開講年度2022
開講学科2020年度法学部現代社会法学科
科目名司法制度入門
担当教員大角 洋平
学期曜日時限春学期 金曜日 4時限
チームコードre0mpxb
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーW131-211-02
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
W-DP1-1 社会に関する知識 ◎ W-DP1-2 多様な文化に関する知識 ◎ W-DP4-2 体系的・論理的に思考する能力 ◎ W-DP4-3 物事を公正に判断する能力 ◎ W-DP5-2 社会的責任の自覚 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
裁判制度の概略を知り、制度をデザインする力を養う
授業の概要
 「裁判」という制度を知っていますか?もし裁判制度のない異世界に召喚され、異世界人から「民事/刑事訴訟とは何だ。何のために存在するんだ」「より良い裁判制度にしたいからアドバイスをくれないか」と言われたらどんなアドバイスをしますか?
 突拍子もない想定ですが似た状況は身近に存在します。例えばサークル立ち上げ時には約束事と約束を破った時の制裁(除籍)を決めるはずですが、実際に約束事を破ったかどうかはどんな手続を踏んで判定すべきでしょうか――これは先の異世界と似た状況です。
 こんな時に法学部生の持つ制度デザイン力が活躍します。その力は「制度はなぜ存在し、どうすれば良い制度を設計できるか」という問いと向き合うことで養えます。
 この講義では、民事訴訟法と刑事訴訟法の概略を学び、隣接諸学問の知見をもとに考察することで、司法制度に入門し、制度をデザインする複眼的思考力を養うことを狙いとします。
授業の到達
目標
①六法を読みながら、民事訴訟法・刑事訴訟法の基本的な流れを説明することができる。
②テキストを参照しながら、民事訴訟法・刑事訴訟法に関する立法提案等につき、当該制度を導入した場合と導入しなかった場合を比較し、どのような結果になると予想されるかについて、自分の考えを文章にして説明することができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
WebCampusの「講義連絡」を使用して授業講評を送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1①民事訴訟・刑事訴訟の目的、②手続の概略

【キーワード】
紛争解決説、無辜の処罰、真犯人の不処罰、プライバシー制約、刑事司法運営費用
【復習】
第1章、第2章第1節~第2節、第2章第5節を読む(90)
2①法曹三者の役割、②公平性を担保する制度

【キーワード】
裁判官、検察官、弁護士、分居モデル
【復習】
第3章第1節、4章1節~4節を読む(90)
3①違憲審査制、②司法権の独立詳論

【キーワード】
違憲審査、個別意見、司法政治学(法と政治)
【復習】
第3章第2節~第3節、配付資料を読む(90)
4①民事訴訟手続概論――シミュレーション

【キーワード】
民事訴訟の流れ、処分権主義、弁論主義、和解
【復習】
第2章第1節~第3節を読む(90)
5①民事訴訟統計、②民事訴訟と法意識

【キーワード】
民事訴訟利用者調査、法行動、法意識、法社会学
【復習】
第2章第4節、配付資料を読む(90)
6①司法へのアクセス、②弁護士費用

【キーワード】
法律扶助制度、司法へのアクセス、弁護士費用敗訴者負担制度、法と経済学
【復習】
第2章第7節、配付資料を読む(90)
7①証明責任、②証明責任の転換

【キーワード】
証明責任、証明責任の転換、法と経済学
【復習】
配付資料を読む(90)
8①刑事訴訟法の目的

【キーワード】
刑事訴訟法の目的、合理的疑いを超えた証明、保険
【復習】
配付資料参照を読む(90)
9①刑事訴訟法の概略

【キーワード】
職務質問、捜索・差押え、取調べ、逮捕・勾留、証拠法
【復習】
第2章第5節を読む(90)
10①身体拘束中の被疑者取調べ、②自己負罪拒否特権(黙秘権)

【キーワード】
取調べ、取調べ受忍義務、黙秘権、ゲーム理論
【復習】
第2章第5節を読む(90)
11①弁護人選任権、②国選弁護制度、③捜査官の誤謬

【キーワード】
弁護人選任権、国選弁護制度、捜査官の誤謬、ベイズの定理
【復習】
第2章第5節、配付資料を読む(90)
12①強制処分法定主義

【キーワード】
民主主義、統治の経済学
【復習】
配付資料を読む(90)
13①起訴に対するコントロール

【キーワード】
起訴便宜主義、起訴独占主義、検察審査会
【復習】
第5章を読む(90)
14①裁判員はどうすれば来てくれるか、②全員一致制

【キーワード】
裁判員裁判、辞退率、統計、行動経済学、カスケード
【復習】
第5章、配付資料を読む(90)
15①刑事訴訟法の特色、②制度デザイン

【キーワード】
精密司法、隣接諸学問の結節点
【復習】
第6章、終章(90)を読む。
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
リアクションペーパー25講義を十分に理解しているか、疑問点の指摘等を適切にできているか。
レポート課題75提示された課題に対して、授業内容、配布資料、その他資料に基づき、自らの仮説を提示して検討することができる。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『テキストブック現代司法』木佐茂男ほか日本評論社税込 3,190円978-4-535-51987-9第6版
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『現代の裁判』市川正人ほか有斐閣税込 1,870円978-4-641-22095-9裁判制度を網羅的かつコンパクトに説明しているものです。
参考URL
質疑応答
質問等は授業前後とオフィスアワー(木・2限・研究室またはTeams)にて対応します。
一緒に考えていきましょう。
備考
私語は厳禁です。
画像
ファイル
更新日付2022/02/03 17:42:07