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心身科学研究科健康科学専攻 博士学位授与式が執り行われました(1/8)

学術・研究

1月8日(金)、学長室にて鈴木孝氏の博士学位授与式が執り行われました。
詳細につきましては、下記をご覧ください。

【学位論文詳細】

鈴木孝氏は,2016年に本学心身科学研究科健康科学専攻博士後期課程を満期退学しています.氏の博士論文は,「HPVワクチン接種経験と子宮頸がんに関する認識および検診行動との関連」です.子宮頸がんはHPVワクチンの接種や検診によって罹患率や死亡率の減少が期待できるにも関わらず,わが国では接種率も検診受診率も低値のままで推移しています.本論文はこの状況を打開するための方策として一般女性への教育的アプローチを探るため,HPVワクチン接種経験と子宮頸がんに関する認識および検診行動との関連について検討を行いました.その結果,HPVワクチン接種の理由としては,両親や学校等の周囲からの勧めが大きく,接種しない理由としては,副反応や効果等のHPVワクチンの知識が十分でないことから,本人だけでなく保護者も情報ヘルスリテラシー能力を身につけることが必要であることを示しました.また,HPVワクチン接種者の検診受診率が高いことから,ワクチンの接種率を向上することによって,検診の受診率が向上する可能性があることも示しました.その一方で,一部の結果は正確で有益な情報を有するかどうかだけが予防行動の決定因となっているとはいえないことを示していました.
このように,本論文は健康教育,健康推進活動を展開するための方向性ならびに問題点を指摘しています.HPVワクチン接種率と子宮頸がん検診受診率の向上のための教育的アプローチにとって有用な基礎資料を提供するという意義のある研究と評価できます.
(主査 心身科学研究科 伊藤 高行 教授)

【授与式の様子】
 

 

 

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