開講年度2021
開講学科2018年度文学研究科日本文化専攻博士後期課程
科目名日本文化研究特講 博士講義
担当教員木村 文輝
学期曜日時限通年 ダミー(曜日区分) ダミー(時限)
科目区分
授業形態講義
対象学年1年
単位数4
科目ナンバー
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
『西国三十三所観音霊場記図会』を読む
授業の概要
 西国三十三所巡礼は、近畿地方を中心として、観音菩薩を祀る33か所の霊場をめぐる巡礼路である。この巡礼は平安時代中頃に始まったというが、その起源は定かでない。ところが、江戸時代中頃から、各霊場の縁起や利益を説く書籍が多数刊行され、この巡礼路は人々の人気を博すことになった。そうした数多くの書籍の中から、本授業では弘化2年(1845)に刊行された『西国三十三所観音霊場記図会』を講読する。本書は、各霊場にまつわる古くからの記録や伝承を参照しながら、各地の観音の霊験をまとめたものである。これは、江戸時代における庶民文学であるとともに、平易な言葉で語られた仏教信仰の入門書としての性格を持つものである。同時に、本書の内容が、現在に至るまで刊行が続いている西国巡礼についての案内書の源流となっている。本授業では、同書の講読をとおして、江戸時代の庶民向けの仏教文学を理解することにしたい。
授業の到達
目標
1.江戸時代の文学を読解する基本的な知識を身につける。
2.江戸時代の人々が信仰と娯楽の両方の立場から、観音巡礼に惹きつけられた魅力を説明できるようになる。
3.テキストに引用されている仏典や寺社縁起、その他の古典作品の原本を探すことができるようになる。
4.3で示した仏典や寺社縁起、その他の古典作品を読解することができるようになる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
受講者に対してメール等により、今後の学修に関するアドバイスや、成績評価基準に関する補足説明を行う。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
現在の寺院でみられる人々の信仰心と、江戸時代の人々のそれとを比較しながら、宗教の果たす役割についての解説を行う。
授業計画(春)
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
11.この授業の目的と方針復習40分
22.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(巡礼の由来)予習200分、復習40分
33.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(一番紀伊国那智山)予習200分、復習40分
44.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(一番紀伊国那智山)予習200分、復習40分
55.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(二番紀伊国紀三井寺)予習200分、復習40分
66.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(二番紀伊国紀三井寺)予習200分、復習40分
77.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(三番紀伊国粉河寺)予習200分、復習40分
88.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(三番紀伊国粉河寺)予習200分、復習40分
99.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(四番和泉国施福寺)予習200分、復習40分
1010.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(四番和泉国施福寺)予習200分、復習40分
1111.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(五番河内国藤井寺)予習200分、復習40分
1212.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(五番河内国藤井寺)予習200分、復習40分
1313.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(六番大和国壺坂寺)予習200分、復習40分
1414.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(六番大和国壺坂寺)予習200分、復習40分
1515.ここまでのまとめレポート作成420分
試験実施方法(春)
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法(春)
評価方法割合評価基準
受講態度・学習意欲70毎回の予習が十分にできているかが主な評価基準である。
授業内で提出するレポート30課題に対して十分な資料調べと考察ができているかどうかを評価基準とする。
授業計画(秋)
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
11.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(七番大和国岡寺)予習200分、復習40分
22.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(七番大和国岡寺)予習200分、復習40分
33.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(八番大和国長谷寺)予習200分、復習40分
44.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(八番大和国長谷寺)予習200分、復習40分
55.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(九番大和国南円堂)予習200分、復習40分
66.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(九番大和国南円堂)予習200分、復習40分
77.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十番山城国三室戸寺)予習200分、復習40分
88.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十番山城国三室戸寺)予習200分、復習40分
99.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十一番山城国上醍醐寺)予習200分、復習40分
1010.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十一番山城国上醍醐寺)予習200分、復習40分
1111.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十二番近江国岩間寺)予習200分、復習40分
1212.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十二番近江国岩間寺)予習200分、復習40分
1313.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十三番近江国石山寺)予習200分、復習40分
1414.『西国三十三所観音霊場記図会』を読む(十三番近江国石山寺)予習200分、復習40分
1515.まとめレポート作成420分
試験実施方法(秋)
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法(秋)
評価方法割合評価基準
受講態度・学習意欲70毎回の予習が十分にできているかが主な評価基準である。
授業内で提出するレポート30課題に対して十分な資料調べと考察ができているかどうかを評価基準とする。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『コピー資料を配布する。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『西国坂東観音霊場記』金指正三青蛙房978-4790501428
参考URL
質疑応答
質問や相談等は随時受け付けます。禅研究所、または研究室(3431)まで連絡してください。火曜日昼休みはオフィスアワーとして、禅研究所にいます。
備考
本演習では、受講生自身の主体的な参加が不可欠である。また、受講生の関心事項や学習意欲によっては、講義の内容や進め方を修正する可能性がある。
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更新日付2021/02/01 17:18:20