開講年度2022
科目名歯周組織疾患の病態と治療(春)
科目ナンバーD411-573-03
開講学科歯学部歯学科 2015年度以降入学
(全)開講学科歯学部歯学科 2015年度以降入学
部門専門  
開講種別通年
対象学年4年
担当者三谷 章雄
実務経験教員歯科医師
関連性が高いディプロマ・ポリシー③科学的視点・思考・行動 ④口腔領域疾患の専門的知識 ⑥チーム医療の基礎的知識
単位数1
曜日・時限春学期 月曜日 2時限 楠元第1講義室


コーディネーター
担当講座
歯周病学講座
質問用メールアドレス agperiol@dpc.agu.ac.jp
担当者
主任教授:三谷章雄
特殊診療科教授:福田光男
准教授:菊池毅、林潤一郎
講師:西田英作
微生物学講座講師:内記良一
授業の概要
(目的)
歯周病は成人の7割以上が罹患している疾患です。全ての歯科医師はその疾患の正しい知識を持つことが必要です。
本講義では歯周組織の構造、歯周病の病態と病因を学び、秋学期に開講される診断・治療法の講義に向けての基礎的知識を習得することを目的とします。
教材(教科書、
参考書等)
『教科書』
○「臨床歯周病学 第3版」医歯薬出版

『参考書』
○「歯周病学用語集 第3版」 日本歯周病学会編,医歯薬出版
○「歯周治療の指針2015」日本歯周病学会編 医歯薬出版 (https://www.perio.jp/publication/upload_file/guideline_perio_plan2015.pdf
○「歯周病と全身の健康」日本歯周病学会編 医歯薬出版 (https://www.perio.jp/publication/upload_file/guideline_perio_body.pdf
○「糖尿病患者に対する歯周治療ガイドライン 改訂第2版」 日本歯科医学会監修, 日本歯周病学会発行 (https://www.perio.jp/publication/upload_file/guideline_diabetes.pdf
○「歯周病と全身疾患」 野口俊英編,HYORON
○「ザ・ペリオドントロジー 第3版」 永末書店
○「新編 治癒の病理」 下野正基著, 医歯薬出版
○「歯科放射線学 第6版」 医歯薬出版
講義(実習)
の方法・形式
講義はコンピューターによるスライドと動画を使用する。
また、数回毎の復習の回には、習得度の確認を行うチェックポイントを設け、習得できていない部分の早期再学習を促す。
出席は、講義の出席および講義後の課題プリントの提出をもって、1講義分の出席として認められる。
必要機器
webにアクセス可能なスマートフォン、ノートPCなどの機器。
課題
(定期試験・
レポート試験・
授業内試験)の
フィードバック方法
成績発表日から1週間以内にWebCampusから課題講評を送信する。
講義・実習
講義(実習)項目・一般目標(GIO)講義(実習)内容・到達目標(SBOs)・
予習・復習
担当者
1歯周病学総論・病態と病因

一般目標(GIO)
歯科臨床での基本的知識として歯周病を理解するために、歯周病の特徴を知る。
歯周病の病態を理解し、患者に歯周病を説明するために、病因についての知識を修得する。
【講義内容】
歯周病の特徴

【到達目標(SBOs)】
1)歯周病の特徴を列挙できる。
2)歯肉溝、歯肉ポケット、歯周ポケットの違いを説明できる。
3)歯周病の初発因子を説明できる。
4)歯周病と全身疾患の関係について説明できる。
5)歯周病の病態を説明できる。
6)歯周病の病因を列挙できる。
7)歯周組織破壊のメカニズムを説明できる。

【コアカリ】
E-3-1)-⑥
E-3-2)-③, -④
E-3-3)-(3)-①

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.15-31

【予習・復習】
予習:教科書・参考書の指定ページを読む(20分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(25分)
三谷 章雄
2, 3歯周組織

一般目標(GIO)
歯周病の発生機序や治癒機転を理解するために、歯周組織の常態についての知識を修得する。
【講義内容】
歯周組織の常態

【到達目標(SBOs)】
1)歯周組織の解剖学的構造について図解し、各部の名称を列挙できる。
2)歯周組織の組織学的構造について図解し、各部の名称を列挙できる。
3)付着歯肉の臨床的評価法について説明できる。
4)病原因子に対する歯肉の防御機能について説明できる。
5)歯根膜の機能について説明できる。
6)セメント質を組織学的に分類できる。
7)セメント質と歯槽骨を比較し、類似性や相違点について説明できる。
8)歯周組織の恒常性の維持に関する仕組みについて説明できる。

