開講年度2022
開講学科2021年度薬学部医療薬学科6年
2020年度薬学部医療薬学科6年
科目名物理学入門Ⅰ
担当教員城 貞晴
学期曜日時限春学期 水曜日 1時限
チームコード6poqwu6
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーB131-420-05
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
薬-DP2 薬学分野における基礎的・専門的知識ならびに技能と態度を修得する。
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
力学を中心とする基礎物理学
授業の概要
物理学は,自然科学系諸科学の基礎となる学問であり,医薬系分野においても様々な形で応用されている。特に物理系薬学を修得するための根底を支える重要な基礎をなす。
本学では,本講義に加えて『物理学Ⅰ』『物理学Ⅱ』(以上,必修科目),『物理学実習』,『物理学入門Ⅱ』(以上,選択科目)が開講されており,物理学的思考法や解析方法の修得,物理系専門科目を学ぶための基礎固めをしている。本講義では,最も初歩的であり重要度の高い力学を中心に扱う。講義が中心であるが,理解を深める目的で,問題演習が随時取り入れられる。

■ 薬学準備教育ガイドライン(例示)(4)薬学の基礎としての物理①基本概念②運動の法則③エネルギー
授業の到達
目標
薬学を学ぶ上で必要な物理学の基礎力を身につけるために,物質および物体間の相互作用などに関する基本的事項を修得する。
物理量の基本単位の定義,SI単位系,基本単位と組立単位を説明できる。
物理量にはスカラー量とベクトル量があることを説明できる。
運動の法則について理解し,力,質量,加速度,仕事などの相互作用を説明できる。
直線運動,円運動,単振動などの運動を数式を用いて説明できる。慣性モーメントについて説明できる。
エネルギーと仕事の関係,エネルギーの種々の形態(熱エネルギー,化学エネルギー,電気エネルギーなど)の相互変換について,例を挙げて説明できる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
WebCampus「講義連絡」を使用して講評を送ります。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1ガイダンス
## 本講義全体の流れ,各回で扱う内容が全体の中でどこに位置するか,判断し説明できる。
【予習】シラバスを読んでおく。(30)
【復習】ノートを中心に見直す。(60)
2物理学を学ぶにあたり
## 物理学の場合,先ずは現象ありきである。現象の裏側に隠された見えないものを見えるようにするためにイメージすることの大切さを説明できる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】物理学を修得する上で大切になる学び方を指摘できる。(60)
3初歩的な数学:本講義を理解するために必要なベクトルの知識
## ベクトル量として定義される物理量はベクトルにより可視化できる。初歩的な定量操作に慣れる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】基本的な定量操作ができる。(60)
4物理量の表現方法のきまりごと
## 物理量の定量表現の方法について,説明できる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】ノートを中心に見直す。(60)
5単位と物理量
## 物理量の定義を理解し,その表記法の理屈が説明できる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】机に向かう以外の時間を積極活用して繰り返し反復復習をする。(80)
6物体の運動
## 位置、速度、加速度の相互間のつながり,変化率について説明できる。この考え方自体は力学の枠を越えて応用性が極めて高いため,充分な理解をし,的確な指摘できるようにする。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】力学の範囲を越えて非常に汎用性の高い内容であることが指摘できる。(60)
7演習問題(物体の運動) 
## 物体の運動に関する演習問題を解く。(限られた時間の中で高い効果が期待できる数問が厳選される。)
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】厳選した数問の中に重要事項が多く含まれている。この数問の反復復習を意識して解答する。(60)
8運動の法則
## 運動の三法則を学ぶ。慣性の法則,運動の法則,作用・反作用の法則の概要を説明できる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】運動の三法則全てを説明できるようにする。力学の最も大切なポイントの一つであることが指摘できる。(80)
9演習問題(運動の法則)
## 運動の法則の理解を深めるための演習問題を数問解く。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】厳選した数問が準備される。一度解いた問題を解き直す。多角的な読み解き方に慣れる。 (60)
10摩擦
## 摩擦現象は今なお不明な点の多い領域であることを理解した上で,分子間相互作用の視点から概要の説明ができる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】摩擦の物理学では,薬学分野で重要な役割を担う分子間相互作用が扱われる。その内容を説明できる。(60)
11エネルギー
## エネルギーの概念を理解し,力学的エネルギー(運動エネルギーや位置エネルギーなど)の保存則を学ぶ。また,ここで熱も含めたエネルギーの保存則が扱われる。以上の概念を説明できる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】エネルギー保存則,エネルギーの低級化について説明できる。(80)
12演習問題(エネルギー)
## エネルギーについての理解を深めるための演習問題に取り組む。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】理解を深める目的で,演習問題を解く。 (60)
13運動量
## ベクトル量とスカラー量では解析方法が異なることが指摘できる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】ベクトル量とスカラー量の違いを説明できる。この視点から物理量を分類し,丁寧に整理し説明できる。(60)
14演習問題(運動量)
## 問題演習を通じて,ベクトル量とスカラー量の解析方法の違いを指摘し,運用ができる。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】理解を深めるために,問題を解く。(60)
15原子
原子の構造(原子核,電子)を学ぶ。放射線について情報整理,分類,説明ができる。
## 原子核の外側の反応と内側の反応を分けて整理する。
【予習】参考書の該当箇所を読む。(20)
【復習】原子核外では電子が主役であることを知る。また,放射線の種類や特性の初歩的な説明が出来る。(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験40%模範解答と配点表を準備し,これに基づいて評価する。
課題レポートおよび小テスト30%解答例を準備し,これに基づいて評価する。
参加姿勢30%質疑応答時の受け答え,積極性,ノートへの記録等を評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『第3版 物理学入門』原康夫 著学術図書出版社2200+税978-4-7806-0500-6「物理学1」のテキスト(1年生全員購入,日進丸善書店)
2.『物理学演習問題集 力学編』原康夫・右近修治 共著学術図書出版社300+税978-4-7806-0170-1「物理学1」のテキスト(1年生全員購入,日進丸善書店)
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
■講義時,オフィスアワー等を中心に随時受け付けます。わからないことを放置しないこと。
日進4号館4階物理学研究室(通年 月火水12:40-13:20)
楠元2304物理学控室(秋学期 木14:00-14:30)

■電子メールによる連絡可。
詳しくは,講義初回に案内します。
備考
■ 「物理学入門Ⅰ」は,同時に4クラス開講されているが,原則として指定されたクラスで受講すること。

■ 自習で理解できなければ,積極的に質問すること。物理学教室に高校物理の教科書等の参考書があり,貸し出しも行っている。

■ 受講前に学習のための心構えを整えてから講義に臨むこと。教員の指示に従い,意欲的な学びの場としてください。
画像
ファイル
更新日付2022/02/10 18:08:28