開講年度2023
開講学科経営学科 2013年度以降入学
経済学科 2013年度以降入学
2020年度経済学部経済学科
科目名環境ビジネス論
担当教員津田 秀和
学期曜日時限春学期 木曜日 3時限
チームコードvy8hf4b
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーE331-239-04
M231-238-25
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
M-DP3-2 自ら事業を企画・運営できる能力 ◎
E-DP3-1 応用的分析力 ◎
E-DP3-2 問題解決力 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
環境ビジネスの促進要因と阻害要因を学び、実現可能な環境ビジネス構想を描く。
授業の概要
この授業では、会社、地方自治体、国、市民などの環境意識の高まりを受けて、それらの環境保全活動をサポートする中にビジネスチャンスを見いだし登場してきたビジネス=環境ビジネスについての理解を深めていく。環境ビジネスの顧客は、環境に関連する世の中の動向に大きく影響をうける。通常ビジネス以上に、不安定な側面を持っていることとなるが、アイディア、構想力を武器に、既存の経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)や地域資源を結合させ、様々なインフラを活用することでビジネスチャンスを生み出せる可能性も秘めている。資源の結合において協働(パートナーシップ)の考え方は欠かせないため、この点についても学び、小資本でも実現可能な環境ビジネスプラン形成のための考え方を養っていく。最終的には、環境に優しく、ビジネスとしても成立する構想を考える力を養っていく。
授業の到達
目標
授業の到達目標は以下の通りである。
(1) 環境問題への関心を高め、環境問題について論じることができるようになる。
(2) 環境ビジネスの出現背景を整理、理解し、環境問題とビジネス面を巡り、社会に求められていることを考察できるようになる。
(3) 環境ビジネスの阻害要因と促進要因を整理し、理解し、新しい構想につなげることができるようになる。
(4) 環境ビジネスについての具体的な例を調べ、既存のビジネスの課題や改善案を指摘できるようになる。
(5) 既存の資源を組み合わせ、ビジネス化する考え方を検討できるようになる。パートナーシップとそのビジネス化という観点で有効なビジネススタイルについて検討できるようになる。そして、環境ビジネスの新構想を立てられるようになる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日に授業講評をwebcampusの講義連絡を用いて送る。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
該当しない
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1この授業の「環境ビジネス」の領域を理解する。環境問題についての感受性は一様ではない。そこで学びの最初のステップとして自らが関心を持つ環境問題を明らかにする。(予習)関心のある環境問題とそれに対応する具体的な環境ビジネスについて調査する(120)。
(復習)環境ビジネスの実例を探し、それが果たす貢献や課題(問題点)についてまとめる(120)。
2環境ビジネスの現状を理解する。特に顧客に注目し、どういった主体がどういった環境配慮に関心を持ち、その支援を行うビジネスを欲するかという視点を学ぶ。(予習)動向を探るために、インターネットで検索を行い、環境ビジネスの傾向を探る(120)。
(復習)自分が関心を持つ環境領域に関連する環境ビジネスをインターネットで探し、まとめる(120)。
3環境ビジネスの阻害要因について学ぶ。通常のビジネス以上に顧客は不安定な性質を持つ。環境意識と行動の不一致、環境と便益のトレードオフなどに基づく。この点を読み解くための考え方を学ぶ。(予習)人々の環境行動を妨げる原因をインターネット等で探しつつ,検討する(120)。
(復習)自分が関心を持つ環境領域について、「意識と行動の不一致」の観点から整理する(120)。
4環境ビジネスの促進要因について学ぶ。ESG投資とグリーンコンシュマーおよびそれらへの情報提供システムについて整理しつつ学び、それらが環境ビジネスにどう影響するかを理解する。(予習)ESG投資とグリーンコンシュマーについてインターネットで調べる(120)。
(復習)自らが関心を持つ領域について、ESG投資とグリーンコンシュマーの基準を調べ、まとめる(120)
5環境政策や法規制・条例・ガイドラインなどは環境ビジネスの活性化につながる。どういった動向がどのようにして環境ビジネスの活性化につながるか、そのメカニズムを学ぶ。(予習)地方自治体や国が実施している環境政策についてインターネット調べる(120)。
(復習)自らが関心を持つ領域について、関連政策や法規制等の状況を調べ、まとめる(120)。
6環境問題に関連するビジネスに付随するキーワードを整理し、領域特性を理解する。取り扱うキーワードは、地域性、ユーザーとの共創、利便性、再生、競争優位性などである。(予習)環境ビジネスに関連するキーワードを探してまとめる(120)。