【コアカリ】
C-2-4)-①, -③
C-3-4)-(1) -①, -②
C-3-4)-(2) -②, -③, -④, -⑤
E-3-1)-⑥
E-3-2)-③
E-3-3)-(3)-⑤

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.2-14

【予習・復習】
予習:教科書・参考書の指定ページを参考に、配布プリントの( )埋めを行う。(40分)
2年次「歯の構造」5、6回「歯の支持組織の概説1、2」の内容を復習する。(20分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、本講義内容を想起し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(30分)
林 潤一郎
4復習

一般目標(GIO)
歯周病について理解するために、歯周組織に関する知識を整理する。
【到達目標(SBOs)】
1)本授業科目の第1回から第3回までの講義内容に関する基本的な質問に正しく回答することができる。
林 潤一郎
5特別講義

一般目標(GIO)
歯周病の病態形成の理解のために、歯周組織に特徴的な免疫応答について学習する。
【講義内容】
歯周組織における細菌性因子に対する免疫応答

【到達目標(SBOs)】
1)グラム陽性菌とグラム陰性菌について説明できる。
2)自然免疫の仕組みを概説できる。
3)マクロファージによる病原体の認識について説明できる。
4)獲得免疫の仕組みを概説できる。
5)歯周組織における免疫応答を概説できる。

【コアカリ】
C-4-1)-①, -②
C-4-2)-①, -②, -③
C-5-5)-②
E-3-2)-③, -④

【予習・復習】
予習:3年次「感染と免疫」(春)・(秋)より上記SBOsに関する内容を復習する。(30分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、ノートにまとめる。(15分)
内記 良一
6, 7, 8歯周病の原因(病因1, 2, 3)

一般目標(GIO)
歯周病の病態を理解し、患者に歯周病を説明するために、病因についての知識を修得する。
【講義内容】
歯周病の原因(病因:各論)

【到達目標(SBOs)】
1)歯周病の初発因子と修飾因子を説明できる。
2)プラークの付着・形成・成熟過程を説明できる。
3)歯周病原細菌について説明できる。
4)外傷性咬合の原因について説明できる。
5)歯周組織破壊のメカニズムを説明できる。
6)喫煙と歯周病の関係および禁煙支援について説明できる。

【コアカリ】
B-1-②
B-3-2)-⑤
C-2-4)-②
C-5-5)-①
E-3-2)-③, -④
E-3-3)-(3)-①
F-1-1)-⑦
F-3-2)-⑥

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.2-49, 63-68, 70, 71, 78-84
「歯周治療の指針2015」P.45, 48

【予習・復習】
予習:教科書・参考書の指定ページを参考に、配布プリントの( )埋めを行う。(60分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、本講義内容を想起し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(75分)
菊池 毅、林 潤一郎
9ペリオドンタルメディシン

一般目標(GIO)
歯周疾患と全身の健康状態の関連性を理解するために、ペリオドンタルメディシン(歯周医学)についての最新の知見を学習する。
【講義内容】
ペリオドンタルメディシン

【到達目標(SBOs)】
1)ペリオドンタルメディシン(歯周医学)の概念を説明できる。
2)歯周病によって誘発される可能性がある全身疾患を列挙できる。
3)歯周病と双方向性を示す関係のある全身疾患を識別できる。

【コアカリ】
B-1-②
B-3-2)-⑤
E-3-3)-(3)-①
F-1-1)-⑦

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.50-61

【予習・復習】
予習:教科書・参考書の指定ページを参考に、配布プリントの( )埋めを行う。(30分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、本講義内容を想起し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(15分)
林 潤一郎
10復習

一般目標(GIO)
歯周病について理解するために、歯周病の病因に関する知識を整理する。
【到達目標(SBOs)】
1)本授業科目の第5回から第9回までの講義内容に関する基本的な質問に正しく回答することができる。
林 潤一郎
11歯周病の検査

一般目標(GIO)
歯周疾患の進行の程度を把握するために、歯周組織の検査法について学習する。
【講義内容】
歯周病の検査

【到達目標(SBOs)】
1)問診の目的について説明できる。
2)歯周病の検査法を列挙できる。
3)歯周病の検査の目的について説明できる。
4)プローブを用いた歯周組織検査の検査項目を列挙できる。
5)プロービングデプスと、それを測定する意義を説明できる。
6)クリニカルアタッチメントレベルと、それを測定する意義について説明できる。
7)歯周組織の炎症の検査法について説明できる。
8)歯の動揺度の判定基準(Millerの判定基準)について説明できる。
9)咬合・フレミタスの検査法について説明できる。
10)プラークの診査法について説明できる。
11)歯周病に関連する習癖の検査法について説明できる。
12)疫学調査で使用する指数を説明できる。

