていこうと思いこのテーマにしました。

そして私は、なら中国と日本の児童では同じ教育をしているのだろうか?同じ生活をしているのだろうか?2国の子供には、どういった問題がおきているのだろうか?同じか?違うか?ということにとても疑問をいだきました。なので、これから中国と日本の児童の違いについて詳しく見ていきたいと思います。

 

1.現代の中国の子供について

 

 今中国では少子化政策が進められています。それは中国の増え続けている人口が国の発展を妨げているといい、その10億にまで達した人口を抑えるためです。そして、最初に政府が晩婚・少子を奨める動きがうまれました。

でも、もともと中国は人口が多い方が戦争のも、生産力のもよいと言われていて「多福多子」という考え方が伝統的にあった国でした。

そのために、その政府の奨めもまったく効果は上がらずで、ついには「一人っ子政策」ができあがりました。その政策は、厳しい処罰や制裁もあったため中国人の夫婦に厳しく言うものとなりました。

 

そのため、現在の中国では一人の子供を持つ夫婦が増えていきました。そのために、生活費に余裕がでたのか、子供のために使う家庭の生活費を占める割合が高くなってきていると思われます。

そこで、実際はどのような状況なのか調査してみると・・・

ハルビン南の遼寧省の瀋陽市で、中学生以下の児童を持つ家庭300件で調査をしてみると。

児童の年間消費は平均で1万元(1元はだいたい15円)家庭の消費の28パーセントを占めていた。

詳しく見てみると・・・

・1万元と答えた人は、49パーセント

・1万元〜2万元は20.6パーセント

・2万元〜3万元は11.3パーセント

・3万元以上は2.2パーセント

という結果がでた。

やはり1万元くらいの人が半分を占めているが、それでも3万元以上と答えた人が2.2パーセントもいることに驚いた。

その使用用途は教育費・塾などの習い事・食事というものがあげられ、学校以外の塾通いが中国の子供達の間に浸透してきている。

 習い事―外国語、音楽が大多数。次いでコンピューターやダンス。

後、子供のための保険に56パーセントの家庭が加入。その平均は、年間3千元、子供の消費量の3分の1を占めている。

しかし、保険加入は個人の意思と最良に左右される。

子供が医療保険に加入している家庭が47パーセント、傷害保険に加入している家庭が45パーセントである。

というふうに、子供に対して色々お金をかけている親はたくさんいるが、子供の出費が多いと感じている親は36パーセントほどで、高くても子供の将来のためには価値がある。というふうに思っている親の方が多いのである。

 

2.現代の日本の子供について

 

 現代の日本は今、とても少子化と言われています。この少子化が、急速な高齢化の進行となっています。そして、最近では児童保護のセンターでの相談内容の対象も年々変容していて、障害、非行、さらに近年では対人関係の問題が主になってきています。子供が子供の社会で生きていくのが大変になっています。また、要保護と言っても、以前は戦争により、そして結核により、そして近年は精神疾患、離婚、

 

虐待によるものだったが内容的に変化してきているのが現状です。

私は弟と二人兄弟でした。一人っ子ではないですが昔に比べるととても少ないと思います。私が小学生だったころの習い事は、そろばんと書道で、中学生の時には塾にも行き始めました。私がしていたのはそれくらいでしたが、私の友達には、小学生の頃に、ピアノ・水泳・英会話・そろばん・塾と週6日は習い事に通っていて遊ぶ暇が無いような一人っ子の友達もいました。それは、大変であっただろうし、お金もたくさんかけられていたと思います。

 しかし、近年の子供は幼いときからパソコンや英会話など今の社会に適したものを習い始めている。習い事をしていない子供はとても少なくなってきているだろう。

そしてさらに、最近日本では子供を狙った恐ろしい事件も頻繁におきている時代になってしまって、子供に防犯グッズを持たせたり、携帯電話を持たせたりするのが普通になってきている。その防犯グッズも人によってはとても高価な物を使っている人もいます。

食生活も昔のように飢えに苦しむことは無くなった一方で、子供が何でも好きな物を食べられるので栄養の偏りが著しくなっています。例えば、食べ物の固さです。口当たりの良い柔らかい食べ物が増えて、そちらを勝手に選ぶので、噛むことがなくなってきています。

というように、近頃の子供は不自由がなくとても多額な出費があるように思います。

 

3.今の問題点

 

