開講年度2022
科目名情報の科学
科目ナンバーD119-472-01
開講学科2021年度歯学部歯学科
(全)開講学科2021年度歯学部歯学科
部門専門  
開講種別春学期
対象学年1年
担当者河合 達志
実務経験教員
関連性が高いディプロマ・ポリシー③科学的視点・思考・行動 ⑤歯科治療の基礎的技能 ⑥チーム医療の基礎的知識
単位数1
曜日・時限春学期 金曜日 1時限 楠元図書館4階大教室


コーディネーター
歯科理工学講座 主任教授 河合 逹志
担当講座
歯科理工学講座、口腔病理学・歯科法医学講座、口腔衛生学講座、歯科放射線学講座
担当者
教授:河合逹志、前田初彦、准教授:鶴田昌三、林達秀、内藤宗孝、久保勝俊、杉田好彦、講師:朝倉正紀、堀美喜、吉田和加、河合遼子、野々山順也
授業の概要
(目的)
【目的】
情報の科学では、実務上必要なタブレット端末およびコンピュータの基本構造を理解し、各種プログラムの使用法を学び、さらに他のタブレット端末およびコンピュータとの接続法、インターネットへのアクセス方法およびプログラムの作成法ならびに外部センサーからの入出力についてを学習し、また、医学における統計情報の必要性を認識し、簡単な集計および分析を学ぶ。さらに、歯科領域におけるCAD/CAM用3次元データーの構造を理解し、歯の3次元モデルを構築する技術を学ぶ。これらの知識の修得後に、人工知能の構築法を学び、歯科領域における人工知能の応用について学習する。
すなわち、21世紀の高度情報化社会に対応できる学生を育成することを目的とする。
【到達目標】
 タブレット端末およびコンピュータを日常的な文房具として使用するための知識、技術を修得し、インターネットを日常的に使用できる知識、技術を習得するとともにこれらの技術を支えるIoT技術の基礎を修得するとともに近未来の高度情報化時代に対応するために、人工知能の構築法を理解する。
教材(教科書、
参考書等)
「教科書」
○「歯科医療従事者のための あっ!動いた!楽しくプログラミング Python入門編」 アリッド株式会社
タブレット端末ならびにノートPCおよび周辺機器を使用する。
必要に応じて、プリントを配布する。
講義(実習)
の方法・形式
タブレット端末ならびにPCを使用した講義・実習形式。タブレット端末やノートPCをインターネットに各自で学内LANに接続して、講義を受ける。外部センサーの入出力の設定ならびにハンダ付けを行う。
必要機器
インターネットに接続可能なタブレット端末またはコンピュータおよびマイクロソフトオフィス(パワーポイント、ワード、エクセル)、IoT汎用基板一式。
課題
(定期試験・
レポート試験・
授業内試験)の
フィードバック方法
毎回の授業中に作成した提出課題や製作物について、Eメールを利用した提出時や次回以降の授業の際に確認する。直接、またはEメールを利用して各個人に伝えてフィードバックを行う。
講義・実習
講義(実習)項目・一般目標(GIO)講義(実習)内容・到達目標(SBOs)・
予習・復習
担当者
1【講義項目】情報リテラシー1
コンピュータ取り扱いの基本
【一般目標(GIO)】
コンピュータ取り扱いの基本を理解する。

【講義項目】情報の倫理、データ・AI利活用
【一般目標(GIO)】
インターネット事件と犯罪をめぐる法律およびネットワーク・エチケットを理解する。また、名誉毀損、プライバシーおよび著作権の概念とその理解をする。
【講義内容】タブレット端末またはコンピュータ取り扱いの基本
【到達目標(SBOs)】
1)タブレット端末またはコンピュータの電子機器としての弱点を知り、日常の取り扱い方法を習得する。
2)電源投入からキーボードの操作を習得する。
3)タブレット端末またはコンピュータの基本構成を知り、各部分の操作方法を習得する。


【講義内容】情報の倫理、社会で起きているAIについて
【到達目標(SBOs)】
1)インターネットに関連する事件および犯罪について、実際の事例および裁判判決等を示し、関連法律(刑法、民法)について説明できる。また、データ・AI利活用およびデータを守る上での留意事項が説明できる。
2)ネットワーク・エチケットを実践できる。
3)名誉毀損、プライバシー、著作権の概念を理解し、インターネットでの事件、犯罪等に関わらないような知識を習得する。
4)社会で起きているAI等の変化を理解し、データ・AI利活用の最新動向についての知識を習得する。


