開講年度2023
開講学科2022年度心理学部心理学科
2018年度心身科学部健康科学科
科目名病弱者教育論
担当教員大胡田 昭二
学期曜日時限春学期 金曜日 2時限
チームコードt6grszp
科目区分その他
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーP231-276-08
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験実務経験あり


テーマ
病弱・身体虚弱児の教育に関する法令、制度、教育の場、病気・障害などを理解し、病弱・身体虚弱児の教育・指導の在り方について考える。
授業の概要
わが国の特別支援教育における病弱・身体虚弱教育について、関係法令や制度などから、その意義と役割等を整理する。さらに連続性のある学びのために必要な教育課程や教育形態、支援・指導の実際の内容、病弱・身体虚弱児に関する合理的配慮、個別の教育支援計画及び個別の指導計画、前籍校や医療機関など関係機関との連携や学籍の異動に関わる諸課題、病弱・身体虚弱児の実態や本人及び保護者等の心理について、講義・討議・演習・課題研究などを通して考え、病弱・身体虚弱教育の基礎基本を理解する。
授業の到達
目標
病弱・身体虚弱児の教育について、教育の制度、教育の場、病弱・身体虚弱児の実態、指導・支援の具体的内容を説明することができる。また、病弱・身体虚弱児の教育・指導に関わる諸課題について、講義や資料を基に討議に参加し、自分なりの考えや意見を述べることができる。さらに、テーマを設定し病弱・身体虚弱児の教育に関する課題研究を行い、授業の中で発表し、いろいろな意見に触れることで、病弱・身体虚弱教育の在り方について深く論じることができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日に講義連絡にて授業講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
基本的な内容については、資料を活用した講義を中心に進めるが、実務経験で得られた児童生徒、保護者、関係者の実態・心理を基に授業を展開していく。また、受講者が主体的に学び理解を深めることができる病弱・身体虚弱教育に関する課題研究において、病弱教育の全国的な研究成果を参考にして発表・討議が深まるように留意する。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1○オリエンテーション
・授業の目的、概要、進め方、評価について
・ミニレポート、演習、課題研究、小テストについて
○特別支援教育の目的、内容等
○討議「特別支援教育を学ぶ理由」
【予習】
・シラバスを読む。(30)
・文部科学省特別支援教育HPを閲覧し、特別支援教育の概要を確認する。(60)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
2○特別支援教育対象の子ども
・障害、病気の理解
・視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、
 病弱、発達障害等
・特別支援教育で学ぶ子ども
○特別支援教育を行う学校について
・愛知の特別支援教育
○討議「障害児・者との関わり」
【予習】
・障害に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
3○特別支援教育における病弱教育
・病弱教育の目的、内容等
・病弱教育の対象
○病弱・身体虚弱の概念と実態
・主な病気の概要
・小児慢性特定疾患について
・病気による学習、生活上の困難さ
○学校保健の現状
○討議「病気やけがのときの経験」
【予習】
・小児慢性特定疾患に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
4○心身症、発達障害の理解
・ASD、LD、ADHD等の理解
・主な心身症の概要
○医療等と教育の関わり
○討議「通常の教育での指導・支援の在り方」
【予習】
・ASD、LD、ADHD等に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
5○病弱児等の心理
・病弱・身体虚弱児が抱える不安及び心理について
・病気や治療計画を知ることの意義
・保護者、兄弟姉妹の心理
・病気、障害の受容から再起へ
○討議「周囲の人たちの理解と対応」
【予習】
・インフォームド・コンセントに関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
6○学びの場と教育形態①
・愛知県の病弱教育の実際
・特別支援学校での病弱教育
・愛知県立大府特別支援学校での病弱教育
 校内教育、施設内教育、訪問教育の実際
○討議「入院していても学習できる環境」
【予習】
・愛知県立大府特別支援学校HPを閲覧し、概要を確認する。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
7○学びの場と教育形態②
・小学校、中学校での病弱教育
・通常の学級での指導・支援
