開講年度2021
開講学科経営学科 2013年度以降入学
科目名事業計画論
担当教員油井 毅
学期曜日時限秋学期 木曜日 2時限
チームコードz9se0aj
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーM231-238-28
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
M-DP3-1 モノづくりに関する問題の把握、解決を見出す能力 ◎ M-DP3-2 自ら事業を企画・運営できる能力 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験実務経験あり


テーマ
ベンチャービジネスにおけるユーザードリブンのものづくり(製品・サービス開発)と事業計画の作成
授業の概要
我が国の経済を活性化させるうえで、開業、中でもベンチャー企業の開業を促進することは重要な課題です。新しい市場の開拓に挑戦する独創的な企業の出現が期待されていますが、我が国の開業率は依然低調な水準で推移しています。起業家を育成するために、ビジネスモデルや事業を計画し、さらには資金面やマネジメントの問題をどう解決すればよいのかなどについて学びます。
前半は講義形式でベンチャービジネスの基礎、起業までのプロセスについて実例をもとに学びます。ベンチャー企業の創業者・経営者の講演会も実施します。後半はイノベーションを起こす手法として注目されているデザイン思考により、問題を見つけ出し、解決するためのアイデアの創出を行い、製品・サービスの提案のためのビジネスモデルを作成します。起業への関心を高め、起業についての意欲を持ち、外部のビジネスコンテストなどへ挑戦するきっかけとします。
授業の到達
目標
1.起業についての幅広い思考能力を高める
2.起業への創造力、判断力を高める
3.起業に関わる会計などの基礎知識を習得する
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日後に講義連絡にて講評を送ります。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
ベンチャー企業を2社設立した経験のある教員が、理論と実務の対話を目的とした講義を行います。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1イントロダクション
授業のすすめ方、評価方法、イノベーションの定義などについて説明する。
[予習] シラバスを参照し、授業の概要や到達目標などを把握する。(60分)
[復習]アクティブラーニングツールのダウンロードを済ませる。シラバスと照合しながら授業全体の流れを確認する。(120分)
2ベンチャービジネスを学ぶ意義
我が国の人材育成で求められているアントレプレナーシップの重要性、社会的な汎用性、資本主義におけるベンチャー企業の社会的価値を解説する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]ベンチャー企業が与える社会的価値について、講義で説明したケースを参考に他社事例なども確認する。(90分)
3ファイナンス
アーリーステージ(起業初期)の資本政策からエグジット(出口)と言われるIPO、M&Aについて解説する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]時価総額、上場会社のメリット、デメリットを説明できるまで理解する。(90分)
4特許戦略、エコシステム
ベンチャー企業における特許戦略や中部地区が目指すイノベーションエコシステムについて説明する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]中部地区が目指すイノベーションエコシステムについて新聞記事等で確認する。(90分)
5マーケティング
マーケテイングミックス(4P)について有名企業の事例をもとに解説する。
[予習]印象に残りやすい10社のCMを調べる。(90分)
[復習]製品・サービスがユーザーに与える様々な価値について確認する。(90分)
6起業の着想
社会・技術・人間起点のイノベーションについて解説するとともに、著名起業家の起業することへの動機、使命感について紹介する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]興味のある企業の10社の経営理念と創業者の思いについて調べる。(90分)
7起業準備
会社の種類等を解説するとともに、定款、登記事項作成、銀行口座開設など実際の学生ベンチャー企業の事例を参考に詳細に紹介する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]会社設立にかかる費用、年間の必要経費について確認する。(90分)
8事業化
実際の学生ベンチャー企業の事例を参考に事業化するまでのプロセスを紹介する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]社会評価を受けるために中部地区ではどのような学生ビジネスコンテストがあるのかを確認する。(90分)
9ベンチャー企業の創業者・経営者の講演会
学生(学部生)時代に実際に起業した経営者の講演。起業までのプロセス、起業後の苦労話やコロナの影響による事業計画のピボットに関して講演(60分)。講演後、指導教員による解説と学生の質疑応答に対応する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(30分)
[復習]レポートの提出を求める。詳細は授業中に説明する。(150分)
10デザイン思考概要
GoogleやAppleが製品・サービス開発で用いているデザイン思考の概要を説明する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]IDEOが開発した製品・サービスを確認する。(90分)
11共感、問題定義
ユーザーの困りごとへの共感とユーザーの抱える本質的な問題を定義するプロセス、意義を簡単なワークを交えながら紹介する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]ユーザー観察がどうして製品・サービス開発に必要かを確認する。(90分)
12アイデア創出
ユーザーの問題を解決するためのアイデア創出(発散→収束)のプロセスを簡単なワークを交えながら紹介する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]たくさんのアイデアの出し方、収束の方法を確認する。(90分)
13試作、評価、検証
アイデアの具体化、ユーザーへの評価・検証のプロセスを紹介する。
[予習]新聞などで企業の動向を確認する。(90分)
[復習]プロトタイピング、評価・検証の事例を確認する。(90分)
14ビジネスモデル
デザイン思考のプロセスで誕生したアイデアでビジネスモデルキャンバスを作成する。授業全体の振り返りを行う。
[予習]前回授業で提示したビジネスモデルキャンバスの各項目を確認する。(30分)
[復習]ビジネスモデルキャンバスの提出を求める。(150分)
15事業計画
ビジネスモデルキャンバスをもとに事業計画を作成する。授業全体の振り返りを行う。
[予習]前回授業で提示した事業計画書の各項目を確認する。(30分)
[復習]事業計画書の提出を求める。(150分)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
レポート、最終試験90経営学の理論を駆使した事業計画書作成ならびにユーザードリブンのものづくり(製品・サービス開発)の理解度・独創性を評価する
授業貢献度10アクティブラーニングツール等の活用による議論の積極性を評価する
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『適時資料を配布する』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『ベンチャー経営論 (はじめての経営学)』長谷川博和東洋経済新報社22004492502963
2.『入門 起業の科学 』田所雅之日経BP社17604296100947
3.『起業のファイナンス』磯崎哲也日本実業出版社25304534052456
参考URL
質疑応答
メールで事前に連絡いただき、オフィスアワーに研究室へお越しください。
備考
起業は夢物語、難しいという認識を少しでも解消できればと考えています。技術革新のスピードやグローバル化による多様な人との関わりはこれまで誰もが経験したことの無い領域です。経営の理論や成功事例に学ぶことはたくさんありますが、そのままビジネスに持ち込んでも成功しないケースが増えてきています。様々な情報に対して、未来で通用するのかという疑いの目を養いながら、学生同士の議論も楽しんもらうことを期待しています。
スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコンいずれかを持参してください。
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更新日付2021/03/04 07:37:42