開講年度 2023 開講学科 宗教文化学科 2014年度以降入学 科目名 仏典講読Ⅰ 担当教員 引田　弘道 学期曜日時限 春学期 月曜日 ３時限 チームコード tflusk6 科目区分 選択 授業形態 講義 対象学年 ２年 単位数 2 科目ナンバー R331-112-15 関連性が高い ディプロマ・ポリシー R-DP3 文献研究やフィールドワークなどの研究方法を修得している。 ◎ キャンパス 日進キャンパス 担当教員の実務経験 テーマ 法華経を読む 授業の概要 初期の大乗仏典であり、大乗仏教の代表的な経典である『法華経』の思想に触れる。この経典は戯曲的な構成をとり、在家者の立場からだれでもが仏になることが出来ることを強調する。法華経はサンスクリット原典、チベット訳、漢訳がそろっており、しかも物語的要素が多分にあり、大乗仏教を学ぶのに最適な経典である。今回は一番有名な羅什訳『妙法蓮華経』を中心として、他の2種類の漢訳と対比させながら、その思想、漢訳の問題点、原典と漢訳との相違点をもあわせて説明する。春学期は迹門中の第１２品「提婆達多品」を読み、仏敵とされる提婆達多と竜女が成仏するという思想がどういう意味をもつのか解説していきたい。 授業の到達 目標 経典の内容である提婆達多と竜女の成仏をとおして、悪人、女性の成仏の持つ意味を理解できる。経典のサンスクリット、漢訳、チベット訳の違いが理解できる。大乗仏教の思想的特徴全般を理解することが出来る。 課題 （定期試験 ・レポート試験 ・授業内試験など）の フィードバック方法 成績発表日に講義連絡を通じて行う 使用言語 日本語 実務経験をいかした教育内容 授業計画 回数 授業スケジュール 授業時間外学習・時間(分) 1 オリエンテーション。大乗仏教の主な思想的特徴を説明をしていく。 復習：大乗仏教について　60分 2 『法華経』の訳本と経題を説明し、その内容を議論する。 予習：法華経について事前に調べる。60分 復習：原典、チベット訳、漢訳の違いをまとめる。 60分 3 『法華経』の仏教思想中における位置について、議論する。 予習：「一乗と三乗」について　60分 復習：「仏教史」についてまとめる。60分 4 『法華経』の哲学思想「一乗」について議論する。 予習：「一乗」について　60分 復習：「本門と迹門」について整理する。90分 5 『法華経』「提婆達多品」を読む。提婆達多成仏について（１） 予習：事前に漢訳を読んでみる。90分 復習：授業の内容を整理する。30分 6 『法華経』「提婆達多品」を読む。（２）悪人成仏の思想について議論する。 予習：事前に漢訳を読んでみる。60分 復習：内容を整理する。60分 7 今までの内容について理解を深める為、主題ごとに議論する。 予習：今までの内容をまとめる。90分 復習：論点を整理する。30分 8 『法華経』「提婆達多品」を読む。（３）悪人成仏の思想について親鸞の悪人正機説と対比させながら議論する。 予習：事前に漢訳を読んでみる。親鸞の思想を調べる。90分 復習：授業の内容を再度確認する。60分 9 『法華経』「提婆達多品」を読む。（４）「龍女成仏」について解説する。 予習：事前に漢訳を読んでみる。60分 復習：授業内容の整理。30分 10 「変成男子思想」について解説する。古代インドにおける女性の位置について議論する。 予習：変成男子について調べる。50分 復習：授業内容の整理。60分 11 『法華経』「提婆達多品」を読む。（５）龍女成仏について議論する。 予習：事前に漢訳を読んでみる。90分 復習：授業内容の整理　30分 12 『法華経』「提婆達多品」を読む。（６）龍女成仏について議論する。 予習：「事前に漢訳を読んでみる。女性と仏教について自身の考えをまとめる。90分 復習：授業内容の整理。90分 13 『法華経』「提婆達多品」を読む。（７）龍女成仏について議論する。 予習：事前に漢訳を読んでみる。龍とは何か考える。90分 復習：授業内容の整理。60分 14 仏教史における龍の役割を議論する。 予習：東南アジアにおけるとは龍信仰についても考察する。90分 復習：授業内容を整理する。30分 15 総括 予習：今までの内容をまとめる。80分 復習：授業内容を整理する。60分 試験実施方法 定期試験＝1 レポート＝2 その他＝3 １ 評価方法 評価方法 割合 評価基準 授業の取り組み態度 30％ 積極的に発言したかどうか。予習の取り組み度。 小テスト 30％ 数回行う小テストの点数 定期試験 40％ 試験結果 テキスト 書名 著者 出版社 価格 ISBNコード 備考 1. 『テキストは特段設定しない』 参考書 　　・ 参考資料 書名 著者 出版社 価格 ISBNコード 備考 1. 『法華経』 坂本幸男・岩本裕 岩波文庫 3,174円 参考ＵＲＬ 質疑応答 授業を質疑応答を中心としたものにする。 備考 事前にデータ化した資料をチームスにアップするので、それをあらかじめ見ておくこと。また事前に予習内容を知らせる。 画像 ファイル 更新日付 2023/02/02 06:25:33