 中国 市場経済の発展によって生活レベルが向上し、さらに一人っ子政策によって、子どもたちが家の「小皇帝」「小公主」となり、甘やかされたり、厳しく教育されたりしなかったことが、小中高生の高消費動向の直接の原因となっている。

黒龍江省教育科学研究院が行った小中高生の消費動向調査を見てみる。615歳の子どもを持つ1万世帯を対象に調査したところ、子ども一人あたりの月平均消費額が500800元以上と答えたのは74.5%。家庭収入の3割を占めているのが90%、5割が56%。ファッション面では、有名ブランド品を一個以上もっている子どもが半数以上、2枚から3枚が35%、4枚以上が10%(有名ブランドの子ども服は1150500元)。小遣いは年平均300元で、いつもおやつを買うと答えた小学生が80%以上。30%の親が子ども用の高級化粧品を買い与えていた。さらに、子どもをスタジオに連れて行き、1000元以上払ってプロに写真を撮ってもらう親もいるようである。

そうして、子どもを過度に甘やかし、偏愛する親たちは、青少年の消費心理をいびつに発達させ、互いに張り合ったり、虚栄心が強くなったりする傾向を招きやすい。

さらに、龍江省教育科学研究院大学部の龍恵林教授によれば、ほとんどの親が健全な消費感覚に欠け、子どもにみじめな思いをさせることを恐れている。困ったことに、こうした競争心理が子どもたちの金銭感覚を狂わし、高級品崇拝を生むことに、親たちはまったく気づいてない。

このまま学生の高額消費が続くと、それほど裕福でない家庭の学生が、自制力が足りなくて、親に過度の負担を強いる場合がある。素行不良の学生が私欲に走り、不満がたまれば、誰かをだましたり、盗みや恐喝を働いたりする可能性も考えられている。

 

 日本 生活リズムに変化が起きています。一般に夜型になり、夜も明るく、親子共に寝る時間が遅くなっています。生活リズムというのは、元来、太陽、気温、気圧など自然の触れ合いの中でできているもので、自律神経の機能と(乱暴な言い方だが、朝起きることと交感神経が、夜寝ることと副交感神経が)大きく関連しているものです。生活リズムの変化に伴い、自律神経の機能も曖昧になってきているのです。つまり、人間が生き物として(ヒトとして)生きにくい、メリハリのつかない生活をおくることになります。そのために、無気力、集中できない、億劫だというふうになり、好奇心、工夫、試行錯誤、執着といった子供の向上心、自発性がいいかげんになってしまっています。

学校生活も、対人関係の学び方が下手な子供が増えていますので、『言い過ぎないように』とか『言われた時にうまくかわす』といった生活の知恵がうまく学べていません。そのため、苛めが陰湿になっています。

以前は一人くらい助け手となったものですが、そういう子はかかわりあいにならない方が良いというふうになっていますし、子供ら自身も大勢に流されてしまいがちです。ここで引くという「けじめ」がなくなっているので、大怪我に発展したり、金銭問題になったりもします。全体に「見つからなければ何をやっても良い」という風潮ですから、手加減とかけじめがなくなっているのです。
 昔はどこかで目が届き、タイミング良く「慰め」や「庇い」ができたのですが、現代は「子供が子供達の世界の中で暴走している」と言えるでしょう。

 

4.終わりに

 

 中国の子供にも、日本の子供にも共通していえることは、やはり子供のために使われているお金の額が昔に比べてかなり多くなってきていることがありました。

そして、そのことにより生活リズムがどんどん昔とは違いずれていきメリハリのある生活が送れずに学校に行けない、不登校になる子が増えたり、一人でこもることに退屈しないでいる人間が増えたりして、生きた人間でなく、実感を伴わないバーチャル世界の人間、こうした子は将来どうなるのか?人数も増えていくのであろうか?という心配事がありますし、今の社会真面目な子、自分自身に真剣な子が生きにくい時代であり、こうした真面目な子が不登校になっています。

 無力感に対するささやかな自己顕示として外見を飾り、みんなと同じにする事でそこを居場所にするというふうになっています。さらには、薬物といったマイナスなことでしか自己主張できないとすれば、それは大変な問題になっていくのだろういと思いました。

参考資料

・インターネットの子供への出費検索

・小中高生の高消費問題

・「あなたも中国通」

アドレス:http://www.people.ne.jp/cehua/20030606a/home.htm -

・現代の子供をとりまく諸問題

アドレス:http://www.1.tcnet.ne.jp/takano-y/koen/tuzura.htm


中国のサッカーはなぜ弱いかについて

寺澤 一輝

 

