開講年度2021
開講学科現代社会法学科 2013年度以降入学
2020年度法学部現代社会法学科
科目名民法Ⅱ(物の利用と法)
担当教員田中 淳子
学期曜日時限春学期 月曜日 4時限
チームコード
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーW231-216-04
W231-216-05
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
W-DP2 法律学の体系的知識 ◎ W-DP4-2 体系的・論理的に思考する能力 ◎ W-DP4-3 物事を公正に判断する能力 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
民法における「物の利用」の法的しくみを知ろう
授業の概要
 本講義の目標は、現実社会における物の利用の法的しくみに関する基礎知識を習得し、具体的な問題について自分の力で解決策を導くことができる力を養うことにあります。例えば、自分の物の利用はもちろん、他人の物の利用や、単独での利用や共同での利用、期限のある利用や期限を決めない利用等、物の利用については、いろいろなかたちがある。本講では、民法の財産法分野の中から、所有権・用益物権および物権変動等物権法の基礎はもちろん、賃貸借契約等、物の利用に関する債権法上の制度との違いについても適宜説明をしながら理解を深めていきたい。
授業の到達
目標
 実際の社会において「物」を利用する根拠は、自分の物の「所有権」に基づいてなされたり、他人のものを「賃貸借」を通じて利用することが多い。しかし、それ以外の方法もある。実現したい利用方法に対し法律はどのような仕組みを用意しているのか。まず、物の利用をめぐる法律の仕組みを理解する。その上で、現実の社会生活ではどのような問題があるのか。また、その問題を解決する道筋はどのようなものかを知ろう。具体的な紛争事例(裁判例)を参考にしながら、問題解決のモデルを知ろう。最終的には、生じた問題に対する妥当な解決を自らの力で見通し、結論づけられるようにしたい。考えることが「面白い」と実感できるようになれば目標は達成できたといえよう。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
講義内容で取り扱う内容について、毎回、確認問題を一緒に解くが、それを提出してもらうことにするが、それは提出後、添削して返却する。なお、中間テストについては、試験実施後、講評を行う。期末試についても同様とする
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
希望する方には、法律実務家である弁護士の事務所で、職業体験を勧める
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1民法解釈学の課題と機能、民法体系と本講義の対象および本講義を含めた民法学習の方法について説明します。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
2所有権の対象としての物の概念、所有権の意義・内容を概説します。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
3「相隣関係」を中心に土地所有権の特殊性について概説します。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
4まず「物権法定主義」の意味について解説した上で、用益物権の種類と権利内容を概観します。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
5地上権(用益物権)と不動産賃借権(債権)との比較によって物権と債権との法的性質の異同について概説します。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
6共有の意義と形態(狭義の共有・合有・総有)について、団体的拘束の内容と持分権の有無・内容を中心に類型的に検討し、さらに建物区分所有に関する法的課題と区分所有法の内容について解説します。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
7中間テストの実施と講評
物権的請求権と占有訴権
所有権の場合を中心に物権的請求権について、不法行為制度の比較と比較しつつその性格を理解し、さらに権利行使に伴う費用負担の問題を検討します。
授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信されるテストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
8占有訴権を中心に占有制度について学びます。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこ(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
9物権の取得原因として、まず承継取得と原始取得の区別について解説し、その原始取得の諸形態として、①即時取得、②時効取得 ③その他の原始取得(とくに不動産の附合)について概説します。授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
10物権変動の対抗(1)
主として不動産物権変動を中心に、物権変動の基本的構造(変動原因・物権変動・公示制度の関係)に関連させながら意思主義の内容について解説します。
授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
11物権変動の対抗(2)
公示制度と公信制度の相違、所有権の移転時期の問題について概説します。
授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
12物権変動の対抗(3)
不動産登記制度の基礎的な内容について概説したうえで、不動産物権変動の対抗要件とくに「登記を要する物権変動とはなにか」という問題について、法律行為の取消を例として説明します。
授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
13物権変動の対抗(4)
「登記を要する物権変動とはなにか」という問題について、相続と取得時効の場合を例として検討します。
授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
14物権変動の対抗(5)
民法177条の「第三者の範囲」論について裁判例を素材に検討します。
授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこ(60)
授業後にWebCampusから配信される小テストの解答で間違った点を講義資料で確認を行うこと(60)
15まとめのテスト授業前にWebCampusから配信のレジュメの【設例問題】を解いておくこと(60)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
評価方法
評価方法割合評価基準
基礎の確認(小テスト)40%毎回の小テストの内容を評価する
中間試験・期末試験60%正確な理解がなされているか否かを評価する
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『『物権法〔第4版〕』近江幸治成文堂2800978-4-7923-2754-5324 0612 2
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『判例六法』長谷部恭男他有斐閣3080978-4-641-00341-5薄いタイプ
参考URL
1.最高裁判所HP
質疑応答
講義の内容等に関する質問は、講義終了後の時間をご利用してください。
備考
教科書については、出版元である成文堂に一定数を確保していただいておりますので、そちらで購入することができます。教科書については、出版元である成文堂に一定数を確保していただいておりますので、そちらで購入することができます。
画像
ファイル
更新日付2021/02/19 20:09:50