開講年度2021
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
歴史学科 2015年度以降入学
英語英米文化学科 2015年度以降入学
日本文化学科 2013年度以降入学
グローバル英語学科 2013年度以降入学
総合政策学科 2013年度以降入学
心理学科 2013年度以降入学
健康科学科 2015年度以降入学
健康栄養学科 2013年度以降入学
2018年度心身科学部健康科学科
2018年心身科学部心理学科
2021年度文学部グローバル英語学科
2021年度文学部英語英米文化学科
科目名文学Ⅱ
担当教員河野 敏宏
学期曜日時限秋学期 火曜日 1時限
チームコードkyvrwap
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーB131-135-02
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
B-DP2-1 多様性の理解 ◎
B-DP3-4 論理的思考力 ◎
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
現代日本語の文字・表記につながる昔の日本語の文字・表記の特徴を理解しよう!
授業の概要
 教養部カリキュラムポリシーのひとつである「基礎学力の育成」「リベラル・アーツの修得」に従い、日本語の文字・表記の特徴について考える過程を通じて、多様な知識を獲得すること、及び、一般的諸現象の背後にある原理を理解する深い洞察力を涵養すること、を目指します。科目名は「文学Ⅱ」ですが、この講義では、いわゆる「文学作品」は対象とせず、文学作品を含む様々な言語表現の根幹をなしている「日本語」そのものについて解説します。日本語には様々な側面がありますが、この講義では、特に、みなさんが日常生活で当たり前に使用している「文字・表記」を取り上げます。
授業の到達
目標
 現代日本語では、ひらがな・カタカナ・漢字など、多様な文字を使用していますが、それらが現代のような姿になった背景にはさまざまな歴史があります。この講義では、特に奈良時代の日本語を対象とし、古代にはどうやって日本語を表記したのか、その特徴や苦労はどんなものだったのか、万葉仮名の分析による古代母音音素推定とは何か、平仮名や片仮名はどうやってできたのか、などに関する具体的なテーマを設け、その答を考えることを通じて、現代日本語の文字・表記の特徴を理解できるようになることを目標とします。なお、この講義で取り上げるテーマ・日本語資料は古い時代のものが中心となるので、その点をよく了解した上で受講してください。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日以降にWebCampusの「講義連絡」機能を使用して評価に関する総評を送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1「ガイダンス」
本講義の目的・内容の解説、受講上の注意など。
【予習】シラバスを読み、本授業内容をあらかじめ把握しておく。(20)
【復習】授業の全体について確認する。(20)
2「漢字の伝来①」
「我が国に初めて漢字が伝来した時の状況はどのようなものだったのだろうか?」日本人が漢字を学び始めたときのようすを理解する。
【予習】日本史の時代区分及びその大まかな年代を確認しておく。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
3「漢字の伝来②」
「日本人はどのように漢字を習得したのだろうか?」日本人による漢字習得が拡大していく過程を理解する。
【予習】蘇我氏と聖徳太子について今までに習ったことを思い出してみる。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
4「『古事記』の表記①」
「『古事記』の文章はどのように表記されているのだろうか?」『古事記』における表記の実態を理解する。
【予習】『古事記』について今までに習ったことを思い出してみる。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
5「『古事記』の表記②」
「太安万侶が『古事記』を筆録するときにはどんな苦労があったのだろうか?」『古事記』序文によって、漢字だけを使用して日本語を表記することの困難さを理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
6「『万葉集』の表記」
「平仮名や片仮名がなかった時代に、どうやって日本語の歌を表記したのだろうか?」『万葉集』における表記の実態を理解する。
【予習】『万葉集』について今までに習ったことを思い出してみる。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
7「日本の歌の形式」
「俳句の形式はなぜ五七五なのだろうか?」日本の歌の形式が変遷する過程を理解する。
【予習】「短歌」「長歌」「連歌」等の形式について今までに習ったことを思い出してみる。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
8「万葉仮名の特徴①」
「万葉仮名にはどんな特徴があるのだろうか?」
万葉仮名の特徴を奈良時代の日本語の実態と関係づけて理解する。現代の仮名にあって万葉仮名にないものを考えてみる。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
9「万葉仮名の特徴②」
「万葉仮名にはどんな特徴があるのだろうか?」
万葉仮名の特徴を奈良時代の日本語の実態と関係づけて理解する。万葉仮名にあって現代の仮名にないものを考えてみる。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
10「古代母音音素①」
「古代日本語には母音音素はいくつあったのだろうか?」その発見の過程を理解する。本居宣長の発見。
【予習】本居宣長や国学について今までに習ったことを思い出してみる。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
11「古代母音音素②」
「古代日本語には母音音素はいくつあったのだろうか?」その発見の過程を理解する。石塚龍麿の発見。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
12「古代母音音素③」
「古代日本語には母音音素はいくつあったのだろうか?」その発見の過程を理解する。橋本進吉の発見。
【予習】中学校の国語で習った学校文法の「文節」について思い出してみる。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
13「古代母音音素④」
「古代日本語には母音音素はいくつあったのだろうか?」橋本進吉の証明方法を理解する。
【予習】高等学校の国語で習った古典文法の「動詞の活用」について思い出してみる。(20)
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
14「平仮名・片仮名の発生」
「仮名文字には、なぜ平仮名と片仮名の2種類があるのだろうか?」我々が現在使用している平仮名・片仮名の発生の過程及びその時代的背景を理解する。
【復習】授業内容を見直し、疑問点はないか確認する。(30)
15「まとめ」
文学Ⅱのまとめ及び定期試験に関する諸注意。
【復習】授業内容全体を見直し、試験の準備をする。(120)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験50%授業内容全般をきちんと理解しているかどうかを50点満点で評価します。ただし、遅刻・欠席(公欠以外)をするなど受講態度の良くない点については10点の範囲内で減点します。また、無断退室等、受講態度の極めて悪い者に対しては、大幅な減点を含む厳しい対処をします。
小テスト50%ほぼ毎回の授業において小テストを実施し、その回の授業内容をきちんと理解しているかどうかをチェックします。秋学期のすべての小テストを合計50点満点で評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『配付資料を使用します。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『日本語大事典 上・下』佐藤・前田ほか朝倉書店978-4-254-51034-8図書館開架
2.『日本語学研究事典』飛田ほか明治書院978-4-625-60306-8図書館開架
3.『日本語の世界 1~16』大野ほか中央公論社978-4-124-01722-9図書館開架
4.『日本語学大辞典』日本語学会東京堂出版978-4-490-10900-9図書館開架
参考URL
質疑応答
質疑応答は、授業中・授業の前後に、教室または日進の河野研究室、MKC・楠元の教養部教員控え室(MKCは「アリスタワー9階」、楠元は「2号館3階」)で行います。河野の研究室は日進キャンパスの2412(2号館4階)であり、オフィスアワーは「日進キャンパスの火曜日昼休み(12:40~13:30)」ですが、MKC・楠元の教養部教員控え室でも随時応対しますので、応対を希望する人はあらかじめ申し出て下さい。
備考
 教科書は使用せず、板書と配付プリントによって授業内容理解の助けとします
 受講者多数の場合には、座席指定を行うことがあります。
 日本語について様々な疑問・関心を持っている人の受講を望みます。
 なお、シラバスは状況によって変更する場合があります。
画像
ファイル
更新日付2021/02/03 11:30:01