開講年度2021
開講学科総合政策学科 2013年度以降入学
科目名機会均等論
担当教員鈴木 佳代
学期曜日時限春学期 火曜日 2時限
チームコード
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーG231-261-09
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
G-DP1 多様性への理解 △
G-DP2 コミュニケーション力 △
G-DP4 課題発見力 △
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
機会は皆に開かれているか
授業の概要
「がんれば報われる」という考え方は、私たちの共通認識のひとつになっており、多くの人はそれを信じて日々努力しています。しかし、均等な機会を人々に開き続けるのは容易なことではありません。この授業では機会均等をめぐる歴史や理論的根拠、社会の実情と課題について学び、社会構造が持つ力についての洞察を深めることをめざします。また、他者との意見交換を通じ、多様性への理解を深めること、コミュニケーション能力を養うこと、視野を広げ考えを深めることをめざします。
授業の到達
目標
・機会均等について多角的に学び、社会が個人に与える影響について説明できる。
・「自分の考えを伝えること」「他者の考えを聞き理解すること」ができる。
・論理的に考えて自分の意見を生み出すことができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
・毎回のコメントや質問を次週の授業冒頭で紹介し、回答します。
・科目全体の取り組みに関する総評を、Teams講義連絡により送信します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1機会とは何か―ライフチャンス概論
ライフチャンスという概念を用いて、機会とは何か、機会を均等にすることにはどのような意味や目的があるのかを考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
2結果の平等と機会の平等
結果の平等と機会の平等という概念について、その長所と短所、どのような場合にそれらが必要とされるのかについて考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
3ロールズの正義論―なぜ「平等」を論じるのか
平等について考える際よく用いられるのがロールズの正義論です。その主張について具体的な例を挙げながら考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
4センのケイパビリティ論―「人は皆同じ」ではない
平等とは同じ質量の資源を分配することであるという従来の考えに疑問を呈し、公正を重視したアマルティア・センの理論について学びます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
5ジェンダーと機会均等
今日の日本でも非常に多く話題に上るジェンダーの不平等について、男女双方の視点、社会全体の視点から考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
6人種・エスニシティと機会均等
アメリカで行われた社会実験を題材に、人種やエスニシティの認識がどのように態度や行動に表れ、人生を左右していくかについて考えます。
グループ替えを実施し、新しいメンバー編成となります。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
7子どもの育ちと機会均等
近年、人生の早い段階での環境がその後の人生を大きく左右することが明らかになってきました。子どもの育ちがどのように機会均等にかかわっているかを考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
8教育の機会均等
今日の社会において、人の人生を大きく左右する要因となっている教育について考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
9雇用(1) 採用時に発生するバイアス
従業員の採用にあたって発生するバイアスについて、社会調査や社会実験の結果から学び、望ましい採用のありかたと課題について考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
10雇用(2) 非正規雇用が意味すること
1990年代から大きく増加してきた非正規雇用について、収入・社会保障・人生設計などの側面から考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
11若者のライフチャンス―ライフコースへの影響
なぜ人生の早いステージにおける機会均等が重要なのかを考えます。
グループ替えを実施し、新しいメンバー編成となります。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
12社会保障と機会均等(1)―生活保護について考える
ニュース等でよく報じられながらも、詳細は知られていないことの多い生活保護制度の運用実態について学び、機会均等の視点から再考します。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
13社会保障と機会均等(2)―社会保障の世代間格差
年金や社会保険の世代間の不平等が、若い世代の不安や不満を生んでいます。制度のしくみについて学びながら、平等と保障を担保していく方法について考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
14グローバル視点からの機会均等
グローバル化した社会の中では、一つの国や文化の中だけで機会均等を語ることはできません。開発をめぐる問題にも触れながら、世界規模での機会均等について考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
15機会と格差をめぐる課題
科目の振り返りを行い、機会均等をめざす上で必要な条件について考えます。
【予習】レジュメと資料を精読する。(60)
【復習】グループ・ディスカッションの内容を整理する。
オンライン課題に取り組む。(180)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
3
評価方法
評価方法割合評価基準
授業内容理解(オンライン課題)40%授業で学んだ基本的な事項について、十分な知識を持っている。
意見論述(オンライン課題)30%授業内での学びから、実社会との関係の中で幅広い気付きを得たり、深く思索したりすることができる。
グループ・ディスカッション報告(オンライン課題)30%多様な意見をふまえ、深く幅広い視点で課題について考え、文章で表現することができる。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『授業内でレジュメおよび資料を配布します。』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
授業中の挙手や授業後の声かけ、オフィスアワーの研究室訪問、Teamsチャットやメールで質問してください。
備考
大学行動指針レベルの変更でオンライン授業となった場合には、グループ・ディスカッションを「他の受講生のコメントをふまえた意見論述課題」に変更します。
画像
ファイル
更新日付2021/02/10 16:34:41