(復習)自らが関心を持つ領域で、プランを作る場合の各キーワードの意味を考察し、まとめる(120)。
7環境ビジネスの領域で注目される連携と協働について学ぶ。環境問題への対応には、行政、民間、市民の連携が欠かせず、また大きな成果を生むためには他者との協働が必要となる。これらに必要な考え方を学ぶ。(予習)環境問題を巡る企業と市民、行政のパートナーシップについてインターネットで調べる(120)。
(復習)自らが関心を持つ領域での行政団体や企業の動向を調べてまとめる(120)。
8既存の資源を組み合わせ、ビジネス化される事業について実例から学ぶ。事例検討を通じ、ネットワーク形成、およびコミュニケーション手段の工夫の2つのポイントを整理し、理解する。(復習)自らが関心を持つ領域での既存の環境ビジネスを調べ、優位点と改善点を検討する(60)。中間課題に取り組む(180)。
9第8回に引き続き、既存の資源を組み合わせ、ビジネス化される事業についてのポイントを実例から学ぶ。、使用されていない資源と地域資源を用いたコアコンピタンスの醸成についての理解を高める。(予習)地域に固有の資源を用いて始められたビジネスをインターネットで調べる(120)。
(復習)自らが関心を持つ領域で、活用されていない資源や地域固有資源を探す(120)。
10事例検討として、資金源の確保に注目した考察を行う。協働には調整役が必要となるが、この調整役が単なる調整費用を得続けることは困難である。どういった形で適切な対価を得られるかを理解する。(予習)協働事業について調べ,その中核となる主体がどのようにして活動資金を得ているかを検討する(120)。
(復習)自らが調整役となる場合に適切な対価を得るための工夫を検討し、まとめる(60分)。
11ケーススタディとして、社会背景にあったビジネスモデル作成、および、支援型事業の短命さを克服する工夫の2つのポイントを検討しつつ学ぶ。第12回から使用し始める中間レポートを提出する回ともなる。(予習)他者の環境活動を支援することで成り立つビジネスについて調べる(120)。
(復習)自らが関心を持つ領域について、ビジネスを起こすときにそれが十分に必然性や必要性を持つかを検討する(120)。
12アイディアをプランにするための手順を学ぶ。そして、自らのアイディアをプランにする練習を行う。(予習)ビジネスプランの作り方について調べる(120)
(復習)自らのプランを手順に沿ってまとめてみる。後の授業で洗練するので、細かく作ることよりも全体を作ることを優先する(120)。
13中間レポートで集めた素材から情報を抽出し、自らのプラン作成のための準備をする。あわせて、ここまでの授業で醸成してきた感覚を活かしたプランを作成する。(復習)授業時間中に不足した資料等につき、再度収集する。また、不足するアイディアについて検討する(240)。
14第14回に引き続き、自らのプラン作成の準備をする。13回で不足した情報を付け足し、プランの洗練化を図る。(復習)授業時に完成しなかった論点(ワークシート)を完成させ、プランの全体像を作り込む(240)。
15第14回目までで学んだことの概観を整理する。その上で、レポート試験のポイントを理解し、レポート内容の構想を整理する。(復習)総復習をし、レポート試験にむけて、情報を整理し、執筆と推敲を行う(240)。
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
2
評価方法
評価方法割合評価基準
学期末レポート試験50環境ビジネスの阻害要因と成功要因を十分に理解し、具外的な調査を踏まえて成功する環境ビジネスプランを作成する。
中間レポート20学期末レポート試験で作成するプランのベースとなる実際の環境ビジネスの資料探索と簡易分析を行う。
平常点30受講時の講義への打ち込み度合い、小テストやワーク結果を評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『配布資料を使用する。』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
1.環境省:環境白書環境問題と関連ビジネスの情報を理解するため、および期末レポートで活用。
2.グリーン購入ネットワークグリーン購入の情報
3.日本取引所グループ・サステナビリティESG投資の情報
質疑応答
授業内容についての質問や相談は、オフィスアワー(水曜日昼休み)で可能です。オフィスアワーに来室する場合には必ずメール(tsuda@dpc.agu.ac.jp)を送付し、担当教員の指示を確認してください。なお、試験と成績に直接に関係する質問については対応できないことがあります。
備考
受講期間中はできるだけ、ニュース、新聞などで最新の環境問題について関心を深めておくことが推奨されます。自ら考え、プランを作成する必要がありますので、主体的に学ぶ姿勢が必要となります。経営学部以外の受講生においては、経営の基礎知識を概観しておくことをお勧めします。受講中、スマートフォンをいじる、居眠りをするといった行為は認められません。
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更新日付2023/02/02 16:25:58