開講年度2023
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
科目名禅の思想Ⅱ-Ⅰ
担当教員清野 宏道
学期曜日時限春学期 金曜日 1時限
チームコードbfcambl
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーR231-112-35
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
R-DP3 文献研究やフィールドワークなどの研究方法を修得している。 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
禅思想の基礎と道元禅
授業の概要
禅はインドに始まり、中国に伝播して禅宗が形成されました。もともと、禅は数ある修行方法の一つであり、精神的な境地を指すものでしたが、中国に到ってカテゴライズされ一つの集団を形成するようになったのです。日本には、平安末期から鎌倉初期頃に伝わり、鎌倉期に隆盛しました。そこでは、中国禅とはひと味違った展開が見られるようになりました。
本授業では、日本曹洞宗を開いた永平道元に関して考究します。実際に原典に触れ、『正法眼蔵』『永平広録』『宝慶記』等、数ある著作の大綱や基本的な思想を学びます。また、道元と関係が深い仏教教理学や、同時代の日本仏教の思潮等をとおして、道元思想の由縁を探求します。
なお、本授業は「禅の思想Ⅱ-Ⅱ」と一連のものとなります。
授業の到達
目標
禅の基本視座や思想を踏まえて、道元の思想やその背景を理解する。また、著作を把握するとともに原文に触れ、読み方や解釈方法等を習得する。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日に講義連絡にて授業講評を送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1ガイダンス
○授業の大要
【予習】シラバスを読み、授業の全容を把握する。(30)
【復習】授業予定を確認し、各回の内容を理解する。(30)
2鎌倉諸宗の興起
○鎌倉期の世情について学びます。
○鎌倉諸宗の祖師について学びます。
【予習】鎌倉期までの日本仏教の流れを把握しておく。(60)
【復習】各宗の特徴を理解する。(60)
3道元の生涯と著作
○道元の生涯を概括的に把握します。
○道元の著作の種類、及び各典籍の梗概を把握します。
【予習】道元の生涯と著作を調べておく。(60)
【復習】各著作の主旨や特徴の理解に努める。(60)
4『宝慶記』(1)
○『宝慶記』の特徴や構造、研究史等を学びます。
【予習】『宝慶記』について調べておく。(60)
【復習】『宝慶記』の特徴や諸説に関する理解を深める。(60)
5『宝慶記』(2)
○原文を読み、当時の道元の問題意識を学びます(坐禅・身心脱落等)。
【予習】身心脱落について調べておく。(60)
【復習】道元と如浄の見識を比較する。(60)
6『宝慶記』(3)
○原文を読み、道元が如浄禅師から受けた影響を学びます(風鈴頌等)。
【予習】『宝慶記』における如浄の教示について調べておく。(60)
【復習】如浄の所説について理解を深める。(60)
7『正法眼蔵』(1)
○『正法眼蔵』の種類・全体像・変遷等を学びます。
○『弁道話』を読み、道元の所説を学びます(ⅰ)。
【予習】『正法眼蔵』の種類や成立、及び『弁道話』について調べておく。(120)
【復習】『弁道話』の特徴や主旨について理解を深める。(60)
8『正法眼蔵』(2)
○『弁道話』を読み、道元の所説を学びます(ⅱ)。
【予習】『弁道話』を通読して全体を把握しておく。(60)
【復習】『弁道話』の特徴や主旨について理解を深める。(60)
9『正法眼蔵』(3)
○「現成公案」巻を読み、道元の所説を学びます(ⅰ)。
【予習】「現成公案」巻について調べておく。(60)
【復習】「現成公案」巻の特徴や主旨について理解を深める。(60)
10『正法眼蔵』(4)
○「現成公案」巻を読み、道元の所説を学びます(ⅱ)。
【予習】「現成公案」巻を通読しておく。(60)
【復習】「現成公案」巻の特徴や主旨について理解を深める。(60)
11『正法眼蔵』(5)
○「仏性」巻を読み、道元の所説を学びます(ⅰ)。
【予習】「仏性」巻について調べておく。(60)
【復習】仏性に関する理解を深める。(60)
12『正法眼蔵』(6)
○「仏性」巻を読み、道元の所説を学びます(ⅱ)。
【予習】「仏性」巻を通読しておく。(120)
【復習】「仏性」巻の特徴や主旨について理解を深める。(60)
13『永平広録』(1)
○『永平広録』の全体像を学びます。
○「上堂」「小参」を読み、接化の消息を学びます。
【予習】『永平広録』の構成や成立について調べておく。(60)
【復習】「上堂」「小参」の実態や形式を理解する。(60)
14『永平広録』(2)
○「法語」「頌古」「偈頌」を読み、道元の所説を学びます。
【予習】「上堂」「小参」「法語」等、各項の異同を把握しておく。(60)
【復習】『永平広録』の意義や特徴について理解を深める。(60)
15総括と課題
○授業を回顧し、全体の内容、及び要点の確認を行います。
【予習】授業を振り返り、全体の理解を深める。(120)
【復習】未習得の箇所を確認し、適確な理解・解釈を熟知する。(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
期末試験55%道元の著作に関する理解、及び原文の読解力等を総合的に評価します。
平常点45%受講態度、授業に対する意欲や積極性等を総合的に評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料を配布します。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『道元禅師全集(全7巻)』河村孝道 他春秋社絶版/古書
2.『講座道元(全7巻)』鏡島元隆 他春秋社絶版/古書
3.『道元思想大系(全22冊)』中尾良信 他同朋舎絶版/古書
4.『その他、授業の中でお知らせします。』
参考URL
1.愛知学院大学 禅研究所愛知学院大学内に設置されている禅研究に特化した研究機関
2.曹洞宗 SOTOZEN-NET宗教法人曹洞宗(曹洞宗宗務庁)のHP
質疑応答
授業の前後、及びオフィスアワー(木曜昼休み/3号館5Fの3510研究室)にて対応します。
備考
授業開始時間までの出席を必須とします。また、私語等、授業の妨げになる行いを禁止します。
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更新日付2023/02/02 01:07:01