開講年度2021
開講学科心理学科 2013年度以降入学
2018年度心身科学部健康科学科
2018年心身科学部心理学科
科目名失語症Ⅱ
担当教員辰巳 寛
学期曜日時限秋学期 木曜日 4時限
チームコードy0pgthl
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーZ331-512-02
Y331-591-04
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
Z-DP1 指導力・実践力 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験実務経験あり


テーマ
失語症候群の評価と治療の実際
授業の概要
急性期および一般病院等にて実務経験のある教員(言語聴覚士)による講義である.
失語症候群に関する基礎から応用までの幅広い知識の習得と実践能力を学習する。
症例報告書や実習レポートの作成の実際について学習し,作成方法について習得する。
授業の到達
目標
失語症の障害構造に即した評価とリハビリテーションについて理解し,実践ができる。
言語聴覚士として必要な、失語症に関する臨床的技能を習得する。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
受講態度に対するコメント、試験の出題意図・解答状況に関するコメント、今後の学修に関するアドバイスなど、成績発表後1週間以内に学生の要望に応じて個人的に対応する。
使用言語
日本語にて実施する
実務経験をいかした教育内容
臨床現場で蓄積された知見や技法をわかりやすいスライドにまとめ,実際の臨床場面の動画や音声を使用しながら,実践的内容の講義を行う.
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1(1)失語症に伴う一般症状
・意図性と自動性の乖離減少
・保続
・その他(遅延反応など)
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語症定義等について理解を深める(30)
2(2)失語症患者の発話障害の特徴
・流暢性の障害
・構音とプロソディーの障害(発語失行)
・喚語困難
・錯語・接近行為
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語症の発話特性の概要について理解を深める(30)
3(3)失語症患者の理解障害の特徴
・語音認知障害
・単語の理解障害
・構文の理解障害
・談話の理解障害
・失文法
・ジャルゴン
・残語・再帰性発話
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語症性理解障害の機序について理解を深める(30)
4(4)失語症の復唱障害
・反響言語
・反復言語
・補完減少
・その他(迂言・談話障害など)
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の復唱障害のメカニズムについて理解を深める(30)
5(5)失語症の文字言語障害(音読・読解の障害)
・音読障害
・読解障害
・漢字と仮名の理解障害
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語性失読・失書について理解を深める(30)
6(6)失語症の漢字・仮名障害
・自発書字・書き取りの障害
・漢字と仮名の書字障害
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の文字言語障害の特性について理解を深める(30)
7(7)古典的失語症候群
・ブローカ失語
・ウェルニッケ失語
・伝導失語
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語症の訓練技法・援助法理論について理解を深める(30)
8(8)古典的失語症候群
・健忘性質5(失名辞失語)
・全失語
・超皮質性失語(運動型・感覚型・混合型)
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語リハ概論について理解を深める(30)
9(9)その他の失語症
・語義失語
・皮質下性失語
・交叉性質5
・非右利きの失語
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の言語治療の理論的背景と実技について理解を深める(30)
10(10)純粋例
・純粋語唖
・純粋語聾
・純粋失読
・純粋失書
・失読失書
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語症治療プログラク概要について理解を深める(30)
11(11)原発性進行性失語と後天性小児失語
・原因疾患
・臨床像
・評価と診断
・訓練と援助
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語症状の治療について理解を深める(30)
12(12)評価と診断
・評価・診断過程(収集する情報の種類)
・評価法(インテーク面接)
・総合的失語症検査(SLTA,WAB,失語症鑑別診断検査、重度失語症検査)
・特定の側面の検査(TLPA,SALA失語症検査、失語症構文検査、トークンテスト、実用コミュニケーション能力検査CADL、標準抽象語理解検査など)
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の機能回復援助技能論について理解を深める(30)
13(13)評価
・関連する認知能力の検査
・医学的情報の収集
・心理・社会的側面の情報収集
・評価サマリー
・診断手続き(鑑別診断、経過と予後、訓練援助の方針の決定)
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の実際のコミュニケーション支援の在り方について理解を深める(30)
14(14)訓練・援助
・リハビリテーション過程(障害の諸側面、リハビリテーションの流れ、チーム連携)
言語訓練の理論と技法
・刺激法、遮断除去法、機能再編成法
・行動変容法
・語用論的アプローチ
・認知神経心理学的アプローチ
・拡大・代替コミュニケーション(AAC)
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の失語症患者と家族の心理社会的支援問題について理解を深める(30)
15(15)訓練・援助の方法
・機能回復訓練(単語、構文、文字談話、発語失行など)
・実用コミュニケーション訓練(PACEなど)
・心理社会的アプローチ、家族へのサポート
訓練計画
・一般原則
・適応と予後の予測
・目標設定と訓練プログラム作成
各期の訓練と援助
・急性期
・回復期
・生活期(維持期)
・地域リハビリテーション
【予習】授業内容を予め把握する(30)
【復習】本授業内容の症例検討について理解を深める(30)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験50%記述式論述試験を行う
レポート課題30%臨床上,特に重要な分野についてのレポートを行う.
コメントシート20%毎回の講義において深く理解すべき事項や確認項目についてのコメントシートを提出する
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『言語聴覚士のための失語症学』波多野和夫医歯薬出版5000978-4-263-21266-0
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『高次脳機能障害学』石合純夫医歯薬出版4400978-4-263-21696-4
参考URL
1.授業中に紹介します
質疑応答
研究室にて随時受け付ける。
備考
言語聴覚士国家受験資格取得のための必修科目。
画像
ファイル
更新日付2021/01/18 19:17:13