【予習・復習】 予習:シラバスを読んで学習内容を確認し、コンピュータの取扱いを理解する。(20分) 復習:授業でふれた用語を再確認する。(25分)
前田初彦、久保勝俊、吉田和加
2【講義項目】情報リテラシー2
【一般目標(GIO)】
インターネット接続の設定および電子メールを理解する。Microsoft Officeのインストール、ソフトウェアの使用方法を理解する。
【講義内容】情報リテラシー2
【到達目標(SBOs)】
1)TCP/IP、プロキシサーバー、電子メールなどの仕組みを理解し、インターネットへの接続ができる。
2)Microsoft Officeをインストールしその基本操作ができる。

【予習・復習】 予習:シラバスを読んで学習内容を確認し、コンピュータの取扱いを理解する。(20分) 復習:授業でふれた用語を再確認する。(25分)
杉田好彦、河合遼子
3【講義項目】
統計ソフトウェア1
【一般目標(GIO)】
医学における統計および論文検索の必要性を認識し、タブレット端末を用いて正しい知識を得るためのスキルを身につける。また、Microsoft Excelを用いて簡単な集計分析ができることを目標とする。
【講義内容】
論文検索およびExcelによる集計、データ・AI利活用の現場と技術
【到達目標(SBOs)】
1) 医中誌、PubMedにて論文の検索ができる。
2) Microsoft Excelの基本操作、集計ができる。
3) データ・AI利活用の現場と技術について説明できる。

【予習・復習】
予習
・学習内容の確認をする。(10分)
・論文の検索サイトについて確認する。(10分)
復習
・医中誌、PubMedにて論文を検索する。(10分)
・Excelを用いて、課題(データの基本集計)に取り組む。(15分)
野々山順也
4【講義項目】
統計ソフトウェア1
【一般目標(GIO)】
医学における統計および論文検索の必要性を認識し、タブレット端末を用いて正しい知識を得るためのスキルを身につける。また、Microsoft Excelを用いて簡単な集計分析ができることを目標とする。
【講義内容】
Excelによる分析
【到達目標(SBOs)】
1)Microsoft Excelを用いて基本的な検定ができる。
2)データ・AI利活用の実際について説明できる。

【予習・復習】
予習
・学習内容の確認をする。(10分)
・前回の課題(データの基本集計)の正誤確認および集計を踏まえての分析方法を学ぶ。(10分)
復習
・Excelを用いて、課題(データの分析)に取り組む。(25分)
野々山順也
5【講義項目】医用画像
【一般目標(GIO)】
歯科の医用画像に関する知識を習得し、医用画像を有効に活用するために画像アプリのダウンロードを行う。
【講義内容】医用画像
【到達目標(SBOs)】
1)歯科における医用画像の種類を列挙できる。
2)医用画像のデジタル化について説明できる。
3)DICOM画像について説明できる。
4)画像アプリをダウンロードしてインストールできる。
5)医用画像でのデータ・AI利活用の現場と技術について説明できる。

【予習・復習】 予習:シラバス・テキストを読んで学習内容を確認する。(20分) 復習:授業でふれた用語を再確認する。(25分)
内藤 宗孝
6【講義項目】
プログラミング開発環境の構築

【一般目標(GIO)】
1) Python3をオフィシャルサイトからdownloadし、プログラミングエディターの使用を学ぶ。また、PCのディレクトリー構造を理解し、ターミナルの使い方を理解する。
【講義内容】Python開発環境の構築とサンプルプログラムの記述
【到達目標(SBOs)】
1)Python3をインストールできる。
2)ターミナルコマンドが使用でき、ディレクトリ構造を説明できる。
3)プログラム用エディターにより小規模プログラムを記述できる。
4)import文の記述とメソッドの呼び出しができる。

○教科書p10, 20,21,22~26
【予習・復習】 予習:教科書第1章を熟読する。(20分) 復習:第2章のturtleモジュールの使用ができるようにする。(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)     
河合達志、堀美喜
7【講義項目】
繰り返し構文,if文の記述
【一般目標(GIO)】
1)While True: ならびに for文の繰り返しプログラミング構造を理解し、if文による条件分岐を理解する。
【講義項目】
繰り返し構文,if文の記述
【一般目標(GIO)】
While True: ならびに for文の繰り返しプログラミング構造を理解し、if文による条件分岐を理解する。
---------
【講義内容】無限ループと有限回数のループをプログラム内部に記述し、条件分岐と連携する。
【到達目標(SBOs)】
1)Wile True:を記述し無限ループを構築できる。
2)for文を用いて決められた回数だけループを形成することができる。
3)ループ内でrandomモジュールを使用することができる。
4)ループ内においてif文による条件分岐を記述できる。

