開講年度2021
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
歴史学科 2015年度以降入学
英語英米文化学科 2015年度以降入学
日本文化学科 2013年度以降入学
グローバル英語学科 2013年度以降入学
総合政策学科 2013年度以降入学
心理学科 2013年度以降入学
健康科学科 2015年度以降入学
健康栄養学科 2013年度以降入学
2020年度薬学部医療薬学科6年
2018年度心身科学部健康科学科
2018年心身科学部心理学科
2021年度文学部グローバル英語学科
2021年度文学部英語英米文化学科
科目名法学Ⅰ
担当教員武林 悦子
学期曜日時限春学期 水曜日 2時限
チームコード
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーB131-211-01
関連性が高い
ディプロマ・ポリシー
B-DP3-4 論理的思考力 ◎
B-DP3-5 問題解決力 ◎
薬-DP1 人々の健康維持と医療の発展に携わるものとして求められる教養と倫理観とコミュニケーション能力を身につける。
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
国の最高法規である日本国憲法の重要性や内容を理解するとともに、憲法施行から現在までの社会情勢の変化を考慮して、憲法改正の是非を考える
授業の概要
日本国憲法は、1947年5月3日に施行されました。国の最高法規として位置づけられている日本国憲法は、現在まで一度も改正されていません。その一方で、めざましい科学・医療技術の発展、情報化社会、国際化など、私たちを取り巻く環境は、劇的な速さで日々変化を繰り返しています。法律は、その時代や地域の人々の価値観を表しています。法律は、絶対不変のものではなく、その時々の価値観に基づいて定められます。最近では、新たな問題に対応するための憲法解釈の変更、憲法改正への活発な議論の動きがみられます。憲法改正は、わが国のかたちに変化をもたらし、私たちのみならず、私たちの子孫にも影響を及ぼします。わが国の憲法の将来の方向性を考えるために、現行の日本国憲法の内容を理解し、優れている点、改正した方が良い点などを考えていきます。
 法学Ⅰでは、日本国憲法を中心に講義を行います。
授業の到達
目標
 私たちの身の回りにはさまざまな「法」が存在しています。そして、気づかないうちに、日常生活のあらゆる場面で法的問題に触れる機会に遭遇します。なかには、その問題に対応できる法律がない場合もあります。あるいは、何が正しい答えなのか、わからない問題も少なくありません。そのようなときに、法律は自分の答えを論理的に説得するための道具となります。講義では、身近に生じた問題に対する法的思考能力を養うきっかけ作りをしていきます。
 この講義では、現行の日本国憲法の内容を確認します。憲法制定当時には想定できなかったが、時代と共に主張されるようになった権利保障と憲法解釈について理解する。その上で、自分自身の価値観で判断し、憲法改正に賛成・反対する自分の意見を持つことができるようになることを目標とします。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日に講義連絡にて授業講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1○授業の進め方について説明します
○「法」とは何かについて考える
 法が存在することの意味、法と道徳の違い、法と社会との関わり、法と強制力
【予習】 シラバスを読み本授業内容を予め把握する(20)、新聞やニュース等の報道にふれる習慣を身につける。
【復習】プリントの内容を理解する。理解を深めるため参考書などで内容確認をする。(40)
2○「法の分類」(1)」について学びます
  憲法とは何か?
