開講年度2023
開講学科法律学科 2013年度以降入学
2020年度法学部法律学科
科目名倒産処理法
担当教員高木 敬一
学期曜日時限春学期 水曜日 3時限
チームコードut63x1n
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーJ331-216-23
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
J-DP1-1 社会に関する知識 ◎
J-DP2 法律学の体系的知識 ◎
J-DP4-1 事実を客観的に把握する能力 ◎
J-DP4-2 体系的・論理的に思考する能力 ◎
J-DP4-3 物事を公正に判断する能力 ◎
J-DP5-1 法の精神の理解 ◎
J-DP5-2 社会的責任の自覚 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
倒産手続の全体像と破産手続の概要を学ぶ
授業の概要
 マスコミで倒産のニュースが報じられるとき、「破産」、「民事再生」といった法律用語が使われる。債務者が経済的に破綻した場合、多数存在する利害関係人との間を包括的に処理する制度が必要となる。これが倒産処理手続と呼ばれるものであり、破産や民事再生はその一種である。倒産処理手続を規律する法律を倒産処理法と総称し、重要な法分野となっているが、この講義はこれを対象とする。但し、時間的な制約のため、倒産処理手続全体を取扱うことは困難である。そこで、最も古い歴史を持ち、しかも倒産処理手続全体の中核的な存在でもある破産手続の基本的な仕組みや枠組みについて講義する。
授業の到達
目標
 この講義は、倒産処理手続の基礎を知り、倒産事案が法的にどのように処理されているかを理解することにより、社会で生起している倒産事件を法的に正しく認識できるようにするとともに、社会生活において、倒産に直面した際に、社会人として適切に対処することができるようにすることを目標とする。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日をめどに、定期試験又は期末レポートの出題意図と解答状況に関するコメントをTeamsで送付する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1倒産処理の必要性(予習)新聞などで報道される倒産処理事件が実際にどのような処理をされているかを調べる(60分)
(復習)テキスト等や授業中に配付されたレジュメ等で、倒産処理が必要とされる理由を確認する(60分)
2私的整理(予習)テキストで、私的整理と特定調停がいかなる手続かについて考える(60分)
(復習)テキストやレジュメなどで、私的整理の手順、その法的性質、特定調停について確認する(60分)
3法的倒産処理手続の種類と特色(予習)テキストで、法的倒産処理手続にはどのようなものがあるかを調べる(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、法的倒産処理手続の手続としての特徴を相互に比較しながら確認する(60分)
4破産能力と破産手続開始原因(予習)新聞やインターネットなどで、実際の破産事件がいかなる原因によって発生しているかを調べる(60分)
(復習)テキストやレジュメなどで、破産能力、破産手続開始原因について確認する(60分)
5破産手続の開始とその効果(予習)六法で破産者であることによりどのような制約が課せられているかを調べる(60分)
(復習)テキストやレジュメなどで、破産手続開始の手続及び個人破産者が受ける効果について確認する(60分)
6破産手続開始が破産者の財産関係に及ぼす効果(予習)民法の教科書で、善意取得、時効取得、登記(対抗要件)について確認する(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、破産法47条から51条までの意義について確認する(60分)
7破産財団(予習)テキストで、破産財団について調べる(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、上記について確認する(60分)
8破産債権と財団債権(予習)テキストで、破産債権及び財団債権にはどのようなものがあるかについて調べる(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、破産債権と財団債権の意義及び行使方法について確認する(60分)
9破産債権の破産手続上の処遇(予習)テキストで、破産債権の破産手続上の取扱いについて調べる(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、上記について確認する(60分)
10別除権(予習)民法の教科書で、担保物権の種類や性質について確認する(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、別除権について確認する(60分)
11破産者をめぐる契約関係の処理その1(予習)民法の教科書で、民法で典型契約の種類と内容、双務契約の取扱いについて確認する(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、破産者をめぐる契約関係の処理について確認する(60分)
12破産者をめぐる契約関係の処理その2(予習)民法の教科書で、賃貸借契約、請負契約、雇用契約がいかなる契約であるかを確認する(60分)
(復習)テキスト等や配付されたレジュメなどで、各種契約の破産法上の処理について確認する(60分)
13取戻権(予習)民法の教科書で、物権的請求権、譲渡担保、所有権留保について調べる(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、取戻権並びに譲渡担保及び所有権留保の取扱いについて確認する(60分)
14相殺権(予習)民法の教科書で、相殺について確認する(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、破産法上の相殺権の取扱いについて確認する(60分)
15否認権(予習)民法の教科書で、債権者取消権について確認する(60分)
(復習)テキストや配付されたレジュメなどで、否認権について確認する(60分)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験100%倒産処理の基礎と倒産処理手続、特に破産手続の概要を十分に理解し、講義内容を踏まえたうえで、設問に対して適切な論述ができる。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『テキストは指定せず、配付した資料を用いて講義する予定である。テキストを使用する場合は最初の講義の際に指示する。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『倒産処理法入門 第5版』山本和彦有斐閣2640円978-4-641-13789-9
2.『現代倒産手続法』中島弘雅・佐藤鉄男有斐閣アルマ3080円978-4-641-12482-0
3.『破産法・民事再生法 第5版』伊藤眞有斐閣9130円978-4-641-13877-3
4.『破産法 第6版』加藤哲夫弘文堂3850円978-4-335-31363-9
参考URL
質疑応答
 質問等には研究室(アリスタワー9階7902室)でオフィスアワーの曜日・時間に対応する。但し、余裕があれば、その他の時間でも対応することがある。
備考
 法律学の専門科目であるから、令和5年(2023年)版(令和4年(2022年)版以前のものは不可。)の六法を持参することが必要である。
 受講者数にもよるが、出席を取ることを考えている。但し、出席は評価に影響を与えるものではないことに注意されたい。
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更新日付2023/02/16 17:14:04