開講年度2021
開講学科歴史学科 2015年度以降入学
科目名日本史特殊研究B-Ⅱ
担当教員勝亦 貴之
学期曜日時限秋学期 木曜日 2時限
チームコードegoqxq1
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーH331-162-24
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
H-DP3 現代的問題へのアプローチ ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
近世貨幣政策の展開と江戸幕府の権力構造
授業の概要
貨幣史研究は、文献史学・経済史・考古学などのさまざまな領域から深められてきた。本授業では、貨幣を創出し使用する人や組織に注目する。江戸幕府の成立期から享保改革期までの貨幣政策の展開過程をみていくとともに、貨幣政策の担い手や、他の経済政策との関連性、貨幣政策を通じた幕藩関係などについて検討することから、江戸幕府の権力構造の一端を明らかにする。
授業の到達
目標
・江戸幕府の成立期から享保改革期までの貨幣政策のあり方について理解することができる。
・江戸幕府の権力構造の一端を把握することができる。
・研究史の整理や史料批判・史料読解などの日本史研究に必要な方法を身につけることができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日に講義連絡にて授業講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1「ガイダンス」
授業の概要やについて説明します。
【予習】シラバスを読み授業内容を把握する(20)
【復習】授業プリントや参考文献などを読み、授業の全体について確認する(30)
2「三貨制度の成立(1) 慶長金銀の発行」
江戸幕府による慶長金銀の発行について検討します。
【予習】江戸幕府の成立過程について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
3「三貨制度の成立(2) 江戸幕府の撰銭令」
江戸幕府の撰銭令について、交通政策との関連から考察します。
【予習】江戸幕府初期の交通政策と経済政策について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
4「三貨制度の成立(3) 寛永通宝の鋳造」
寛永通宝の鋳造過程について検討します。
【予習】家光政権期の政治・外交・経済政策について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
5「綱吉政権の貨幣政策(1) 元禄の改鋳」
元禄の改鋳について考察します。
【予習】綱吉政権期の経済政策について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
6「綱吉政権の貨幣政策(2) 宝永銀の発行と銭貨の増鋳」
宝永銀の発行の背景と、通称荻原銭とよばれる寛永通宝の増鋳について検討します。
【予習】綱吉政権期の幕府財政について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
7「家宣・家継政権の貨幣政策(1) 銀貨の改鋳と乾字金の発行」
家宣政権の初期における銀貨の改鋳と、乾字金(宝永金)の発行について考察します。
【予習】正徳の治について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
8「家宣・家継政権の貨幣政策(2) 正徳の改鋳」
家継代替わり後に行われた正徳の改鋳について検討します。
【予習】家宣晩年の政治過程について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
9「家宣・家継政権の貨幣政策(3) 新井白石の貨幣観」
正徳の改鋳を思想的に主導した新井白石の貨幣観を明らかにします。
【予習】新井白石の政治・経済思想について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
10「元文改鋳の前提(1) 米価問題の発生」
享保改革期に発声した「米価安の諸色高」と呼ばれる米価問題の発生と、それへの対応について考察します。
【予習】享保の改革について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
11「元文改鋳の前提(2) 米価政策の展開と御用掛」
米価政策の担い手である御用掛の役割について検討します。
【予習】享保改革期の物価政策について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
12「元文改鋳の前提(3) 米価法定策と御用掛」
享保末年に実施された米価法定策と、他の米価政策との関係について、御用掛の共通性から検討します。
【予習】江戸町奉行や勘定奉行などの実務役人について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
13「元文改鋳の実施と「松平乗邑体制」の成立(1) 元文改鋳の実施」
元文改鋳の実施過程について考察します。
【予習】元文の改鋳について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
14「元文改鋳の実施と「松平乗邑体制」の成立(2) 改鋳御用掛の役割」
元文改鋳の担い手である改鋳御用掛の役割と、米価政策の御用掛との関係について検討します。
【予習】元文期の町奉行所や勘定所の動向について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
15「元文改鋳の実施と「松平乗邑体制」の成立(3) 「松平乗邑体制」の成立」
享保改革後期に幕政を主導した「松平乗邑体制」の成立過程おいて、元文改鋳が重要な政治的役割を果たしたことについて説明します。
【予習】享保改革後期の幕政について基本的な事実を確認する(30)
【復習】授業プリントやノートを読みなおすとともに、参考文献を読み、授業の理解を深める(30)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験80%授業内容の理解度を論述式で行う定期試験で評価する。
授業への取り組み20%授業態度や授業中に数回実施する小レポートの内容を評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『プリントを配布する』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『授業中に紹介する』
参考URL
質疑応答
質問は授業時間の前後に教室で受け付けます。授業の内容に疑問があれば積極的に質問してください。
備考
授業の理解を深めるために、春学期開講の「日本史特殊研究B-Ⅰ」もあわせて履修することが望ましい。
画像
ファイル
更新日付2021/02/02 22:49:46