0.        はじめに

 僕がこのテーマにした理由は、スポーツが好きだからです。じゃあなぜこのテーマにしたのか、それはサッカーが好きだからと、前にテレビで見たのですが、サッカー専門の学校があって勉強とサッカーを両立していて、どっちとも優秀でないとは入れない学校があるらしいです。その学校の施設は、海外のトップクラブチームにも劣らないほどすばらしい施設です。そのテレビを見て何でそんなシステムや施設の学校があるのに、中国は弱いのかと思いこのテーマにしました。

1.        中国プロサッカーリーグ(Cリーグ)の仕組み

 日本のプロサッカーリーグ(Jリーグ)は上からJ1J2JFL・・・という風になっているが、中国のプロサッカーリーグ(Cリーグ)も同じ様になっており上から甲A、甲B、乙、丙となっている。つまり「甲Aリーグ」が中国最高峰リーグということになる。Jリーグが発足した1年後の1994年に中国サッカー協会主導のCリーグが発足した。Cリーグが発足した当初は12チームだったが現在は14チームで争われている。ちなみに甲Bリーグは14チームである。

  試合方式はホームアンドアウェーの2回戦総当たり戦で、各チーム28試合行い、総勝ち点で優勝が決まる。そしてそう勝ち点で下位2チームが甲Bリーグの上位2チームと自動的に入れ替わる。外国人の出場枠は3人まで、リーグ全体に占める外国人はブラジル人が一番多く、20カ国の外国人が参加している。

2. 中国サッカーのシステムについて

 以前の中国の選手育成は、業余体育学校といってスポーツを専門的に指導する地域の体育学校が中心で、区から県、県(中国では県の方が市より狭い範囲を意味する)から市へそして省の選抜へと選手がセレクトされていた。もちろん指導者は過去に上海代表選手など、高いレベルの専任コーチが当る。日本トレセンシステムとやや似ているが、平素から一緒に練習していると言う意味では、ずいぶん違う。日本では地域や都市のトレセンコーチにプロはいない。
199
4年、中国は日本に1年遅れてプロリーグが始まった。それとともに、中国のサッカー育成システムは、まるで解放経済がサッカー界に浸透してゆくように様変わりをしようとしている。私は1年遅れというのにはとても驚いた。

3. 
プロクラブの育成組織
 プロクラブ申花では、メインの天然芝グラウンド1面の外に、9面(全てが冬芝)の素晴らしい練習グラウンドあり、人工芝1面、トップ選手の寮、体育館、プールそして、小学校3年生から中学3年生まで約300人が全寮制で寄宿しながらのサッカー生活。その学校も敷地内にある。レストラン、講堂、事務局、クラブハウスなどの充実ぶりである。育成年代の小学3年生から中学3年生までのコーチの数は19人、学校の教科担当者とは別である。選手は年間22,000元(33万円)をクラブに支払う。もちろんここに入るにはセレクションがある。なお、プロクラブの経営はなかなか大変で、政府からの援助あると言われているが、本当か分からない。
4.中国の海外進出について

  中国の一流選手がヨーロッパのトップチームに進出しているのも日本と同様にいる。とくに、サッカー本場のイングランド・プレミアリーグでは、李鉄(エバートンのMD)、孫継海(マンチェスター・シティのDF)らが期待以上に活躍した。この2チームが対戦した試合は中国でも中継され、5億人がテレビにかじりついたといわれる。
5.中国の八百長疑惑について