【コアカリ】
E-1-1)-①, -②, -③, -④, -⑥
E-1-3)-①, -②, -⑤
E-3-2)-④
E-3-3)-(3)-②
F-2-2)-④

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.86-94, P.96-107

【予習・復習】
予習:教科書・参考書の指定ページを参考に、配布プリントの( )埋めを行う。(60分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。配布プリントの( )埋めを確認し、本講義内容を想起し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(30分)
西田 英作
12歯周病の検査(エックス線写真の読影法)

一般目標(GIO)
歯周病の診断が出来るようになるために、エックス線写真検査の知識およびその読影法を修得する。
【講義内容】
エックス線写真の読影法

【到達目標(SBOs)】
1)エックス線写真検査の目的・方法について説明できる。
2)健常な歯周組織のエックス線写真所見を抽出できる。
3)歯周病に関連するエックス線写真所見を抽出できる。
4)エックス線写真検査の結果を説明できる。

【コアカリ】
E-1-2)-⑦
E-1-3)-①, -②, -⑤
E-3-3)-(3)-②

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.15-18, 96-115, 214-244, 254-256
「歯周病治療の指針2015」P.24-38

「歯科放射線学 第6版」P.71-74, 107-117, 124-130, 245, 246, 260-265

【予習・復習】
予習:教科書・参考書の指定ページを参考に、配布プリントの( )埋めを行う。(20分)
2年次「診断学総論・口内法エックス線撮影」の学習内容を復習する。(15分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(20分)
西田 英作
13歯周病の診断と分類

一般目標(GIO)
歯周病の病態の違いを理解するために、歯周病の診断名と分類について学習する。
【講義内容】
歯周病の診断と分類について

【到達目標(SBOs)】
1)歯肉炎、歯周炎、咬合性外傷について説明できる。
2)歯肉増殖について説明できる。
3)壊死性歯周疾患の特徴について説明できる。                           
4)日本歯周病学会の歯周病分類の概要について説明できる。

【コアカリ】
C-5-1)-①, -②
E-3-2)-③
E-3-3)-(3)-①

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.69-77

【予習・復習】
予習:教科書・参考書の指定ページを参考に、配布プリントの( )埋めを行う。(20分)
3年次「病因・病態・診断(秋)」12、13、14回「辺縁部歯周組織の病変」の内容を復習する。(10分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、本講義内容を想起し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(25分)
西田 英作
14口臭症

一般目標(GIO)
口臭と口臭症の違いを理解し適切に対応するため、それぞれの診断と治療について学習する。
【到達目標(SBOs)】
1) 口臭症の分類について説明できる。
2) 口臭の成分について説明できる。
3) 口臭の発生源について説明できる。
4) 口臭の検査法について説明できる。
5) 歯周病と口臭の関連性について説明できる。
6) 口臭症の治療法について説明できる。

【コアカリ】
A-4-1)-③
A-4-2)-①, -②, -⑥
A-5-1)-①, -②, -③
B-3-2)-①, -③, -④, -⑦
E-1-1)-②, -③, -⑥
E-1-3)-⑤
E-5-3)-②, -③

【教科書】
「臨床歯周病学 第3版」P.173-177

【予習・復習】
予習:教科書の指定ページおよび、3年生秋学期の口腔衛生の「口臭」の講義の配布資料を読み、配布プリントの( )埋めを行う。(30分)
復習:講義受講後、指定された課題に取り組む。また配布プリントの( )埋めを確認し、本講義内容を想起し、関連分野の教科書・参考書を用いてノートにまとめる。(15分)
福田 光男
15復習

一般目標(GIO)
歯周病について理解するために、歯周病の検査、診断と分類に関する知識を整理する。
【到達目標(SBOs)】
1)本授業科目の第11回から第14回までの講義内容に関する基本的な質問に正しく回答することができる。
西田 英作
留意事項
授業以外の
学習方法
教科書・参考書の指定ページを参考に、事前配布プリントの( )埋めを行う予習、および周辺知識のまとめを含めた復習が必要となる。講義の内容や、それに関連する興味のあること、分からないことについて、図書館の参考書や指定図書なども参照の上、自主的に学習すること。学習する上で不明な点についてはオフィスアワーに教員を訪ねてもよい。(オフィスアワー:平日16:30 - 18:00 末盛北館6階歯周病学講座研究室)
成績評価方法
定期試験:100% 歯周組織の構造、歯周病の病態と病因についての理解度を評価する。但し、受講態度等を考慮することがある。
参照ホーム
ページ
1.日本歯周病学会日本歯周病学会HP
2.ガイドライン(指針)参考書(日本歯周病学会刊行物)のpdfをダウンロード可能
画像
ファイル
更新日付2022/03/02 08:47:30