開講年度2022
開講学科2020年度法学部現代社会法学科
科目名刑事裁判と法
担当教員大角 洋平
学期曜日時限秋学期 金曜日 4時限
チームコード423ohof
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーW331-215-07
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
W-DP1-1 社会に関する知識 ◎ W-DP2 法律学の体系的知識 ◎ W-DP4-1 事実を客観的に把握する能力 ◎ W-DP4-2 体系的・論理的に思考する能力 ◎ W-DP4-3 物事を公正に判断する能力 ◎ W-DP5-1 法の精神の理解 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
刑事訴訟法の概略を知り、制度をデザインする力を養う
授業の概要
 この講義では、①刑事訴訟法の標準的手続について解説し、②刑訴法が定める各制度の趣旨や狙いについて、様々な学問分野の知見を利用して考察を深めていきます。
 刑事訴訟法は、犯罪と刑罰について定めた刑法を現実化するための法律です。民事訴訟とは異なり、犯罪も刑罰も非日常的なものですから、どうしても手続の流れが想像しにくいと思います。そこでこの講義では、刑事訴訟の具体的な流れがイメージできるよう、可能な限り仮想事例を用いて説明していきます。
 刑事訴訟法は様々な問題を有しているもののよく考えられた法律です。したがって標準的な流れを知り、各ルールの背後にある考えを学ぶことは、私たちが日常生活で何か約束事やルールを作るときに参考になるはずです。この講義では、心理学や経済学などの考え方も取り入れながら、刑事訴訟法の働きを説明していきます。
授業の到達
目標
①条文を読みながら、各手続の要件について説明することができる。
②刑事訴訟法の各手続の趣旨について述べることができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
WebCampusの「講義連絡」を使用して授業講評を送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1①刑事訴訟法の存在意義、②捜査・裁判における基本原則、③刑事訴訟法の登場人物
【キーワード】
刑事訴訟法の目的、強制処分法定主義・令状主義・比例原則、司法政治学
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
2①刑事手続概略、②職務質問
【キーワード】
刑事手続の概略、職務質問
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
3①逮捕・勾留詳論
【キーワード】
通常逮捕、現行犯逮捕、緊急逮捕、勾留、逮捕・勾留に対する不服申立て、起訴前勾留期間、法と経済学
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
4①身体拘束中の被疑者取調べと自己負罪拒否特権(黙秘権)
【キーワード】
取調べ、取調べ受忍義務、黙秘権、ゲーム理論
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
5①弁護人選任権
【キーワード】
弁護人選任権、接見交通権・接見指定、国選弁護制度、法と経済学
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
6①弁護人選任権詳論
【キーワード】
接見内容の聴取、捜査官の誤謬、ベイズの定理
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
7①捜索・差押え
【キーワード】
捜索・差押え・検証、令状主義、強制処分法定主義、統治の経済学
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
8①公訴の提起
【キーワード】
国家訴追主義、起訴独占主義、起訴便宜主義
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
9①公判期日手続概略、②保釈制度
【キーワード】
主尋問、反対尋問、法と言語
保釈、保釈保証金、法と経済学
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
10①証拠法の基本理念
【キーワード】
関連性
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
11①証拠の関連性
【キーワード】
科学的証拠、DNA型証拠
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
12①証拠の規律
【キーワード】
自白法則、違法収集証拠排除法則、補強法則、伝聞法則
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
13①事実認定論
【キーワード】
事実認定、ベイズの定理
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
14①裁判員裁判制度
【キーワード】
裁判員、法と統計、カスケード、事実認定
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
15上訴・非常救済手続
【キーワード】
再審、エラーに関する選好(preference)研究
【復習】
レジュメ、指定箇所の復習(90)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
リアクションペーパー25講義を十分に理解しているか、疑問点の指摘等を適切にできているか。
レポート課題75提示された課題に対して、授業内容、配布資料、その他資料に基づき、自らの仮説を提示して検討することができる。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『基本刑事訴訟法Ⅰ』吉開多一ほか日本評論社税込 3,300円978-4-535-52419-4毎講義で持参してきてください。
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
質問等は授業前後とオフィスアワー(木・2限・研究室またはTeams)にて対応します。
一緒に考えていきましょう。
備考
刑事訴訟法全体について、隣接諸学問の知見を導入しながら解説を行います。
画像
ファイル
更新日付2022/02/03 17:39:37