開講年度2022
開講学科2018年心身科学部心理学科
科目名司法・犯罪心理学
担当教員中村 薫
学期曜日時限春学期 金曜日 1時限
チームコード7y4tgvk
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーY331-283-16
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
Y-DP4-1 職業への応用(知識) ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験実務経験あり


テーマ
司法・犯罪心理学の基礎を知る
授業の概要
 毎日のように報道される”犯罪”は,案外,身近で生じている。これまでに,加害・被害を含め,犯罪と全くかかわったことのない人は,どのくらいいるのだろうか。幸いにこれまで加害・被害の経験のない人も,今後も,全くかかわらずに過ごすことができるのだろうか。本講義では,犯罪の様々な原因や発生のメカニズムを考えるとともに,犯罪捜査に関連する心理学的問題,犯罪者や非行少年の処遇,及び,犯罪被害者の心理的援助に必要な基本的知識について学ぶことを目的としている。さらに,離婚などの家事事件の手続きについても触れる。
授業の到達
目標
(1)犯罪の原因や処遇に関する諸理論を理解し,その概要を説明することができる。
(2)刑事事件・少年事件の手続きを理解し,その概要を説明することができる。
(3)司法・犯罪領域での心理学及び心理職の役割を理解し,その概要を説明することができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
(1)毎回記入を求めるリアクションペーパーについては,次回の授業の冒頭で質問事項に回答するなどしてフィードバックする。
(2)学期末のレポート課題については,希望者に対し個別に対応する。
使用言語
 日本語 
実務経験をいかした教育内容
 家庭裁判所において31年間,非行少年やその保護者,家事事件の当事者と向き合ってきた経験を踏まえ,必要に応じて,手続き運用面等での実情についても触れる。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1【オリエンテーション】
授業の進め方について説明する。犯罪とは何かについて,考える。"
犯罪と自分とのかかわりについて,振り返る。身近な犯罪について,意識する。(120)
2【犯罪の原因:1社会的要因】
社会制度や社会構造など社会的な要因と犯罪との関係について,その概要を学ぶ。"
社会と犯罪のかかわりについて,考える。(90)配布された資料を基に復習する。 (90)
3【犯罪の原因:2環境的要因】
環境が及ぼす犯罪への影響について,その概要を学ぶ。"
近隣の環境について,防犯の観点から考える。(90)
配布された資料を基に復習する。(90)
4【犯罪の原因:3生物的要因】
遺伝や脳機能など,生物的要因と犯罪との関係について,その概要を学ぶ。"
脳や身体の生理的基盤について予習する。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
5【犯罪の原因:4心理的要因】
性格や認知の仕方といった,心理的要因と犯罪との関係について,その概要を学ぶ。"
パーソナリティの基礎的な理論について予習する。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
6【犯罪捜査:1プロファイリング】
犯罪捜査における犯人推定の方法について,その概要を学ぶ。"
新聞やテレビなどで報道される事件について犯人像を考えてみる。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
7【犯罪捜査:2虚偽検出・目撃証言】
犯罪捜査や公判における,虚偽検出の方法や現状について,その概要を学ぶ。"
身近な嘘の経験について考えてみる。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
8【刑事事件の手続き・裁判員裁判】
被疑者の検挙から公判に至る手続きや,裁判員裁判の現状について,その概要を学ぶ。"
新聞やテレビなどで報道される事件について,その手続きについて考えてみる。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
9【少年事件の特徴・手続き・アセスメント】
少年事件の処遇決定の流れが成人の手続きとは異なることを理解し,その概要を学ぶ。"
法務省のホームページで非行に関する統計を確認する(90)配布された資料を基に復習する。(90)
10【家庭裁判所調査官による少年事件の調査】
少年事件の処遇決定の中での家庭裁判所調査官の役割,活動について,その概要を学ぶ。"
大人と少年の事件の違いについて,違いを考えてみる。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
11【重大少年事件の実証的研究から】
重大な結果に至った少年事件について,その特徴の概要を学ぶ。"
大人と少年の事件の違いについて,違いを考えてみる。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
12【教育・処遇:1収容処遇】
少年院送致などの収容処遇の実情等につき,その概要を学ぶ。"
法務省のホームページで少年院の特徴等について確認する。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
13【教育・処遇:2社会内処遇】
保護観察など,在宅での更生保護の実情や,医療観察制度について,その概要を学ぶ。"
法務省のホームページで保護観察制度について確認する。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
14【犯罪被害者の支援】
犯罪被害者を支援するための様々な取り組みについて,その概要を学ぶ。"
支援団体のホームページを探し,その内容を確認する。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
15【家事事件の手続き】
離婚など,家事事件の手続きについて,その概要を学ぶ。"
最高裁判所のホームページで,家事事件の手続きについて確認する。(90)配布された資料を基に復習する。(90)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
 学期末の課題レポート60% 文章の体裁。課題との整合性。授業内容の理解度。課題に向き合う誠実性。相手に伝えることを意識して書かれているか。
 毎回のリアクションペーパー40% 授業や課題に向き合う誠実性,積極性。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
 基本的に,毎回のリアクションペーパーや授業後の教室で対応する。個別に質疑のあるものは,オフィスアワーに研究室において対応するが,事前にメールで予約すること。(ホームページ参照)
備考
 毎回,資料を配布する。参考文献等については,授業中に紹介する。
画像
ファイル
更新日付2022/01/27 12:38:20