開講年度2023
開講学科経済学科 2013年度以降入学
2020年度経済学部経済学科
科目名現代産業論A
担当教員近藤 智
学期曜日時限春学期 火曜日 5時限
チームコード6ex15gg
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーE231-234-07
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
E-DP3-1 応用的分析力 ◎
E-DP3-2 問題解決力 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験実務経験あり


テーマ
産業間の分業・取引関係(産業連関)の理解をふまえた現代日本経済・地域経済の分析と考察
授業の概要
 現代の経済は多種多様な生産活動から成る。様々な生産活動は、生産する財・サービスによって分類され、それぞれ「〇〇(産)業」と呼ばれる。こうした産業の観点から日本経済や地域経済について分析、考察する方法を修得することが、本講義A・Bの主題である。

 本講義Aではまず、様々な産業が生じていった根本にある分業とその意義について理解する。次に、自動車産業やIT産業の分業例とともに産業分類と職業分類について学習する。そのうえで、産業間の取引関係すなわち産業連関について学習する。最後に、現代日本の産業構造とその日本経済・地域経済への影響について検討する。

 なお、本講義は資料の閲覧、データのダウンロード、エクセルによる分析などで毎回パソコンを利用するためコンピュータ室で行う。また本講義の後半では、2つの課題について各自が授業内容と自身の文献・資料調査を基に分析・考察しレポートを作成する。
授業の到達
目標
(1) 分業の高度化が生産性の向上および経済発展と相互作用してきたことを説明できる。
(2) 多様に分化した産業および職業の各分類について説明できる。
(3) 産業間取引の実態を表す産業連関表と経済波及の計算について説明できる。
(4) 現代日本における産業構造の特徴とその日本経済・地域経済への影響について説明できる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
・レポート試験を実施する。
・レポート試験結果の講評をWebCampusなどを通じてフィードバックする。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
情報通信企業での実務経験と、国・地方自治体、民間団体・企業からの依頼により地域経済・産業の調査・分析およびその報告・政策提言を長年担当した経験を、授業や教材に反映させる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1【0. イントロダクション】
・授業計画、成績評価方法など
(予)シラバスに目を通し予習しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
2【1. 分業による生産性の向上と経済・産業の成立】
・分業とは:生産工程とその分割、企業内分業と企業間分業
・分業のメリット・デメリット
・分業の発展、経済の成立とスミス的経済成長
・産業革命による経済の飛躍的成長と分業のさらなる発展
(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
3     〃(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
4【2. 産業分類・職業分類と現代日本における分業例】
・分業の発展と各種産業の成立
・産業分類の考え方
・職業分類の考え方
・現代日本における分業例: [例1] ~[例3]
(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
5[例1] 農産物・水産物の生産・加工・流通サプライチェーンと「6次産業化」政策(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
6[例2] 自動車産業の分業と国際的サプライチェーン(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
7[例3] IT産業における専門分化と分業・協業(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
8【3. 国民経済計算における分業の整理と産業連関表】
・生産要素(労働、資本、技術等、土地、中間投入)
・中間投入(原材料・部品、燃料、外注サービス等)、付加価値、産出の関係
・レオンチェフの生産関数
・産業連関表
(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
9     〃(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
10【4. 産業連関表による生産波及の計算】
・生産波及とは
・生産波及の分析事例
・生産波及の計算方法
(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
11     〃(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
12[実践課題(1)] 飲食業、観光業の生産波及政策についての分析・考察
※「インバウンド観光促進」政策、コロナ禍での「Gotoトラベル」「Gotoイート」政策の背景と意義についての分析・考察
(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
13【5. 現代日本の産業構造と日本経済・地域経済】
・産業特性の着眼点
・モノの生産(第1、2次産業)・流通とサービスの生産(第3次産業)・流通の違い
・現代日本の産業構造
・現代日本の産業構造と日本経済・地域経済への影響
(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
14     〃(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
15[実践課題(2)] 自動車産業とIT産業の違いおよびその日本経済・地域経済への影響
※主要な生産要素の違い、立地の違い、分業(産業連関)の仕方の違い、移出・輸出の違い、投資の仕方の違いなどの特徴対比と両者の相違に伴う日本経済・地域経済への影響についての分析・考察
(予)事前に示す資料等に目を通しておくこと(120~)
(復)授業内容を復習すること(120~)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
2
評価方法
評価方法割合評価基準
平常点20%(+)授業中の教員からの質問に対する挙手による回答
(-)授業中の私語
レポート試験80%「授業の到達目標」の4項目を各20点として到達度評価
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『手持ちのミクロ経済学・マクロ経済学のテキスト』下の備考欄を参照すること。
2.『ひとめでわかる産業図鑑&業界地図』イノウ技術評論社1800+税4297122979日本の主要な製造業、製品について、具体的な生産工程と企業間の取引関係がわかる。
3.『 IT[情報サービス]業界のしくみとながれ 第5版』イノウソシム1300+税4883379892現代産業の中核に成長したIT業界の全体像がわかる。
4.『業界&職種 研究ガイド』マイナビ出版編集部 マイナビ出版1200+税就活用の本であり、各産業の他産業とのつながりや、各産業の主な職種と職種間の仕事のつながりがわかる。
参考URL
1.総務省・統計分類産業分類と職業分類
2.総務省・産業連関表国の産業連関表とその解説
3.総務省・経済波及効果を計算してみましょう経済波及効果の簡易計算ツール
質疑応答
・授業中に挙手のうえ質問してよい。
・授業中にできなかった質問などは、オフィスアワーに研究室で対応する。
備考
・現代産業論は発展科目なので、基礎科目のマクロ経済学(特に「国民経済計算(GDP統計)」「マクロ生産関数」)およびミクロ経済学(特に「生産者の理論」)の知識を土台とする。各自予め復習しておくこと。
・受講学生の状況により授業内容等が変わる可能性がある。
・成績評価のためにレポート試験を実施する予定であるが、コロナ禍の状況によって授業内レポートに変更する可能性がある。いずれの場合も厳格に採点し内容・質に応じて評価する。
画像
ファイル
更新日付2023/02/06 17:57:45