開講年度2022
開講学科法律学科 2013年度以降入学
2020年度法学部法律学科
科目名法哲学B
担当教員堅田 研一
学期曜日時限秋学期 月曜日 2時限
チームコードhlnvzkb
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーJ331-211-03
J331-211-05
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
J-DP1-1 社会に関する知識 ◎ J-DP4-3 物事を公正に判断する能力 ◎ J-DP5-1 法の精神の理解 ◎ J-DP5-2 社会的責任の自覚 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
現代社会における正義とは何か
授業の概要
この講義では、まずリベラリズムに基づく近代の法と国家についての基本的な考え方を説明する。次に、この近代的モデルを前提にした、いかに社会を構成するかについての代表的な理論――正義論――を詳しく検討する。最後に、リベラリズムとそれを支える正義論を根本から批判する理論――共同体と善を重視する理論――を検討する。近代法の原理について、そしてその限界について、具体的な事例も踏まえながら深く考えていく。
授業の到達
目標
現代社会において生じるさまざまな具体的な問題を前にして、そこから法的問題を取り出し、原理的に考えることのできる力を養成することをねらいとする。受講生が、社会のあり方をめぐって新聞に掲載される論考を読み、自分で考えることができるようになることを目標とする。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日またはその後速やかに、WebCampusから課題の結果の講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1ガイダンス:授業方針の説明
〇講義の全体の流れと方針について理解する
【予習】シラバスを読み、本授業内容をあらかじめ把握する(30)
【復習】レジュメを読み直し、本日の授業の全体を確認する(30)
2現代正義論について(1):善の多元性、正義の意味、考察の方法
〇具体的問題について考察しながら、現代正義論の基礎を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
3現代正義論について(2):功利主義、自己所有権、目的としての個人
〇前回に引き続いて、具体的問題について考察しながら、現代正義論の基礎を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
4自由主義社会における国家と法(1):自由主義社会の原理と構造
〇ジョン・ロックの思想を基に、自由主義社会の原理と構造を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
5自由主義社会における国家と法(2):夜警国家、福祉国家
〇自由主義における国家観の変遷(夜警国家から福祉国家へ)、及び福祉国家の構造を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
6福祉国家の問題点と新自由主義:財の再分配、市場原理主義
〇福祉国家の問題点を把握し、福祉国家批判として登場した新自由主義について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
7ロールズの正義論(1):基本的な構想
〇現代正義論を牽引するロールズの正義論の概要について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
8問題練習
〇問題練習及びその解説の形式で、これまでの授業内容の復習を行う
【予習】これまで配布されたレジュメ、及びノートを読み直し、これまでの授業内容について理解する(60)
【復習】本日の授業の解説を基に、これまでの自分の理解度を確認する(60)
9ロールズの正義論(2):原初状態
〇ロールズ正義論の基本概念である原初状態について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
10ロールズの正義論(3):正義の二原理
〇ロールズの提示する正義の二原理について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
11格差原理をめぐって:福祉国家と格差原理、問題点
〇ロールズの正義の二原理のなかの格差原理について理解を深める
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
12リバタリアニズムの思想(1):自己所有論、目的としての個人
〇福祉国家及びロールズを批判するリバタリアニズムの基本的な考え方を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
13リバタリアニズムの思想(2):ノージックの正義論
〇リバタリアニズムの代表者ノージックの正義論の概要を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
14コミュニタリアニズムの思想:自由主義批判、共同善
〇自由主義的な正義論を批判するコミュニタリアニズムの思想を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(60)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
15授業のまとめ
〇授業の全体を振り返る
【予習】これまで配布したレジュメ、及びノートを読み直し、これまでの授業内容について復習する(60)
【復習】本日の授業を基に、自分の理解を確認する(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験100%授業内容を十分に理解し、重要なポイントをふまえた上で問題に合わせて的確に論述できる。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『テキストは使用しない。授業中に配布するレジュメを用いて授業を行う』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル早川書房990円978-4-15-050376-5
参考URL
質疑応答
原則としてオフィス・アワーにおいて対応する。月曜日5限、私の研究室(7903)にて行う。これ以外の時間でも、対応可能な場合にはいつでも質問に対応する。
備考
授業中の私語は厳禁する。授業中の、授業とは無関係の携帯電話操作は禁止する。
卒業・進級・就職・部活動その他を理由とした単位認定の特別扱いは、一切行わない。
受講生の理解度やその他の事情を考慮して授業予定を変更する場合があるので注意してください。
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更新日付2022/01/19 13:43:53