開講年度2021
開講学科2020年度薬学部医療薬学科6年
科目名物理学実習 C
担当教員城 貞晴
香川 雅子
学期曜日時限秋学期 水曜日 3時限
秋学期 水曜日 4時限
秋学期 水曜日 5時限
チームコードfmq0zqk
科目区分選択
授業形態実験・実習
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーB133-420-03
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
薬-DP2 薬学分野における基礎的・専門的知識ならびに技能と態度を修得する。
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
実験を通じて「熱力学」・「波動」を理解し,物理系薬学の基礎を固める。また「古典力学」の理解を深める。
授業の概要
本学では,物理学基礎科目として必修科目の『物理学Ⅰ』(1年次春学期)・『物理学Ⅱ』(3年次秋学期)が開講されている。それらの各テーマは「熱力学,分子間相互作用」・「量子化学,分子軌道法」である。本実習では,上記科目,薬学部専門科目『薬品物理化学』等との関連性の深いテーマを扱う。数名程度のグループに分かれ,2週分を1セットとして計5テーマの実験を実施する。終盤の講義は開放系物理学の理解に有益な講義実験にあてる。
薬学教育モデル・コアカリキュラムC薬学基礎・C1物質の物理的性質(1)物質の構造[②分子間相互作用] [③原子・分子の挙動][④放射線と放射能](2)物質のエネルギーと平衡[①気体の微視的状態と巨視的状態][②エネルギー][③自発的な変化][④化学平衡の原理] (4)機器を用いる分析法[①分光分析法][④X線分析法]に繋がる内容を扱う。
授業の到達
目標
物理量の表現方法,基本単位と組立単位,補助単位,有効数字,誤差論について説明できる。
熱力学第一法則,エンタルピーの定義,エンタルピーと熱量との関係について説明できる。
系の分類が出来る。
エントロピーの定義,自由エネルギーの定義(導出)ができる。
自発的変化について,自由エネルギーによって説明できる。
分子間相互作用を整理し,そのポテンシャルをグラフ化できる。
光の諸性質,特に光吸収,光の色と補色について説明できる。
生体高分子の結晶化,生体高分子の構造解析の意義,薬学との関連性について説明できる。
放射線の透過力,減衰特性について説明できる。
実験結果や調査結果を的確な文章としてまとめることができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
WebCampus「講義連絡」を使用して講評を送ります。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1ガイダンス
プリントを配付する。物理学教育全体の中での「物理学実習」の位置づけ・意義づけなどを把握する。物理系薬学専門課程とのつながり等の理解を通じて,積極的なとりくみ姿勢をつくる。
予習:シラバスの内容を確認する。(20)
復習:全体像を把握し,実験に臨む心構えをつくる。(60)
2単位,有効数字,誤差論予習:全体像を把握し,実験に臨む心構えをつくる。(30)
復習:基本単位,組立単位,直接測定,間接測定,系統誤差,偶然誤差などが復習のキーワードである。(60)
3レポートのまとめ方予習:プリントを読んでおく。(30)
復習:プリントとノートを中心に復習し,重要事項を整理する。(60)
4以降、5つの実験テーマを2週1セットとして実施する。
①「エンタルピーの測定」の実習
予習:実験の概要を把握する。「物理学I」の対応箇所の復習をする。(70)
復習:系の分類,熱力学第一法則,エンタルピー,エントロピー,自由エネルギーをキーワードとして理解を深める。(60)
5①「エンタルピーの測定」の理解を深めるための積極的な探究活動予習:実験データの整理,考察の遂行,実験ノート整理(60)
復習:エネルギー総量,エネルギー変化量,エネルギーの移動形態,熱量測定法などが復習のキーワードである。(60)
6②「自由エネルギーと分子間力」の実習予習:実験の概要を把握する。「物理学I」の対応箇所の復習をする。(70)
復習:系の分類,自発的変化,自由エネルギー,分子間力をキーワードとして理解を深める。 (60)
7②「自由エネルギーと分子間力」の理解を深めるための積極的な探究活動予習:実験データの整理,考察の遂行,実験ノート整理(60)
復習:自発的変化とその方向性,熱力学第二法則,自由エネルギーの数式的扱いと自然現象との相関などが復習のポイントである。(60)
8③「光の吸収特性」の実習予習:実験の概要を把握する。(30)
復習:波長とエネルギー,ランベルト-ベール則をキーワードとして理解を深める。(60)
9③「光の吸収特性」の理解を深めるための積極的な探究活動
復習:電磁波の整理,分光計のしくみと扱い方,光の色と補色の相関などが復習のポイントである。(60)
予習:実験データの整理,考察の遂行,実験ノート整理(60)
復習:電磁波の分類,分光計のしくみと扱い方,光の色と補色の相関などが復習のポイントである。(60)
10④「単色光による回折」の実習予習:実験の概要を把握する。(30)
復習:波長とエネルギー,ブラッグの回折,格子面間隔,タンパク3000 をキーワードとして理解を深める。(60)
11④「単色光による回折」の理解を深めるための積極的な探究活動予習:実験データの整理,考察の遂行,実験ノート整理(60)
復習:光の分散,干渉,回折,原子のスペクトル,結晶構造解析,薬学との関わりなどが復習のキーワードである。(60)
12⑤「光の強度減衰特性」の実習予習:実験の概要を把握する。(60)
復習:放射線の種類,距離逆二乗則,遮蔽効果,体内被曝,体外被曝などのキーワードを中心にして理解を深める。(60)
13⑤「光の強度減衰特性」に関する理解を深めるための探究活動予習:実験データの整理,考察の遂行,実験ノート整理(60)
復習:放射線被曝防護,自然放射線,確率的影響,確定的影響,一次反応などが復習のキーワードである。(60)
14【講義実験】「自発的なリズム形成」復習:開放系の自発的変化と形態安定性,開放系としての生命体,薬の役割などを中心として理解を深める。(60)
15全体の総括予習:本実習で扱ったテーマを復習し,各テーマ相互間の物理化学的な相関について考える。(30)
復習:本実習で扱った各テーマの要点整理,物理化学的な関係性を整理する。(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
レポート70%一定期間内(提出締め切り日を基準)での理解度とその表現を評価対象とする。
参加姿勢30%実験活動及び探究活動への取り組みの積極性を評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『テキストに相当するプリント(配付)』
2.『フレンドリー基礎物理化学演習』田中潔・荒井貞夫 共著三共出版2,700+税978-4-7827-0676-3
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『第3版 物理学入門』原康夫学術図書出版社2,000+税978-4-7806-0500-6
2.『物理学演習問題集』原康夫・右近修治 共著学術図書出版社300+税978-4-7806-0170-1
3.『他,物理学教室の薬学部向け蔵書専門書類(貸し出し可)』
参考URL
質疑応答
実習遂行時,あるいは12:40-13:20を中心に随時受け付ける。
備考
■科目の性質上,欠席は厳禁である。正当な理由による欠席の場合には補講を行う。
■本講義は春学期開講の『物理学Ⅰ』の内容理解を確固たるものにして高年次開講の物理系薬学専門科目につながる準備をすること,また高年次開講の『物理学Ⅱ』の内容理解のための基礎作りができることを想定して全体構成をしている。
■受講希望者は,必ず第1回目のガイダンスに出席をすること。受講にあたって必要となる諸注意をガイダンス時に伝達する。
■教員の指示に従うこと。
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更新日付2021/02/12 17:21:17