・特別支援学級、院内学級での指導・支援
・通級による指導での指導・支援
・高等学校での病弱教育と課題
 病院訪問教育の実際
○討議「病気の高校生の教育保障」
【予習】
・事前に指定した資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
8○学習指導要領と教育課程の編成
・学習指導要領における病弱教育
・病気、実態に応じた教育課程の編成
○課題研究①
・研究の進め方
・課題の検討、設定
【予習】
・特別支援学校学習指導要領HPを閲覧し、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
9○各教科及び自立活動の指導①
・個別の教育支援計画、個別の指導計画の概要
・合理的配慮を基にした計画の作成
○演習①「個別の指導計画の作成」
・事例を基にした個別の指導計画の作成、発表
【予習】
・個別の教育支援計画、個別の指導計画に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
10○各教科及び自立活動の指導②
・自立活動の目的、内容
・自立活動の実際
○演習②「個別の指導計画の作成」
・自立活動を取り入れた個別の指導計画の作成、発表
【予習】
・自立活動に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
11○指導支援の実際
・各教科の指導例
・実験、実習、体験学習での指導上の配慮と工夫
・病弱教育におけるICT機器を活用した指導・支援
・遠隔教育の意義と課題
○課題研究②
・課題研究の発表
・発表内容に関する質疑と意見交換
【予習】
・ICT機器を活用した教育に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
12○教育と医療・福祉等との連携①
・障害児・者福祉の現状
・障害に関する各種手帳について
・病弱教育に関する医療・福祉の現状
・小児慢性特定疾病事業での教育の役割
○課題研究③
・課題研究の発表
・発表内容に関する質疑と意見交換
【予習】
・福祉事業に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
13○教育と医療・福祉等との連携②
・医教連携の実際
・各種カンファレンスの目的と内容
・転退院カンファレンスの実際
○課題研究④
・課題研究の発表
・発表内容に関する質疑と意見交換
【予習】
・医教連携に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
14○復学支援と退院後の支援
・学籍に関する問題
・円滑な復学に向けての支援の実際
・退院後の支援と課題
○課題研究⑤
・課題研究の発表
・発表内容に関する質疑と意見交換
【予習】
・学籍に関する資料を読み、自分の意見をまとめる。(90)
【復習】
・本時の授業内容に関するミニレポートを作成する。(90)
15○授業のまとめ
・病弱教育に関する課題と展望
・遠隔教育の拡充
・関係機関との連携
・高校生の病弱教育
○小テスト
・学習のまとめとしての小テストの実施
【予習】
・これまでの資料を再読し、病弱教育の課題を考えまとめる。(90)
【復習】
・授業全体を振り返りまとめる。(90)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
レポート課題42授業後に実施。本時の学習内容について理解し、自分の考えや意見を記述できる。
小テスト18全授業終了後に実施。病弱・身体虚弱教育について、その基礎的内容を理解し自分の考えを記述できる。
課題研究30病弱・身体虚弱教育に関するテーマを設定し研究調査し発表できる。
受講態度10講義、討議及び課題研究の発表の場で、自分なりの考えや意見をもち積極的に発言や質問ができる。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『授業中に配布』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『標準「病弱児の教育」テキスト』日本育療学会ジアース教育新社1,800円+税978-4-86371-493-9
2.『病気の子どものための教育必携』全国特別支援学校病弱教育校長会ジアース教育新社2,100円+税978-4-86371-520-2
参考URL
1.文部科学省特別支援教育課特別支援教育に関する国の動向、基本政策、法令等を参照できる。
2.全国特別支援学校病弱教育校長会支援冊子「病気の子どもの理解のために」を参照できる。
質疑応答
授業中の質問については、その都度質問する。またはミニレポートにおいて質問する。
メールアドレス  sido6870@outlook.jp
備考
基本的には授業において配布する資料を基に授業を進めるが、アクティブラーニング形式での討議や課題研究の発表などで、積極的な発言を求める。
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更新日付2023/02/20 19:04:50