○教科書27~41
【予習・復習】 予習:教科書第2章の基本プログラムを理解する。(20分) 復習:第2章のturtleモジュールの使用ができるようにする。(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)
河合達志、堀美喜
8【講義項目】
関数の使用方法

【一般目標(GIO)】
1)関数の作り方を学ぶ。
2)関数の引数の概念を理解する。
3)Tkinterモジュールの使用方法を理解する。
【講義内容】 関数を用いた規模の大きなプログラムの作成
関数を中核とした標準的なプログラム作成法を習得する。

【到達目標(SBOs)】
1)第3章のサンプルプログラムのクラスライブラリの呼び出しを説明できる。
2)TkinterのGraphicシステムを用いることができる。
3)Tkinterモジュールを用いて作画ができる。
4)関数の作成、呼び出しができる。
○教科書P42~47
【予習・復習】
予習
第3章の狙い(p42)を理解する(20分)
復習
関数の作成と呼び出し方法を完全にする(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)  
河合達志、堀美喜
9【講義項目】
クラスライブラリーの使用方法
【一般目標(GIO)】
1)TkinterモジュールのCanvasシステムの使い方を学ぶ
2)object 移動の基本概念を学ぶ
【講義内容】Pythonの標準Graphicモジュールの使い方
Canvasシステムを用いてobject 移動の技術を習得する。
【到達目標(SBOs)】
1)object(インスタンス)の生成ができる。
2)ボールの形状をしたobjectを移動することができる。
3)第3章3-3のサンプルプログラムの説明ができる。
○教科書p48~53
【予習・復習】
予習
・Tkinterモジュールの呼び出し方法(20分)
復習
・Tkinterのcallとobject生成ならびに移動コマンドの熟知(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)    
河合達志、堀美喜
10【講義項目】
歯の3次元画像の構築
【一般目標(GIO)】
1)Blenderの基本操作
2)Blenderによる基本形状のモデリング
3)上顎6番のモデリング
【講義内容】Blenderによる歯の立体モデルの作成
汎用3次元モデルソフトを用いて歯の3次元データを作成する。
【到達目標(SBOs)】
1)Blenderの基本操作ができる。
2)球、正6面体などの基本形状をモデリングできる。
3)正6面体から上顎6番の外形をモデリングできる。
4)湾曲徴など歯の形状の特徴を外形に付与することができる。
http://www-ict.dent.agu.ac.jp/
【予習・復習】
予習
・上顎6番の立体形状を復習する(20分)
復習
・Blenderで上顎6番の外形が作成できるようにする(25分)
【コアカリ】
D-2   (CAD/CAM用3次元データの理解)
E-3-1)   (歯種別の形態と特徴を説明できる)
河合達志、堀美喜
11【講義項目】
歯の3次元データ作成とPythonによるコントロール
【一般目標(GIO)】
1)上顎6番の精密なモデリングを行う。
2)STLデーターとしてエクスポートする。
3)Pythonによる歯の3次元データを制御する。
【講義内容】歯の立体モデルの作成とPython制御
Blenderにより歯のモデリングを行いその立体モデルをPythonによって制御する。
【到達目標(SBOs)】
1)スカルプトモードを用いて上顎6番の精密なモデリングができる。
2)完成した歯のモデルをPythonによって移動できる。
3)Blenderのスクリプト画面にPythonのソースコードを記述できる。
4)Pythonスクリプトにより上顎6番の複製、回転、レンダリング、外部出力ができる。
http://www-ict.dent.agu.ac.jp/
【予習・復習】
予習
・モデリングの方法を復習する(20分)
復習
・BlenderのPython制御の概要を理解する(25分)
【コアカリ】
D-2   
E-3-1)   
河合達志、堀美喜
12【講義項目】
汎用I/O基板の入出力とA/D変換
【一般目標(GIO)】
1)Arduinoの外部接続端子の制御方法
2)出力データーの生成方法
3)外部装置への信号の送り方と配線
4)外部信号の入力方法
5)アナログ信号のデジタル変換法
【講義内容】汎用I/O基板の入出力回路の制御
Aruduinoから外部へ5Vの出力信号を送りLEDを点灯制御する。
Aruduinoへ外部から0~5vのアナログデータをデジタル化して入力する。
【到達目標(SBOs)】
1)Aruduino制御モジュールを呼び出すことができる。
2)制御モジュールから出力信号を生成できる。
3)外部接続端子からブレッドボードに信号を送りLEDを点灯できる。
4)入力系と出力系の違いを説明できる。
5)A/D変換の基礎を説明できる。
http://www-ict.dent.agu.ac.jp/
【予習・復習】
予習
・代表的な電子部品の名称を記憶する(20分)
復習
・Aruduino制御モジュールの使い方(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)    
D-2   (CAD/CAM用切削器具の理解)
河合達志、堀美喜
13【講義項目】
A/D変換と熱電対信号入力
【一般目標(GIO)】
1)A/D変換と熱電対信号の受信
2)CDSセンサーからの信号入力
3)熱電対回路の作製
4)熱電対からの信号入力
【講義内容】A/D変換による入力信号の理解
CDS,熱電対からの信号をA/D変換し、RaspberryPiに格納する。
【到達目標(SBOs)】
1)A/D変換する回路を説明できる。
2)CDSからの入力回路を組み立て信号をRaspberryPiに格納できる。
3)熱電対の回路をハンダ付けにより製作できる。
4)温度変化に対する熱電対の出力の変化をRaspberryPiで測定できる。
http://www-ict.dent.agu.ac.jp/