 プロリーグ発足後10年、また悲願のワールドカップ(W杯)初出場を果たしたこともあり、中国プロサッカーはファンに根付いたとはいえるが、一方で、観客動員数は低迷、1試合平均2万人に達していない。むしろ、最近は低落傾向にある。こうしたファン離れの原因の一つに「八百長疑惑」が指摘されている。浙江省のクラブ「緑城」(甲B)の会長らが200112月、「腐敗のために不正取引を強いられている」と、審判員の買収やクラブ間の勝負の貸し借りが横行していると暴露。当時、緑城は不自然な負け方をしたため疑惑をもたれていた。
 また、緑城の試合を担当した審判員は「良心の呵責を感じていた」と匿名で告白し、1試合で4万元(約63万円)を受け取っていたことを暴露。自動車王(吉利自動車)としても知られる吉利クラブの李書福社長もサッカーマスコミでのインタビューで、甲Bでは審判八百長が行われていると告発。吉利も八百長をした、勝つ見込みのない試合で、審判の代理人から有利な判定するから、金をくれと言われたなどと暴露。協会は調査をしていないとサッカー協会幹部を批判した。八百長疑惑の拡大に、ようやくサッカ協会が調査に乗り出すとともに、司法も介入する事態となった。今年1月31日、協会は審判員を買収するなど不正に関与した緑城など6クラブとその幹部ら6人に対し、計430万元(約6150万円)の罰金処分を決定。また、各クラブなどから計37万元(約530万円)相当を受け取った元審判は北京市警察に逮捕され、1月29日に北京市中級法院が収賄罪で懲役10年の判決を下している。
 現在の欧州サッカーブームの背景には、こうしたサッカー界の腐敗による国内リーグ離れがあるともいわれる。サッカー界の腐敗に対する不満は全人代にまで広がっている。いまやサッカーは中国最大の腐敗の象徴となった。中国体育局は自らの主導で「中国サッカー指導委員会」の設立を決定。第三者監督立場の委員会として、八百長、不正などサッカー技術以外の問題が生じた場合には調査を行うことになる。サッカー界の腐敗撲滅は、中国社会の健全化の指標ともなりつつあると言っていいほどだ。
 中国サッカー界は、プロ化という市場経済化に伴う腐敗を克服しないかぎり、世界のサッカー一流国への仲間入りはできないだろう。

6.アジアカップの前年と今年の結果について

アジアカップ2004   中国

アジアカップ2000 レバノン

      

イ ラ ン(A組1位)

−−−




 

1
−−−
2





1

−−−

2








0



−−−優勝 日 本

   3位決定
   韓 国 1−0 中 国
1

 

韓  国(B組3位)

−−−

クウェート(B組2位)

−−−



2
−−−
3

サウジアラビア(C組2位)

−−−

中  国(B組1位)

−−−



3
−−−
1





2

−−−

3

カタール(C組3位)

−−−

イ ラ ク(A組2位)

−−−



1
−−−
4

日  本(C組1位)

−−−

7.感想・まとめ

 僕は中国のサッカーについて調べて改めて、中国のサッカー事情にについて何も知らないことが分かった。例えば、中国は決してサッカーが強くないのに八百長していたこととか、政府がサッカー組織にお金を援助しているかもしれないことなど、僕の知識が足りないことが分かった。

 中国サッカーは、今は世界では弱いが、八百長など中国のファンを離れる行為をしないことと、選手のボールを追う意識が、韓国や日本よりも劣っているけれど、その意識さえあれば、体格や身長がさほど変わらないので強くなると思う。それに、3.のプロクラブ育成で話したが、プロクラブにサッカー専門の学校があるのは他には無いと思うし、中国の選手育成システムは、日本よりもすばらしいの、でこれからの中国サッカーは非常に楽しみである。

 

 

<参考>   http://www.panda.hello-net.info/index.html

       http://shoumenyuan.blogtribe.org/

   http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/data/asiacup04_tournament.html

 

野球はなぜ中国で流行らないか

中川有生

 

(1)はじめに

野球は1839年にニューヨークのクーパースタウンで、アブナー・ダブルディーという人によって始まりました。 競技として始まったのは、1845年にアレクサンダー ジョイカートライトという人によって最初のルールが作り上げられました。このときルールは、14項目から成っています。そのルールには今の野球とはかけ離れているルールもありました。例を挙げると、投手はアンダーハンドで投げる、先に21点取った方が勝ち、フライを直接取るか、ワンバウンドで取れば打者はアウトなどのルールがあった。1845年にルールが出来上がると、1858ヘンリー・チャドウィックという人物が、初めのルールブックを作りました。同時にボックススコア(新聞に掲載される試合成績表)も考案しました。現在でも、その形は変わっていません。

日本には1872(明治5)年。開成学校のアメリカ人教師ホレス・ウィルソンらが、母国から持参したボールとバットを用いて学生たちに野球を教えました。

中国も実は100年以上前から野球は知られていてアメリカや日本に留学していた人たちや、布教活動に来ていた宣教師によって伝えられたのが最初だといわれている。人民解放軍の軍人もやっていたらしい。ここ数十年、まったく流行らず、競技人口も少ない。しかし、2002年プロリーグが誕生し、だんだん競技人口も増えつつある。

 

