開講年度2021
開講学科法律学科 2013年度以降入学
科目名国際私法A
担当教員伊藤 弘子
学期曜日時限春学期 月曜日 3時限
チームコード
科目区分選択
授業形態講義
対象学年3年
単位数2
科目ナンバーJ331-213-05
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
J-DP1-2 多様な文化に関する知識 ◎ J-DP4-2 体系的・論理的に思考する能力 ◎ J-DP4-3 物事を公正に判断する能力 ◎ J-DP5-1 法の精神の理解 ◎
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
国際的な私法関係を規律する法
授業の概要
グローバリゼーションが進展し、日常的に渉外的な私法関係が発生しています。「スマホにアプリをインストールしたら、利用規約に準拠法は外国法とあった」、「下宿の隣人が外国人で帰省土産を貰った」、「バイト先に外国人が働いているが、どうやら自分より安い時給で働いているらしい」・・・「国際結婚」なんてしないし外国にも行かないから国際私法なんて関係ない、という世の中ではありません。複数の国が関わる私法関係をどのように解決するか定めるのが国際私法です。国際私法Aでは国籍と在留外国人の諸問題を概観した後、国際私法の総論および各論の財産法につき学びます。
授業の到達
目標
日本法に関する基礎的な知識を前提として外国法(とくに民法)や外国法の前提となる異文化の知識を習得するとともに、グローバリゼーション社会における人々の関係がどのように発生し、解決されるべきかの枠組を学ぶことを目的とします。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
授業内で適宜「まとめテスト」を課す(遠隔講義の場合には毎回課題を課す)。中間及び学期末に配点が高く、原則として次回講義時に復習したり留意点をコメントする。
使用言語
日本語による講義。渉外的な法律関係を対象とする科目なので、外国法への言及は多い。外国語の文献を資料として使用することはあるが、内容は講義中に日本語で説明し、外国語の読解力が成績に反映されることはない。
実務経験をいかした教育内容
国際取引で用いられる契約書のサンプル、国際的な標準約款等は授業中に参照する。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1国際私法の必要性授業で指定された「国際私法」関連の時事問題の情報収集 30分。
2国際私法の基本構造指定された文献および参考図書を読む。1時間。
3国際私法の法源授業であげられた国内・国際的法源について情報を収集する。1時間。
4国籍法上の原則国籍概念、国籍関連の条約につき情報収集。1時間。
5近時の国籍に関する判例最高裁判例を中心に判決文、判例評釈、論文等の文献収集と理解。2時間。
6国際私法総論 法律関係の性質決定参考書を読む。1時間。
7連結点の確定国籍、住所、常居所。法律回避。常居所概念、法律回避の事例につき情報収集。1時間。
8準拠法の指定不統一法国法の指定。アメリカ・カナダのような場所的不統一法国の体制について情報収集。
9反致、外国法の適用反致に関する参考文献の収集と判例の収集・理解。1時間。半。
10国際私法における公序 先決問題公序に関する参考文献収集と判例の収集・理解。1時間半。
11国際裁判管轄権 外国判決の承認参考文献、民事訴訟法の改正に関する情報収集。国際民事裁判管轄に関する条理の整理。1時間半。
12国際私法各論 自然人の権利能力および行為能力日本民法上の権利能力および行為能力について復習。国際私法の自然人に関する判例の把握。1時間。
13法人 疑似外国会社日本の会社法の復習。疑似外国会社の実態について情報収集。法律回避の復習。多国籍企業について情報収集。1時間半。
14契約当事者自治の原則と制限。労働契約と消費者契約。契約自由の原則について復習。1時間半。
15不法行為国際的売買契約上の債務不履行、航空機事故。1時間半。
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
評価方法
評価方法割合評価基準
中間及び期末の授業内レポート60%国際私法が対象とする渉外的私法関係がどのような法律関係か、またその解決の枠組みについて理解できているか。抵触法の上位性や準拠法等の国際私法に特徴的な概念を正しく理解できているか。
まとめテスト(随時、複数回実施)40%各回の講義中で重要な概念や用語の理解ができているか。講義中に用いた事例や発展的な事例について正しく準拠法を導くことができるか。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『国際(家族と法)』佐野寛他八千代出版25004842915722他に毎回スライドを配布
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『国際私法判例百選』櫻田嘉章有斐閣30004641115109
2.『国際私法アルマ』神前、早川有斐閣26404641221316
3.『国際関係私法入門』松岡博有斐閣2750464146840
参考URL
質疑応答
原則としてメールで対応する。
備考
六法は必ず持参すること。A,Bの順で、国際私法を双方履修することが望ましい。授業中に提示するスライドは、講義の進行目安、要点・語彙の確認や資料提示のため用いる。各講義で使用スライド枚数が多いので、全部のスライド配布は行わない。教科書・参考書は各自使用しやすいものを用意し予習して講義に臨むこと。
画像
ファイル
更新日付2021/01/18 20:52:14