開講年度2022
開講学科心理学科 2013年度以降入学
2018年度心身科学部健康科学科
2018年心身科学部心理学科
科目名音響学・聴覚心理学
担当教員吉田 友敬
学期曜日時限春学期集中 その他 集中
チームコードpbdf34l
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーZ231-513-03
Y231-591-02
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
Z-DP1 指導力・実践力 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
言語聴覚士のための音響学
授業の概要
 音響学・聴覚心理学では、言語聴覚に欠かせない「音」についての基礎を学びます。「音」は物理現象なので、音を理解するためには物理の知識が必要になります。また、国家試験などでは、音響に関する高度な設問がいくつも見られ、音響学・聴覚心理学の分野は、言語聴覚士を目指す人にとって、大きなハードルの一つです。

 この授業では、皆さんの多くが文系出身者であることを考慮し、中学レベルの数理的理解から出発します。また、音に関する知識だけでなく、実際の音を聴き分けられることがとても大切です。音の名前を知っているだけでなく、その音をイメージできるように、努力してください。

 今までの経験の中では知らなかった世界の知識と思いますので、いたずらに知識を詰め込むよりも、じっくりとよく考えて納得することが結局は一番の近道です。この授業をきっかけに、「音」に興味を持って音の世界を広げていってください。
授業の到達
目標
1.音についての基礎的な概念を理解し、よく用いられる物理量の初歩的な計算ができるようになる。
2.音響分野で用いられるデシベル(dB)について、その定義や用いられ方を理解し、実践的に使うことができる。
3.音の周波数成分(スペクトル)について理解し、音の種類や音声における特徴を説明できる。
4.聴覚に対する音の特性を理解し、応用できる。。
5.音声、特に母音の生成メカニズムを理解し、各音素についてスペクトログラムでの特徴を応用できる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
採点後にWebCampusから授業講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1授業の概要、振幅、位相、波長・周期・周波数、純音、複合音、波長と周波数の関係、音の物理的側面予習:テキスト1-8ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
2縦波と横波、進行波と定常波、定常波の特徴、反射と干渉、弦の振動、開管の共鳴、閉管の共鳴予習:テキスト8-17ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
3外耳道・声道の共鳴、オクターブ、うなり、回折、音響管の周波数特性、音声生成の音響理論、言語音の生成と知覚予習:テキスト17-20、25-27、32-34ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
4音の強さと音圧、レベル表示(デシベル)、対数、デシベルの式予習:テキスト35-45ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
5デシベルの計算、デシベルの基準値、フォン予習:テキスト45-58ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
6音の種類、周期音、非周期音、スペクトルの意味・実例予習:テキスト64-73ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
7フーリエ変換、音の種類と時間波形、周波数スペクトル、短音(過渡音)、サウンドスペクトログラム予習:テキスト77-96ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
8音のデジタル化、音声の記録、サンプリング周波数・定理、量子化予習:テキスト96-103ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
9音の大きさの知覚、聴覚閾値、痛覚閾値、可聴範囲、弁別閾、比弁別閾、ラウドネス、音の高さの知覚、ピッチ、音色、時間的パタンの知覚、聴覚疲労、聴覚順応、超分節的要素の音響特徴と知覚、音声の音響分析予習:テキスト106-129ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
10マスキング、臨界帯域、聴覚フィルター、同時マスキング、継時マスキング、中枢性マスキング、聴覚の周波数分析とマスキング現象予習:テキスト130-136ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
11両耳聴、加算・融合、方向知覚・音源定位、MLD、先行音効果、聴覚情景分析、カクテルパーティー効果、環境騒音、ロンバート効果、音の心理物理学、両耳の聴こえ予習:テキスト136-145ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
12母音の生成のしくみ、音源フィルタ理論、線形システム、音源特性と基本周波数、声道の共鳴、周波数特性・伝達特性、放射特性予習:テキスト147-156ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
13母音の音響特徴とフォルマント、子音の音響特徴、アンチフォルマント、連続音声の音響特徴、子音とフォルマント遷移予習:テキスト156-182ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
14超分節的特徴、アクセントの音響特徴、イントネーション、長さ・ポーズ、言語・談話の分析、環境と聴覚、練習問題の解説予習:テキスト182-193ページ
復習:ノートを見直すこと。また、練習問題の該当箇所を解く。
所要時間:約1時間
15復習とまとめ
これまでの内容で理解の難しい箇所などを解説、各自で確認し、最後に試験を実施します。
筆記試験に向けて各自で勉強すること。
所要時間j:約1~2時間
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
筆記試験100100点満点の素点を基準とする
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『言語聴覚士の音響学入門2訂版』吉田 友敬海文堂出版2808978-4-303-61041-82020年2月発売
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『言語聴覚士のための音響学』今泉 敏医歯薬出版4104978-4263212677
2.『ゼロからはじめる音響学』青木 直史講談社2808978-4061565296
参考URL
1.テキストの解説購入に当たって参考にしてください。
質疑応答
授業時以外は、下記のアドレスまでメールしてください。

問い合わせ先メールアドレス:
yoshida.tomoyoshi@nagoya-bunri.ac.jp
備考
言語聴覚士必修
意欲を持って受講してください。
筆記試験で評価しますので、授業を聞き流すだけでは単位を取得できない場合があります。
テキストは必ず、2訂版を入手して初日に持参してください。
集中講義で大変ですが、4日間努力してください。
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更新日付2022/01/16 17:29:07