(2)なぜ中国で野球は流行らないか

 中国野球が健全に発展するには障害が多い。大きなものは野球への理解度の低さだ。そもそもこのプロリーグ、本来は3月28日開幕予定だったのが、スポンサーが見つからず、4月に延期されたのである。北京に日本の中日ドラゴンズとオリックスブルーウェーブが遠征した時も、「ソフトボールの男子バージョン」みたいな形で紹介され、実際ソフトボールチームの女性に見せていたのだとか。

元々中国には野球が普及し、野球を通した青少年育成が検討されていた。しかし、文化大革命の時期「野球はブルジョアのスポーツ」とされ消滅してしまった。今では野球のことを知っている人は少なく「野球」と言って「ゴルフ」を連想する人も少なくない。

   中国では「野球は頭のいい人の遊び」という観念があり、現時点では、決して大衆的人気のあるスポーツではない。

 

(3)現在の中国野球

 近年2008年の北京オリンピックで6位以内を狙うと言う目標を掲げ、国を挙げたレベルアップが計られ始めた。その象徴として、2002年にプロ野球リーグ「中国野球リーグ」(CBL)が誕生した。学生や大学職員による省・市所属の10数チームほどのうち、実力が上位にある北京市、天津市、上海市、広東省の4チームで始まった。各チーム名は、「北京猛虎」(タイガース)、「天津雄獅」(ライオンズ)、「上海金鷹」(イーグルス)、「広東閃電」(ライトニング)のニックネームがある。これにより、選手は野球だけで生活するプロ選手となった。選手の給料は年棒制ではなく月給制。各チームによって値段は異なるが、月給は少なくて1200元、多くて3500元ほどだという。これは中国の一般サラリーマン並みである。ただ、実態はプロリーグと呼べるほどには整ってはいない。

プロリーグ2年目の2003年は3月15日に広州市で開幕。今年のリーグ戦は3月15日から6月22日までと前年より1カ月半も長くなった。日系企業や中国企業もスポンサーに加わり、運営規模も拡大した。リーグ参加は昨年の4チーム数で増えてはいないが、試合総数も昨シーズンに比べて大幅に増えた。そして、注目は始めて外国人選手が加入したことである。現在も続々と日本球界、メジャーリーグから加入している。

また、若年層の育成のため、上海、広州と北京に棒校(野球学校)が設立されエリート教育も始まっている。これらの棒校では整った設備のもと少数の才能ある生徒をプロのコーチや選手が育成する体制を備えており、アメリカや日本への野球留学の機会も提供されている。また、各地の大学にも野球部が設立され、実業団リーグも実施されているとのことだ。

 

(4)球場の現状

 オリンピックが視野に入るようになって、中国も野球に力を入れるようになり、アメリカのAAAのチームや、日本のプロ野球の二軍が交流で訪れるようになったのが2000年。その年にようやく北京のグランドも、外に出しても恥ずかしくないようになった。しかし、観客動員数については、日本の球場が2〜5万人入れるのに対して中国の球場は各球場20003000人と多くない。しかも、野球の人気があまりないので満席まではいかない。(入場料無料でさえ、とのこと)

 

(5)まとめ

 僕は野球が好きで大リーグや日本のプロ野球などをいつも見ていた。しかし、アジアでは韓国リーグ、台湾リーグは聞くが中国リーグは聞いたことはなかった。

 調べた結果、中国では野球はあまり知られてなく人気もなかった。プロリーグができてからも人気は出なく、試合があっても誰も見に来ないといった状況である。そんな状況なのでスポンサーも見つからずといった状況になり悪循環を招きなかなか野球は広まらない。そのうえ人々の中には野球はアメリカに占拠された国がやるスポーツだという考えを持っている人も多くいる。

 僕はこんな考えを早くなくして中国でも野球が流行ってほしい。もし野球が広がったら日本と中国の交流が増えもっと国際的に友好になれるのではと思います。

 

参考

http://www.joca.or.jp/top/j-news/country/113.htm 中国

http://www.geocities.co.jp/Athlete-Crete/3183/chinabangqiu.html 中国野球

http://www.panda.hello-net.info/colum/bangqiu.htm 現代中国ライブラリィ

http://www31.ocn.ne.jp/~yokohamacity/html/china.html 中国の野球〜野球国際化計画〜

http://www.keigogo.com/x/upbbs/upload/1057921067.doc 中国野球について 

http://rock77.fc2web.com/2/score/score1-3.html 野球の歴史

http://www.geocities.jp/bangqiujp/zhongguonow.html 中国プロ野球の現状

 

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