開講年度2023
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
歴史学科 2015年度以降入学
英語英米文化学科 2015年度以降入学
日本文化学科 2013年度以降入学
グローバル英語学科 2013年度以降入学
総合政策学科 2013年度以降入学
健康栄養学科 2013年度以降入学
2021年度薬学部医療薬学科6年
2022年度心理学部心理学科
2023年度健康科学部健康栄養学科
2023年度健康科学部健康科学科
2018年度心身科学部健康科学科
2018年心身科学部心理学科
2022年度総合政策学部総合政策学科
2021年度文学部グローバル英語学科
2021年度文学部英語英米文化学科
科目名哲学Ⅱ
担当教員松野 充貴
学期曜日時限秋学期 水曜日 1時限
チームコードdedlzw5
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーB131-111-02
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
B-DP3-3 課題発見力 ◎
B-DP3-4 論理的思考力 ◎
薬-DP1 人々の健康維持と医療の発展に携わる者として求められる教養と倫
理観とコミュニケーション能力を身に付ける。
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
文献精読と論理的思考の養成
授業の概要
本講義はアネマリー・モルの『多としての身体』を基本文献として、アカデミックな活動に不可欠なテクストの精読方法、英語論文の翻訳の仕方、論理的な思考について学ぶ。また、モルが言及する様々な哲学的立場についてのプレゼンテーションを実施し、理解を深める。
授業の到達
目標
文献の精読方法を修得し、文章構造が把握できるようになること。英語論文を正確かつ適切に翻訳できるようになること。議論を論理的に展開できるようになること。様々な哲学的立場について説明でき、それらの関係を位置づけられるようになること。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
授業の終わりにリアクション・ペーパーを提出し、次回の冒頭において応答する。また、テストのフィード・バックについては学務情報システムにおいて模範解答を提示する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1第一回 イントロダクション。アネマリー・モルの『多としての身体』の日本語への序文および序文を読解しながら、認識論と存在論の差異について講義する。また、オリエンテーションとして授業の進め方を説明する。予習。資料の精読およびまとめ(60分)復習。講義内容をまとめる(120分)
2第二回 存在論について(1)。存在論と実践の関係について学ぶ。また、文献間の関係づけ方や文献の種別性についてモルのタルコット・パーソンズ論から学ぶ。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
3第三回 存在論について(2)。複数性の存在論とパースペクティヴィズムの差異を学ぶ。学問分野間の関係についてマリリン・ストラザーンやダナ・ハラウェイを中心に学習する。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
4第四回 実践と主客(1)。アクターネットワーク理論についてのモルの議論を参照しながら、実践における主体と客体の関係について学習する。また、パフォーマンスとアイデンティティの関係について講義する。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
5第五回 実践と主客(2)。モルの病院でのフィールドワークを例に医師、看護師、検査技師、患者のそれぞれの視点での存在論を位置づけ、それぞれの主体と客体の関係についての考察を深める。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
6第六回 実践と主客(3)。モルのフーコー論を参照しながら、エピステーメーについて学ぶ。認識する主体と認識される客体の区分を中心に講義をおこなう。また、ディヴィッド・アームストロングの医療実践の組織化についての論文をとおして、認識された客体をいかに言語で再現するのかについて考える。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
7第七回 現実から言語への翻訳(1)。多様な存在がいかにして一つの存在として言語のなかでまとめられるのかについて学ぶ。またシステムとエピステーメーを比較し、知識と言説の関係について考える。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
8第八回 現実から言語への翻訳(2)。構造主義およびブリュノ・ラトゥールの「パストゥール化」およびアクター・ネットワーク理論について学ぶ。また、それら二つの学説に対するモルの「複数性の存在論」について講義する。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
9第九回 現実から言語への翻訳(3)。トーマス・クーンのパラダイム論とアクター・ネットワーク理論が構想する「翻訳の社会学」を比較することで事物と言語の関係を考える。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
10第十回 存在と分配(1)。モルの病院でのフィールドワークを参照しながら、受容される客体の観点から受容する主体について考える。また、モルが整理している社会学における科学論争について学ぶ。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
11第十一回 存在と分配(2)。異なる仕方で受容された客体の存在が医療実践においてどのように統合あるいは翻訳されるのかというモルの問題意識を引き継ぎながら、ラトゥールの「非還元」について学ぶ。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
12第十二回 存在と干渉(1)。モルのジョルジュ・カンギレム論を中心に正常と病理の関係について考え、ある存在の存在様態の規定のされ方とその規定が他の存在に干渉する仕方について学び、そこから出発して自己と他者の関係について考える。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
13第十三回 存在と干渉(2)。モルのミシェル・セール論を中心に諸存在間の関係について学ぶ。また、実践における存在論の観点から、アイデンティティとジェンダーについて考える。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
14第十四回 実践理論(1)。モルのフィールドワークと理論の関係の整理を概観し、モルが提示した「多としての身体論」の意義について学び、方法論の応用の可能性について考える。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(120分)
15第十五回 実践理論(2)。これまでの講義を振り返りつつ、それぞれの理論の特徴を整理し、モルの哲学的立場について総括する。予習。資料の精読、翻訳、発表資料の作成(120分)復習。講義内容をまとめる(180分)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
期末試験100哲学的諸概念を適切に説明できるか。それぞれの理論的立場を論述できるか。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料を使用する。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『言葉と物』ミシェル・フーコー新潮社51709784105067083
2.『科学論の実在』ブリュノ・ラトゥール産業図書49509784782801468
3.『部分的なつながり』マリリン・ストラザーン水声社30009784801001350
4.『ヘルメスIII 翻訳』ミシェル・セール法政大学出版35009784588003110
参考URL
質疑応答
講義ではリアクションペーパーにて。また、メールにて随時、受け付ける。
備考
特になし。
画像
ファイル
更新日付2023/02/06 11:52:01