開講年度2023
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
科目名禅語録講読Ⅰ
担当教員清野 宏道
学期曜日時限春学期 火曜日 2時限
チームコードpgx9ynd
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーR231-112-31
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
R-DP3 文献研究やフィールドワークなどの研究方法を修得している。 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
禅語録にみる日常とさとり
授業の概要
禅(禅宗)は、特定の経典に依拠しないことが一つの特徴です。それは、文字を超えたところに真実の境界を見出したということであり、文字を尽くしても真理を明らかにすることはできないと見極めたからに他ならないといえます。各宗は、「仏説」である経典を拠り所として自らの正統性を示すことができます。禅においてそれに代わるのは、法系(血脈)といえます。だからこそ、師資における「法の相承」が重んじられるのです。
禅語録は、さとりを廻る師資のやり取り、また真理の境界を表顕した師の教示等を記録した禅の典籍です。口述的であることも作用して、生の息吹が聞こえるほど臨場感に溢れています。
本授業では、禅語録の世界をとおして、禅の立場、禅のさとり、あるいは師資の関係などを学びます。また、言葉の奥底にある禅の境地にアプローチし、禅の現代的な可能性についても考究したいと思います。
授業の到達
目標
禅語録(漢文)の読み方を習得し、禅の立場や特徴、ないし思想等をとらえる。また、各禅語の由来や本義等を理解し、自分事として自らの境涯に重ねて咀嚼する現実的思考力を養う。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日に講義連絡にて授業講評を送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1ガイダンス
○授業の大要
【予習】シラバスを読み、授業の全容を把握する。(30)
【復習】授業予定を確認し、各回の内容を理解する。(30)
2中国禅宗史概論(1)
○禅の系譜について学びます。
○唐代の禅宗史について学びます。
【予習】東山法門について調べておく。(60)
【復習】唐代禅の特徴について理解を深める。(40)
3中国禅宗史概論(2)
○宋代の禅宗史について学びます。
【予習】三教一致について調べておく。(60)
【復習】宋代禅の特徴について理解を深める。(40)
4禅籍概論(1)
○灯史について学びます。
【予習】五灯について調べておく。(60)
【復習】法系譜の意義について理解を深める。(40)
5禅籍概論(2)
○語録について学びます。
【予習】語録の形式について調べておく。(60)
【復習】語録の意義について理解を深める。(40)
6禅思想概説(1)
○禅のさとりと修行について学びます。
【予習】修行の意義を考えてみる。(60)
【復習】さとりについて理解を深める。(40)
7禅思想概説(2)
○祖師におけるさとりの機縁を学びます。
【予習】磨甎作鏡について調べておく。(60)
【復習】諸祖師のさとりについて理解を深める。(40)
8灯史講読(1)
○『景徳伝灯録』「達磨章」を講読します。
【予習】伝法偈について調べておく。(60)
【復習】達磨について理解を深める。(40)
9灯史講読(2)
○『景徳伝灯録』「慧可章」を講読します。
【予習】慧可断臂について調べておく(60)
【復習】禅門の厳しさについて考える。(40)
10灯史講読(3)
○『景徳伝灯録』「慧能章」を講読します。
【予習】慧能と神秀の関係について調べてみる。(60)
【復習】慧能が六祖になった事由について理解を深める。(40)
11禅語録講読(1)
○馬祖道一禅師の語録を講読します(ⅰ)平常心是道。
【予習】平常心是道について調べておく。(60)
【復習】平常心について理解を深める。(40)
12禅語録講読(2)
○馬祖道一禅師の語録を講読します(ⅱ)即心是仏。
【予習】大梅法常について調べておく。(60)
【復習】即心是仏について理解を深める。(40)
13禅語録講読(3)
○臨済義玄の語録を講読します(ⅰ)序:臨済の宗風。
【予習】臨済の喝・徳山の棒について調べてみる。(60)
【復習】禅の峻烈さについて考えてみる。(40)
14禅語録講読(4)
○臨済義玄の語録を講読します(ⅱ)無位真人。
【予習】無位真人について調べておく。(60)
【復習】真人について理解を深める。(40)
15総括と課題
○授業を回顧し、全体の内容、及び要点の確認を行います。
【予習】授業を振り返り、全体の理解を深める。(120)
【復習】未習得の箇所を確認し、適確な理解・解釈を熟知する。(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
期末試験55%語録の読解力や禅の思想等に関する理解度を総合的に評価します。
平常点45%受講態度、授業に対する意欲や積極性等を総合的に評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料を配布します。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『語録の思想史:中国禅の研究』小川隆岩波書店13,2009784000229081
2.『禅思想史講義』小川隆春秋社2,420978-4393138021
3.『禅の語録(全20巻22冊)』柳田聖山 他筑摩書房165,000978-4-480-32300-2
4.『その他、授業の中でお知らせします。』
参考URL
1.愛知学院大学 禅研究所愛知学院大学内に設置されている禅研究に特化した研究機関
2.公益財団法人 禅文化研究所花園大学内に設置されている禅研究に特化した研究機関
質疑応答
授業の前後、及びオフィスアワー(木曜昼休み/3号館5Fの3510研究室)にて対応します。
備考
授業開始時間までの出席を必須とします。また、私語等、授業の妨げになる行いを禁止します。
画像
ファイル
更新日付2023/02/02 00:59:16