開講年度2023
開講学科商学科 2013年度以降入学
経営学科 2013年度以降入学
経済学科 2013年度以降入学
法律学科 2013年度以降入学
現代社会法学科 2013年度以降入学
2020年度法学部現代社会法学科
2020年度法学部法律学科
2020年度経済学部経済学科
2023年度経営学部経営学科
2020年度商学部商学科
科目名心理学Ⅱ
担当教員鵜子 修司
学期曜日時限秋学期 水曜日 2時限
チームコードs58ozw6
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーB131-285-02
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
B-DP3-3 課題発見力 ◎ B-DP3-5 問題解決力 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
世界を見つめる心
授業の概要
神がいなければ、すべてが許される。
露国の文豪ドストエフスキーが著した『カラマーゾフの兄弟』に登場する有名な台詞です。抑圧的な権威さえ失墜すれば、人間は良心や罪悪感の軛から自由になれる、と聞こえますね。さらに、この台詞の背景には、人間が自由意志、すなわち己の行動を自由に選択するための心を本来的にもつという直観も含まれています。
 それでは、もし「心がなければ」どうなるでしょうか。恐らく「すべては是非に及ばず」と続くことでしょう。すなわち、あらゆる生物はモノとなり、それらの動きは行為ではなく出来事に、つまり自然現象と同じく是非を問うのが無意味な対象となります。殺人も文学も (もしかすると神も)、心があればこそ為し・創り/感じうるのです。
 本講義では、前半で心を研究する際の基本的な考え方や研究法を概観します。後半からは、行為者間の相互作用や、行為の基礎となる自由意志について学びます。
授業の到達
目標
本講義においては、受講生が以下の目標に到達することを目指します。
[知識・理解]
■ 心理学の基本的な考え方および方法について説明できる。
■ 主体性と協調性の適切な塩梅について、自分なりに考察できる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
■ 中間試験については、実施日中に解答を発表します。
■ 期末試験については、成績発表後に全体講評を返します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1オリエンテーション
■ 講義の進め方や注意点について説明を受ける。
■ 心理学の範囲について学ぶ。
■ 心理学以前の歴史について学ぶ。
[予習]
■ シラバスを確認する (20)
[復習]
■ 受講するか否かを吟味する (40)
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
2物理主義
■ 科学的な「説明」の種類を学ぶ。
■ 生理学および神経科学の基礎用語を学ぶ。
■ 様々な行動主義について学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 行動主義の問題点を考える (120)
3認知主義
■ 認知概念の復古について学ぶ。
■ 古典的な認知科学の想定について学ぶ。
※ 具体例として、認知と「感情」の関係を学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 認知主義の問題点を考える (120)
4機能主義
■ 心理学における進化論の意義を学ぶ。
■ 機能の起源論的説明について学ぶ。
※ 具体例として、進化と「感情」の関係を学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 機能主義の問題点を考える (120)
5社会構成主義
■ 心理発達の基本的な原則を学ぶ。
■ 心の構造に社会が及ぼす影響を考える。
※ 具体例として、「ステレオタイプ」の形成を学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 社会構成主義の問題点を考える (120)
6心理統計
■ 心理統計の基礎用語について学ぶ。
■ 統計的仮説検定の考え方について学ぶ。
※ 具体例として、「悪影響」の研究を学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 統計的仮説検定の問題点を考える (120)
7精神分析と科学
■ 古典的な精神分析について学ぶ。
■ 科学哲学における「線引き問題」について学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 科学を明確に定義する意義を考える (120)
8[中間試験]
■ これ以前の講義で学習した成果を試験する。
■ 答案回収後、講義時間中に自己採点をする。
[対策]
■ 語句を他者に説明できるよう練習する (150)
[復習]
■ 解答を誤った問題について再確認する (150)
9自由意志
■ 自由意志に関する実験哲学の成果を学ぶ。
■ 動機づけに関する基本的な心理学を学ぶ。
■ 催眠に関する基本的な心理学を学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 宗教と自由意志の関係を考察する (120)
10加害者
■ 反社会的行動と自由意志の関係を考察する。
■ 「加害者」に関する誤帰属について考察する。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 現代日本の量刑判断について調べる (120)
11被害者
■ 「被害者」の社会的な構成過程について考察する。
■ 経験性を基盤にした倫理について考察する。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 告発に対する適切な対応について考える (120)
12倫理
■ 規範倫理に関する実験哲学の成果を学ぶ。
■ 倫理の適応的な意義について学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 社会的ジレンマの具体例を探してみる (120)
13イデオロギー
■ 政治集団の基盤となる心理について学ぶ。
■ 存在論的な恐怖が個人に及ぼす影響を学ぶ。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 自分の政治的な態度を内省する (120)
14行為者性
■ 発生的自己と自由の関係について学ぶ。
■ 行為者性を基盤にした倫理について検討する。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 自己を変容する体験について考える (120)
15孤人
■ グループ・ダイナミクスの基本的な考え方を学ぶ。
■ 社会的ネットワークの構造について学ぶ。
■ 他者承認の価値について検討する。
[復習]
■ 講義の内容をノートに再現する (120)
■ 自分の「承認欲求」を内省する (120)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
中間試験30%■ 試験はマークシート形式で実施される。
期末試験70%■ 試験はマークシート形式で実施される。
■ 問題は部分的に中間試験と重複する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『講義中に適宜紹介する』
参考URL
質疑応答
■ 講義中はもちろん、講義前後でも質問は常に歓迎します。
■ リアクション・ペーパーを通じた質問には、次回の講義時に全体に向けて回答します (時間の許す限り)。
備考
■ 講義中は映画館や図書館と同じようなマナーを守りましょう。つまり他受講生の迷惑になることは避けましょう。
■ 同教員が担当する『心理学 I』 (春学期) とは、学習範囲が部分的に重複します (特に前半の講義において)。
  ※ いずれの講義でも、後半の応用的な内容を学ぶためには、基本的な知識が必要になるからです。
  ※ ただし、同一範囲の講義でも紹介する具体的な研究例などが異なります。
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更新日付2023/02/02 17:37:33