開講年度2022
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
歴史学科 2015年度以降入学
英語英米文化学科 2015年度以降入学
日本文化学科 2013年度以降入学
グローバル英語学科 2013年度以降入学
総合政策学科 2013年度以降入学
心理学科 2013年度以降入学
健康栄養学科 2013年度以降入学
2018年度心身科学部健康科学科
2018年心身科学部心理学科
2021年度文学部グローバル英語学科
2021年度文学部英語英米文化学科
科目名ヨーロッパの文化と社会Ⅰ
担当教員中村 実生
学期曜日時限春学期 月曜日 4時限
チームコードcltc4kh
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーB231-165-01
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
B-DP2-1 多様性の理解 ◎
B-DP3-3 課題発見力 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
ユダヤ系ドイツ人の誕生
授業の概要
ユダヤとドイツと聞いて最も多く連想されるのは、20世紀のナチス・ドイツによるユダヤ人迫害と虐殺だろう。しかし、すでにドイツ国家成立のはるか以前からユダヤ人は今日のドイツ語圏地域に定住しており、彼らとドイツ人の長い関わりの歴史においては、摩擦だけでなく、豊かな文化的・社会的果実が結ばれたことも、まぎれもない事実である。
この講義では、まずユダヤ人の歴史を聖書時代にまでさかのぼり、その後離散した彼らがヨーロッパに定住し、差別を受けながらも近代初頭にはヨーロッパ社会と文化、とりわけドイツ語圏のそれに同化を始めるまでの過程をたどる。その際、ドイツ語圏に生きた幾人かのユダヤ人の生涯や功績を参考として、理解の助けとする。
授業の到達
目標
ドイツ語圏におけるユダヤ人の解放・同化に至るまでの経緯を説明できる。そうした知識に基づいて、異なる文化/民族/宗教間の出会いと摩擦、そして融和の可能性について自ら考察できる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表後に講義連絡にて授業講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1「ガイダンス」
授業の進め方について
ユダヤ人とは?
【予習】シラバスを読み授業の内容と方針について理解する(20)
【復習】ユダヤ人について事典を使って調べる(30)
2「今日のエルサレム」
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教が隣り合う今日のエルサレムに、3つの宗教の関係を探る
【予習】エルサレム周辺の地理的関係を確認する(30)
【復習】イスラエルをめぐる国際問題について調べる(60)
3「旧約聖書に見るユダヤ人の歴史」
ユダヤ民族の起源と彼らの自己認識
【予習】旧約聖書『創世記』を読む(60)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
4「王国の繁栄と祖国喪失、離散」
離散までの経緯を知る
【予習】ユダヤ戦争(第一次・第二次)について調べる(60)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
5「ユダヤ教とユダヤ人の生活」
ユダヤ人の精神生活の原点を探る
【予習】旧約聖書『レビ記』を読む(120)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
6「ヨーロッパ定住とドイツ人との共存」
中世初期のドイツ語圏におけるユダヤ人
【予習】フランク王国の歴史について調べる(60)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
7「キリスト教世界との関わり」
ユダヤ人差別と迫害の始まり
【予習】第一次十字軍の経緯について調べる(60)
【復習】配布資料とノートを精読。現代における民族間、宗教間の偏見について考える(60)
8「宗教差別の激化」
定着する差別、ゲットーの誕生
【予習】黒死病の流行について調べる(120)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
9「近世初期のユダヤ人の生活」
ユダヤ人に対する偏見
【予習】シェークスピア『ベニスの商人』を読む(120)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
10「近世初期のユダヤ人差別」
ユダヤ人とキリスト教徒の経済的関わり
【予習】引き続きシェークスピア『ベニスの商人』を読む(120)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
11「女性商人グリクル・バス・ユダ・ライプ(1)」
ユダヤ人自身の目から見たユダヤ人の生活
【予習】17ー18世紀のドイツの状況について調べる(60)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
12「女性商人グリクル・バス・ユダ・ライプ(2)」
グリクルの自伝に探るユダヤ人の精神性
【予習】グリクルの時代のキリスト教の状況を確認する(60)
【復習】配布資料とノートを精読。キリスト教徒の精神性と比較する(60)
13「宮廷ユダヤ人」
特権を与えられたユダヤ人(ヨーゼフ・ジュース・オッペンハイマーの生涯を手がかりに)
【予習】18世紀のドイツの状況を調べる(60)
【復習】配布資料とノートを精読(30)
14「啓蒙思想」
啓蒙思想とその社会的、歴史的影響について
【予習】イマニュエル・カント『啓蒙とは何か』を読む(120)
【復習】配布資料とノートを精読。啓蒙思想の歴史的重要性について理解する(60)
15「啓蒙思想家モーゼス・メンデルスゾーン」
近代ユダヤ系ドイツ人の誕生
【予習】フランス革命と18ー19世紀初頭のプロイセンの歴史について調べる(120)
【復習】配布資料とノートを精読。「近代」の精神性の特徴について考える(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験50%本講義で定めた到達目標に達していること。
小論50%授業の内容が理解できていること。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『プリントを授業中に配布』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『ユダヤ人とドイツ (講談社現代新書)』大澤 武男講談社864978-4061490802
2.『ユダヤ人とローマ帝国 (講談社現代新書)』大澤 武男講談社821978-4061495722
3.『ユダヤ人 (講談社現代新書)』上田 和夫講談社821978-4061488342
4.『ユダヤ小百科』ユーリウス・H・シェプス水声社28000978-4-89176-922-2
参考URL
質疑応答
授業中,授業の前後,その他都合のつく時間帯。
Teamsのチャットでも随時受け付ける。
備考
ほとんどの学生にとっては未知の内容の講義となる。毎時間集中して受講し、常に知識を整理することが求められる。授業後は内容について小論を提出してもらう。そのことをよく理解して登録すること。なお、春学期開講のこの「ヨーロッパの文化と社会Ⅰ」は独立した講義だが、その内容は秋学期開講の「ヨーロッパの文化と社会Ⅱ」に引き継がれる。理解をさらに深めるには、秋学期も連続して受講することが望ましい。
大幅な遅刻、授業中の私語、退出、スマホ等の操作は厳禁とする。1/3を超える欠席は失格となるので注意すること。
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更新日付2022/02/03 10:39:50