【予習・復習】
予習
・アナログ信号とデジタル信号の違いを理解する(20分)
復習
・A/D変換システムの概要を理解する(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)    
D-2 
河合達志、鶴田昌三 林達秀、朝倉正紀 堀美喜
14【講義項目】
人工知能の構造
【一般目標(GIO)】
1)人工知能の構成
2)人工知能の学習
3)勾配降下法
4)neuralnetworkの実装
【講義内容】人工知能の基本知識の習得
neuralnetworkを人工知能のモデルとしてその構造を理解する。
【到達目標(SBOs)】
1)人工知能の構造の概略が説明できる。
2)人工知能の学習のアルゴリズムが説明できる。
3)勾配下降法による特徴点の抽出が説明できる。
4)Pythonにより記述されたneuralnetworkの構造を説明できる。
http://www-ict.dent.agu.ac.jp/
【予習・復習】
予習
・Webで人工知能の概略を検索する(20分)
復習
・neuralnetworkの構造を理解する(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)    
河合達志、堀美喜
15【講義項目】
人工知能の訓練とpredict
【一般目標(GIO)】
1)mnistデータ構造の理解
2)ハイパーパラメーターの設定
3)neuralnetworkの訓練
4)手書き数字のAIによる認識
5)個人識別と人工知能
【講義内容】neuralnetworkによる手書き数字の認識
neuralnetworkを訓練し手書きの数字を認識する人工知能モデルを構築する。
【到達目標(SBOs)】
1)mnistデータによるneuralnetworkの訓練ができる。
2)ハイパーバラメータの設定ができる。
3)GPUの役割を説明できる。
4)手書き数字の認識をneuralnetworkにより行うことができる。
5)Pythonプログラミングによりどのように個人識別が行われるか説明できる。
http://www-ict.dent.agu.ac.jp/
【予習・復習】
予習
・neuralnetworkの構造を理解する(20分)
復習
・neuralnetworkの訓練と未知データーの認識ができる(25分)
【コアカリ】
A-8-1)    
A-9-1)    
B-2-3)   (歯科による個人識別)
河合達志、堀美喜
留意事項
・使用する機器及びアプリケーションソフト類は、上記の物を原則とします。その他の機器等では授業を受けられないことがあります。事前に確認してください。
・受講の際には各種アプリケーションやメールの送受信など、動作確認を事前に自身で行っておくこと。
・授業中は飲食を禁止します。
・携帯電話の電源は切るかマナーモードに設定の上、鞄の中にしまっておくこと。なお、携帯電話等が必要な場合は事前に許可を得ること。
・やむを得ず、欠席、遅刻、早退などとなった場合には、速やかに担当教員に申し出て授業内容、課題、宿題の確認をすること。
授業以外の
学習方法
インターネット上にはPython3のサンブルプログラム、ならびにオフィシャルサイトの使用説明書が多数存在するのでこれを利用することは、プログラミング能力を上昇させるには必須の条件である。汎用I/O基板のAruduinoに関しても、インターネット上の情報はきわめて多く、コンピュータの基本技術の理解に役立つ。
成績評価方法
試験100%
プログラミングの基礎を理解しハードウエアとソフトウエアの連携ができること。
歯科領域における3次元形状の操作ができること。
近未来の人工知能に対して基礎知識が習得されていること。
参照ホーム
ページ
1.http://www-ict.dent.agu.ac.jp/Python プログラミング例、 Blender使用方法、基板回路の実際が掲載されている。
画像
ファイル
更新日付2022/03/02 16:26:44