開講年度2023
開講学科歴史学科 2015年度以降入学
科目名地域史特殊研究C-Ⅱ
担当教員松島 周一
学期曜日時限秋学期 月曜日 4時限
チームコードb10vb11
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーH331-182-04
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
H-DP2 論理的思考の訓練 ○
H-DP3 現代的問題へのアプローチ ○
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
日本中世史の中の尾張
授業の概要
室町時代から戦国時代にかけての尾張の様相を、守護斯波氏、有力な奉公衆としての熱田大宮司家、地域勢力から抬頭した織田氏などの動向を切り口として探っていく。そうした作業を通して、尾張の地域史を、日本史全体の流れの中に位置づけながら、その特質を考察する。
授業の到達
目標
講義を通しての第一の目標は、尾張の歴史が日本史の大きな流れを捉えていくうえでも重要な事例となるものであることを、受講生諸君が理解できるようにすることである。そして、自らの興味関心に沿って、尾張の歴史の重要性のたとえ一部でも、自分の言葉で他者に説明できるような力を身に付けることが、その先の目標となる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
講義連絡にて授業講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1土岐頼康
・南北朝期の室町幕府を支えた重要人物である尾張守護の土岐頼康の足跡を通して、尾張の重要性をみていく。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
2大成庄をめぐる動き
・東寺領庄園の尾張国大成庄をめぐる、東寺と幕府、守護土岐頼康の動向から、室町幕府の特質を考えていく。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
3斯波氏とは
・尾張守護となるまでの斯波氏の足跡をたどり、この家が室町幕府の中でどれほど重要な勢力であったのかを概観する
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
4尾張守護としての斯波氏
・室町幕府にとって東海地域が対関東の押さえとして重要であり、尾張に強力な守護である斯波氏が必要であったことをみていく。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
5斯波氏と重臣たち
・斯波氏と、それを支えた重臣である甲斐・織田・朝倉氏との関係を通して、室町幕府政治史の一端をみていく。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
6熱田大宮司家の成立
・中世尾張の重要な勢力であった熱田大宮司家の成立を、平安・鎌倉時代までさかのぼって概観する。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
7熱田社・足利義教・伏見宮家
・熱田大宮司は将軍の奉公衆であり、熱田社は天皇家領でもある。室町中期の熱田大宮司の動向から、将軍と天皇家の関係をみていく。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
8関東と尾張
・守護の斯波氏や奉公衆の熱田大宮司家が幕府によって関東との戦いに動員される様相を通して、尾張の位置づけを考察していく。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
9斯波氏の分裂と抗争
・室町時代中期、斯波氏は分裂し、混乱を深めて行く。それがやがて応仁の乱へとつながっていく過程を概観する。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
10応仁の乱と織田敏定
・応仁の乱の過程で、織田敏定が尾張での戦いに勝ち抜き、斯波氏の下で清須の守護代としての立場を確立する状況を概観する。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
11斯波氏と織田氏
・尾張を拠点とした斯波氏とそれを支えた織田氏が、一時期、幕府内でも大きな力をふるったことをみていく。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
12斯波氏の没落
・尾張を支配しつつ遠江の支配権を駿河の今川氏と争った斯波氏が、戦いに敗れ没落していく展開をたどる。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
13織田信秀の抬頭
・勝幡を拠点とした織田弾正忠家の信秀が、尾張国内で勢力を伸ばし、三河や美濃で戦いを繰り返していった様相をたどる。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
14なぜ信長は上洛したのか
・尾張という京都の東側の大国を支配する織田信長が、室町幕府の抗争にどのように関わり、京都に向かうことになったのかを概観する。
配布史料の復習と次回テーマの予習(1時間)
15信秀・信長と熱田大宮司家
・織田弾正忠家の下で武士として戦陣に臨んでいた熱田大宮司が、そうした中世での在り方から離れていく過程をみていく。
配布史料の復習ならびに講義全体の振り返り(1時間)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験100%講義内容をどれだけ理解できているか、そしてそれを自分の言葉で説明できているか。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考URL
1.使用しない
質疑応答
講義時間だけの出講なので、恒常的に質問に対応することはできない。ただ、講義の中でもなるべく質問を促すようにするし、講義の前後の時間や非常勤講師の控室にいる時などに質問に来れば、できるだけ対応するようにしたい。
備考
中世の尾張の歴史をみていくと、われわれが日本史とよんでいるものが、こうした地域の歴史と密接につながっていることがよく分かる。その意味でも尾張の歴史は一見の価値があるとおもう。簡単な通史などでよいから、日本中世史のおおよその流れをもう一度確認し直して、教室に来てもらいたい。
画像
ファイル
更新日付2023/01/27 22:02:29