開講年度2023
開講学科商学科 2013年度以降入学
2020年度商学部商学科
科目名情報倫理
担当教員水野 隆文
学期曜日時限春学期 火曜日 1時限
チームコードn89g0ya
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーC231-902-43
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
C-DP2-7 ビジネスと情報との関わりに関する深い知識や優れた技能を身につけている。 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
情報通信技術を扱う上での倫理を考える。
授業の概要
現代社会では、情報通信技術を利用しない生活は困難となっている。
しかし、これらは人間社会にとってあまりにも急激に普及した新しい技術であるため、利用者の知識が不十分である場合が多い。
良かれと思って実行した動作が他者に迷惑をかけたり、軽はずみな行動が社会に思いもよらない影響をもたらすことがある。
場合によっては、知らず知らずのうちに犯罪に巻き込まれることもある。
本講義では、情報通信技術を扱う際に倫理が問題となる具体的な事例を紹介するとともに、関連する技術や法律を紹介する。
他者との関係をよりよく保つために情報通信技術とどのように接するか、社会である程度同意が取れている解答を身につけ、さらに、これから社会に次々に登場してくる技術を扱う上での倫理を考える力を身につけて欲しい。
授業の到達
目標
インターネット上のコミュニケーション、情報セキュリティ、知的財産の保護、SNSの利用などについて、一般にどのようなことが倫理の問題として考えられているのか把握する。
これら既存の技術を、社会人や学生として適切に扱うことができる。
情報通信技術を利用する際に一般の人が知っておくべき法律を適切に参照できる。
情報通信技術に依存する現代社会では、自身の回りにどのようなリスクがあるか把握し、可能な場合にはそれらを回避することができる。
社会への影響が未知の技術と接した際に、その技術を利用した際に生じる倫理的問題を予測したり、まだ世の中で同意が取れていないその問題の解答について自分の考えを述べることができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
レポート試験については、全体についての講評を Teams にて全体に周知する。
成績評価の詳細と採点の詳細を希望する学生については、講義第15回目に指示する時間に、個別に Teams にて対応する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1倫理、情報倫理

- 倫理の黄金律・白銀律を中心に、人との関わりにおける倫理を簡潔に復習する。
- 「情報」の持つ性質の特異さに注目し、これを扱う技術についての倫理を特別に考えなければならない理由を説明する。
【予習】これまでに受講した倫理や道徳の授業で学んだ内容のうち特に重要だと思う点を4つに絞りまとめること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
2インターネットと社会

- 情報通信技術がどのように社会に浸透してきたのかを解説する。
【予習】コンピュータやOSの歴史、インターネット普及の経緯を1940年代から時系列に整理すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
3インターネット上のコミュニケーション

- インターネットを利用した他者とのコミュニケーションや情報発信の形態について解説する。
- インターネットを利用する際のマナーとして、ある程度社会で同意が取れている内容について解説する。
【予習】TCP/IP参照モデルとOSI参照モデルの利点をまとめ、前者の方が広く普及した理由を考えること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
4情報通信技術とメディア

- 「メディア」に注目して、情報通信技術がどのように変遷してきたかを解説する。
- 現在、どのようなメディアが存在するのか解説する。
【予習】書物の歴史と活版印刷の歴史を時系列に整理すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
5メディア・リテラシー

- メディア・リテラシーの定義を述べる。
- メディアとの関わり方について、現在の社会でどのようなことが倫理的な問題になっているか紹介する。
【予習】テレビ広告の仕組みを調べ、これをサービスという視点で図解すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
6セキュリティ

- インターネットを利用する際にどのような脅威があるか解説する。
- 情報セキュリティに関する技術やプロトコルを簡潔に紹介する。
- 一般的なセキュリティ対策を紹介する。
【予習】情報通信技術に関する脅威を10個リストアップし、それぞれに対する代表的な対処法を提示すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
7法律と情報倫理

- 「他者との契約」に注目し、法律と倫理の関係を述べる。
- 情報通信技術を利用する際に一般の人が知っておくべき法律を紹介する。
- 情報通信技術を利用した犯罪の種類や規模について紹介する。
【予習】不正アクセス禁止法で禁止されている事柄と、この法律に違反した具体的な事例を調べておくこと。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
8個人情報

- 情報通信技術の普及により、プライバシーについての人々の考えがどのように変化してきたか振り返る。
- 学校や企業等で個人情報を扱う際に守るべきとされているルールを紹介する。
- 個人情報を守るための仕組みや技術を紹介する。
【予習】個人情報保護法で保護の対象となっているものと、この法律に違反した具体的な事例を調べておくこと。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
9知的財産

- 知的所有権について解説する。
- 法律によって保護される著作権の保護対象とその期間について説明する。
【予習】2021年1月1日に施行された著作権法の改正で、どのようなことが変わったかを整理すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
10企業と情報倫理

- 企業の法令遵守と社会的責任について解説する。
- 企業側から見た情報技術と情報倫理について紹介する。
【予習】グリーンITとは何か調べること。近年のGoogleのCO2排出量の推移を時系列にグラフ化すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
11科学技術と倫理

- ここでは視野を広げ、科学技術全般について、社会でこれまでにあった倫理についての議論を振り返る。
- 新しい技術が未知の社会問題を起こした際に、その問題に対し社会がどのように向き合ってきたかを紹介する。
【予習】「無過失責任」の意味とこの概念が提示された経緯を調べること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
12AIと倫理

- 人工知能(AI)分野の2010年以降のブレイクスルーであるディープラーニングを紹介する。
- 新しいAI技術が社会にどのような倫理的問題を引き起こしたか紹介する。
【予習】バックプロパゲーションが何いついてどのようなことを行うものなのかを調べ、概要を把握すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
13デジタルデバイドとユニバーサルデザイン

- デジタルデバイドの意味とそれが起こる理由を紹介する。
- ヒューマンインターフェイスの技術を紹介する。
- バリアフリーとユニバーサルデザインについて紹介する。
【予習】日本と諸外国における移動体端末の普及率の最近10年間程度の推移を調べグラフ化すること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
14SNSと倫理、法律

- SNS(ソーシャルネットワークサービス、ソーシャルメディア)の最近の動向について解説する。
- SNSでどのようなことが倫理的問題になっているか紹介する。
【予習】「名誉毀損」と、これを取り締まる具体的な法律、その法律に違反した具体的な事例を調べること。(120分)
【復習】講義中に提示する課題を次回の講義開始時までに実施すること。(120分)
15これからの社会と情報通信技術、レポート試験についての補足説明

- 講義全体のまとめを行う。
- レポート試験を念頭に置き、レポートの書き方を簡潔に復習する。
【予習】新聞等を参照し、受講期間中に起きたニュースのうち、情報倫理に関わるものをピックアップしまとめること。(120分)
【復習】講義後、全15回の講義の内容を振り返っておくこと。(120分)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
2
評価方法
評価方法割合評価基準
毎回の講義の最後に提示する課題50%倫理を考える上での基礎的な事実や語句を理解したかを確認する。
レポート試験50%社会である程度同意されている情報通信技術に関する倫理の問題について、その内容を理解しているかを確認する。
社会でまだ同意が取れていると言えない情報通信技術に関する倫理の問題について、自分の考えを述べることができるかを確認する。
レポートの文章中に、誤字や脱字、あまりにも読みにくい部分があれば減点する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない。』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
講義時間以外の質疑についてはメールにて対応する。
備考
画像
ファイル
更新日付2023/02/02 08:16:41