開講年度2023
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
歴史学科 2015年度以降入学
英語英米文化学科 2015年度以降入学
日本文化学科 2013年度以降入学
グローバル英語学科 2013年度以降入学
総合政策学科 2013年度以降入学
健康栄養学科 2013年度以降入学
2022年度心理学部心理学科
2023年度健康科学部健康栄養学科
2023年度健康科学部健康科学科
2018年度心身科学部健康科学科
2018年心身科学部心理学科
2022年度総合政策学部総合政策学科
2021年度文学部グローバル英語学科
2021年度文学部英語英米文化学科
科目名文学Ⅰ
担当教員河野 敏宏
学期曜日時限春学期 火曜日 2時限
チームコードsg419re
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーB131-135-01
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
B-DP2-1 多様性の理解 ◎ B-DP3-4 論理的思考力 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
現代日本語の「発音」を見直してみよう!
授業の概要
 教養部カリキュラムポリシーのひとつである「基礎学力の育成」「リベラル・アーツの修得」に従い、日本語音声の特徴について考える過程を通じて、多様な知識を獲得すること、及び、一般的諸現象の背後にある原理を理解する深い洞察力を涵養すること、を目指します。科目名は「文学Ⅰ」ですが、この講義では、いわゆる「文学作品」は対象とせず、文学作品を含む様々な言語表現の根幹をなしている「日本語」そのものについて解説します。日本語には様々な側面がありますが、この講義では、特に、みなさんが今までほとんど注意を払ってこなかった「発音」を取り上げます。
授業の到達
目標
 私たちは、普段、特に困難を感じることなく、日本語の音声を発し、聞き取り、それによって意味の伝達をしています。しかし、母語である日本語のこうした運用能力は、無意識のうちに獲得されたものであり、日本語がどういう言語であるのかということを理解した上で獲得されたものではありません。この講義では、どのような口構えで音声を形作っているのか、どのように音を認識しているのか、なぜ外国語の発音は聞き取りにくいのか、などに関する様々な具体的なテーマを設け、その答を考えることを通じて、現代日本語の音声・音韻の特徴を論じることができるようになることを目標とします。なお、日本語の「発音」について理解することは、外国語の「発音」を理解することにもつながるので、この授業は外国語の「発音」習得にも役立つでしょう。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日以降にWebCampusの「講義連絡」機能を使用して評価に関する総評を送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1「ガイダンス」
本授業の目的、内容の概説、受講上の注意など
【予習】シラバスを読み、本授業内容をあらかじめ把握しておく。(120)
【復習】授業全体の構成について確認する。(120)
2「音声学の3分野」
「口がまえを変えるとなぜ異なる種類の音声が発せられるのだろうか?」音声の音響的性質について理解する。
【予習】母音の「アイウエオ」を丁寧に発音し、それぞれの母音の口がまえがどのようになっているかを鏡によって観察してみる。(120)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(120)
3「音声器官①」
「口の中のどこを利用して音声を形作っているのだろうか?」音声器官の名称・位置・動き、を理解する。
【予習】自分の口の中はどうなっているのか、鏡によって観察してみる。(120)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。鏡によって自分の音声器官を確認する。(120)
4「音声器官②」
「発音するときは口だけしか用いていないのだろうか?また、声帯はどんな働きをしているのだろうか?」軟口蓋の動き、鼻腔の使用、声帯の構造、有声・無声の違い、を理解する。
【予習】鼻をつまんだり離したりして様々な発音をし、音の変化を観察してみる。(120)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。様々な音声を発音し、声帯の振動の有無を観察してみる。(120)
5「母音・子音の分類①」
「母音と子音は何が違うのだろうか?また、母音はどのように分類されるのだろうか?」母音・子音の定義、母音分類の観点、基本母音、を理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。日本語の母音を発音し、それらの口構えを鏡によって観察してみる。また、英語独特の母音を発音し、それらの口構えを鏡によって観察してみる。(240)
6「母音・子音の分類②」
「母音・子音の区別と有声・無声の区別には何か関係があるのだろうか?」有声母音・無声母音・有声子音・無声子音について理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。有声母音・無声母音・有声子音・無声子音を発音し、それらの違いを確認する。(240)
7「母音・子音の分類③」
