開講年度2023
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
科目名仏教漢文入門Ⅰ
担当教員清野 宏道
学期曜日時限春学期 金曜日 2時限
チームコード1nfz0z4
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーR231-112-09
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
R-DP4 高度かつ専門的な知識・技能を実践に生かすことができる。 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
漢訳仏典から中国・日本における仏教の素地を学ぶ
授業の概要
漢字文化圏の仏教典籍を読み解く上で必須となる漢文読解の基礎を学びます。インドに端を発する仏教が中国に伝播した時、インド系言語(サンスクリット語やパーリ語)で書かれた多くの典籍が翻訳されました。中国では、これらの漢訳仏典を中心に仏教が理解され、多様な発展を遂げたのです。その範囲は時代の経過に伴って拡大し、東アジアの仏教が形成されました。
一口に漢訳仏典といっても、経典・論書・史伝・禅籍(語録・灯史等)等、いくつもの種類があります。本授業では、漢訳仏典の種類を把握するとともに、仏典が漢訳される過程や意義、あるいは異同などを理解し、漢訳仏典を読み解くための基礎を習得します。
また、漢文読解の基礎を身につけると同時に、さまざまな仏教語や禅語の解釈をとおして、時代や仏典の違いによる特徴について深めてみたいと思います。
なお、本授業は「仏教漢文入門Ⅱ」と一連のものとなります。
授業の到達
目標
漢訳仏典の種別を把握して、各種の特徴や異同を理解するとともに、経論等の原文に親しみ、仏教漢文を読み解く基礎的な技能と教養を身につける。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日に講義連絡にて授業講評を送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1ガイダンス
○授業の大要
【予習】シラバスを読み、授業の全容を把握する。(30)
【復習】授業予定を確認し、各回の内容を理解する。(30)
2仏典の基礎(1)
○仏典の種類や特徴を学びます。
【予習】仏教典籍の種類を調べておく。(40)
【復習】仏典各種の主旨や目的を理解する。(60)
3仏典の基礎(2)
○三蔵(経律論)の成立等を学びます。
【予習】結集について調べておく。(40)
【復習】三蔵それぞれの形成過程について理解を深める。(60)
4漢文読解の基礎(1)
○漢字の種類や字体、及び漢和辞典の使用法を学びます。
【予習】JIS漢字水準の第2・第3水準について調べておく。(60)
【復習】漢和辞典に慣れる。(30)
5漢文読解の基礎(2)
○訓読の規定や句法等を学びます。
【予習】返り点・再読文字について調べておく。(60)
【復習】訓読法の理解を深める。(60)
6漢文読解の基礎(3)
○中国古典をとおして基本的な漢文の読解法を学びます。
【予習】中国古典の時代区分について調べておく。(40)
【復習】漢文の基本的な読解法を理解する。(60)
7仏典読解の基礎(1)
○仏典の特質を学びます。
【予習】漢字の発音(音読み)の種類と音訳・意訳の違いを調べておく。(40)
【復習】仏典の特徴について理解を深める。(60)
8仏典読解の基礎(2)
○各種の偈頌等をとおして仏典読解の基礎を学びます。
【予習】偈頌の基本形態と種類について調べておく。(60)
【復習】漢文の訓読法と解釈について理解を深める。(60)
9仏典講読(1)
○『四十二章経』を読みます(ⅰ)。
【予習】迦葉摩騰と竺法蘭について調べておく。(40)
【復習】漢文の訓読法と解釈について理解を深める。(60)
10仏典講読(2)
○『四十二章経』を読みます(ⅱ)。
【予習】重要句法について調べておく。(40)
【復習】漢文の訓読法と解釈について理解を深める。(60)
11仏典講読(3)
○『梵網経』を読みます(ⅰ)。
【予習】十重四十八軽戒について調べておく。(40)
【復習】漢文の訓読法と解釈について理解を深める。(60)
12仏典講読(4)
○『梵網経』を読みます(ⅱ)。
【予習】重要句法について調べておく。(40)
【復習】漢文の訓読法と解釈について理解を深める。(60)
13仏典講読(5)
○『盂蘭盆経』を読みます(ⅰ)。
【予習】盂蘭盆の意味を調べておく。(40)
【復習】漢文の訓読法と解釈について理解を深める。(60)
14仏典講読(6)
○『盂蘭盆経』を読みます(ⅱ)。
【予習】重要句法について調べておく。(40)
【復習】漢文の訓読法と解釈について理解を深める。(60)
15総括と課題
○授業を回顧し、全体の内容、及び要点の確認を行います。
【予習】授業を振り返り、全体の理解を深める。(120)
【復習】未習得の箇所を確認し、適確な理解・解釈を熟知する。(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
期末試験55%漢文読解に必要な基礎力の習熟度を総合的に評価します。
平常点45%受講態度、課題の達成度、授業に対する意欲や積極性等を総合的に評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料を配布します。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『仏教漢文入門』伊藤丈大蔵出版1,623978-4804305301
2.『漢文の語法』西田太一郎角川ソフィア文庫1,782978-4044006341
3.『全訳 漢辞海(第4版)』戸川芳郎 他三省堂3,300978-4-385-14048-3
4.『その他、授業の中でお知らせします。』
参考URL
質疑応答
授業の前後、及びオフィスアワー(木曜昼休み/3号館5Fの3510研究室)にて対応します。
備考
授業開始時間までの出席を必須とします。また、私語等、授業の妨げになる行いを禁止します。
画像
ファイル
更新日付2023/02/02 00:58:31