「私たちはどうやって様々な子音を形作っているのだろうか?」調音箇所・調音方法、を理解する。破裂音の特徴を理解する。
【予習】すでに学習した音声器官の図を再確認して、きちんと頭に入れておく。(120)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。破裂音を発音し、その口構えを鏡によって観察してみる。(120)
8「母音・子音の分類④」
「私たちはどうやって様々な子音を形作っているのだろうか?」鼻音・摩擦音の特徴を理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。鼻音・摩擦音を発音し、それらの口構えを鏡によって観察してみる。(240)
9「母音・子音の分類⑤」
「私たちはどうやって様々な子音を形作っているのだろうか?」摩擦音・破擦音の特徴を理解する。ハ行音の音声について考えてみる。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。摩擦音・破擦音を発音し、それらの口構えを鏡によって観察してみる。ハ行音の音声を観察してみる。(240)
10「母音・子音の分類⑥」「音韻論①」
「私たちはどうやって様々な子音を形作っているのだろうか?」「実際には異なった音声を聞いているのに、同じ音に聞こえてしまう場合があるのはなぜなのだろうか?」破擦音・はじき音の特徴を理解する。音韻という概念を音声と対比させて理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。破擦音・はじき音を発音し、それらの口構えを鏡によって観察してみる。様々な「ん」の音声を観察してみる。(240)
11「音韻論②」
「私たちは何種類の音を聞き分けているのだろうか?」最小対語法・母音音素・子音音素・半母音音素、を理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(240)
12「音韻論③」
「我々が「ん」だと認識している音はどのような音なのだろうか?」モーラ・音節・/N/、を理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。「にほんご」「にほんとう」「にほんばし」を発音し、それぞれの「ん」の口構えを観察してみる。(240)
13「音韻論④」
「我々が「っ」「-」だと認識している音はどのような音なのだろうか?」/Q/・/R/、現代仮名遣いの長音表記、を理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。「っ」を含む単語をいくつか発音し、2種類の口構えを観察してみる。文科省のHPで「現代仮名遣い」の内容を確認する。(240)
14「音韻論⑤」
「「にほんご」「にほんとう」「にほんばし」の「ん」は同じ音に聞こえるのに、「ま」「な」は異なる音に聞こえるのはなぜなのだろうか?」相補分布・条件異音・自由異音、/N/確立の過程、について理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(240)
15「音韻論⑥」
「日本語では、なぜ、掛詞や語呂合わせを作りやすいのだろうか?」モーラ・アクセントの特徴、について理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。授業内容全体を見直し、試験の準備をする。(240)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験50%授業内容全般をきちんと理解しているかどうかを50点満点で評価します。ただし、遅刻・欠席(公欠以外)については11点の範囲内で減点します。また、無断退室等、受講態度の極めて悪い者に対しては、大幅な減点を含む厳しい対処をします。
小テスト(課題)50%ほぼ毎回の授業において小テスト(課題)を実施し、その回の授業内容をきちんと理解しているかどうかをチェックします。春学期のすべての小テスト(課題)を合計50点満点で評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『配付資料を使用します。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『日本語大事典 上・下』佐藤・前田ほか朝倉書店978-4-254-51034-8日進図書館開架
2.『日本語学研究事典』飛田ほか明治書院978-4-625-60306-8日進図書館開架
3.『日本語の世界 1~16』大野ほか中央公論社978-4-124-01722-9日進図書館開架
4.『日本語学大辞典』日本語学会東京堂出版978-4-490-10900-9日進図書館開架
参考URL
質疑応答
質疑応答は、教室または日進の河野研究室、MKC・楠元の教養部教員控え室(MKCは「アリスタワー9階」、楠元は「2号館3階」)で行います。河野の研究室は日進キャンパスの2412(2号館4階)であり、オフィスアワーは「日進キャンパスの火曜日昼休み(12:40~13:30)」です。MKC・楠元の教養部教員控え室においては、授業のある日に随時応対しますので、応対を希望する人はあらかじめ申し出て下さい。
備考
 教科書は使用せず、配付プリントによって授業内容理解の助けとします。
 受講者多数の場合には、座席指定を行うことがあります。
 日本語について様々な疑問・関心を持っている人の受講を望みます。
 なお、シラバスは状況によって変更する場合があります。
 
画像
ファイル
更新日付2023/02/02 15:52:15