  法源(裁判の基準となるもの:成文法と不文法)
  法の分類(公法と私法、実体法と手続法、一般法と特別法、法律、命令、規則、条例)
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175:1日25分×7日)。
【復習】配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
3○「法の分類」(2)」について学びます
  憲法の分類
  法の解釈(文理解釈、拡張解釈、縮小解釈、類推解釈、反対解釈)
  制定法の間の効力の上下関係
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
4○「大日本帝国憲法と日本国憲法の特色」について学びます
  大日本帝国憲法の制定・特色・法的地位・人権保障
  日本国憲法の制定とその正当性(ポツダム宣言、八月革命説、憲法改正手続、日本国憲法9条成立の沿革とマッカーサー)
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
5○「日本国憲法の制定」について学びます
  日本国憲法の基本原理、全体の構成、日本国憲法前文の法的性格・裁判規範性、内容、最高法規としての日本国憲法
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
6○「国民主権と選挙」について学びます
  「国民」とは?国籍取得、国民主権と参政権、選挙の基本原則、外国人の参政権
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
7○「象徴天皇制」について学びます
  「象徴」としての天皇(大日本帝国憲法における天皇の位置づけと日本国憲法における天皇の位置づけ)、国事行為の具体的内容、退位と皇位継承(皇室典範)、元号、国旗・国歌、天皇と裁判
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
8○「基本的人権の保障」について学びます
  人権の歴史、人権の享有の始期と終期、人権の主体、人権の分類、人権保障の範囲、国民の憲法上の義務
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
9○「幸福追求権」について学びます
  憲法上の明文の根拠を欠く権利の承認とその意味(憲法13条)
  時代と共に変わるプライバシー権、
  環境権、四大公害訴訟
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
10○「自己決定権」について学びます
  自己決定権とはどのような権利か?自己決定権の限界、髪型や服装、生命に対する権利(臓器移植、安楽死と尊厳死、自殺)
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
11○「法の下の平等」について学びます
  「平等」の意味、憲法上の平等(人種、信条、性別、社会的身分、門地)、平等をめぐる問題(女性の再婚禁止期間の合理性、一票の格差など)
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
12○「平和主義」について学びます
  憲法9条をどのように解釈するのか?日本国憲法における平和主義の特色、憲法9  条をめぐる政府見解の変遷、警察予備隊の誕生、集団的自衛権
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
13○「身体的自由権」について学びます
  奴隷的拘束と苦役からの自由、適正手続の保障、裁判所の構成、犯罪と刑罰、死刑  制度
(後半)小テスト
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)、小テストの準備(180)
【復習】 プリントの内容を理解する。理解を深めるため参考書などで内容確認をする。(65)
14○「精神的自由権」について学びます
  表現の自由(集会・結社の自由)
  思想・良心の自由とは何か?思想・良心の自由が問題となる場面(自白の強制、内心に反する行為の強制)
  信教の自由、政教分離、靖国参拝問題
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
15○「社会権」について学びます
  「社会権」の意義、生存権とは?生存権を実現するためのさまざまな制度、教育  を受ける権利、勤労の権利と労働基本権(団結権、団体交渉権、団体行動権)
【予習】 新聞やニュース等の報道にふれて、時事情勢を把握する(175)
【復習】 配布したプリントを熟読し、内容を理解する。理解を深めるために参考書などで内容の確認をする。(65)
試験実施方法
定期試験=1
レポート=2
その他=3
1
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験80%基本的な法律用語を理解しており用語の意味が説明できるかに加え、出題されたテーマに沿わない形で主張や論点を記述していないか、誤字・脱字がなく読みやすい文章になっているか、一部の偏った立場から自身の意見を展開していないか、複数の立場の意見を検討した上で自身の意見を論理的に展開しているか、等を基準に評価します。
 確認のため、出題時に評価基準について説明します。
小テスト(1回)20% 予めテーマを伝え、準備期間を設けます。出題されたテーマに沿わない形で主張や論点を記述していないか、誤字・脱字がなく読みやすい文章になっているか、一部の偏った立場から自身の意見を展開していないか、複数の立場の意見を検討した上で自身の意見を論理的に展開しているか、等を基準に評価します。
 確認のため、出題時に評価基準について説明します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『テキストは使用しません。毎回、プリントを配布します。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『大学生のための憲法』君塚正臣編法律文化社2500+税9784589039071
2.『法学概論』國友順市・畑 雅弘編嵯峨野書院2600+税9784782305911
3.『法学への招待〔第2版〕』高橋明弘法律文化社2900+税9784589040589
参考URL
質疑応答
水曜日2限、金曜日3限、4限に出講しています。
備考
 法律は人々の日常生活と密接な関連がありますから、社会で生じている問題について知る必要があります。新聞やテレビで報じられている事件や出来事に関心を持つように心がけてください。
 条文を参照しながら講義を進めますから、六法を持参してください。
 毎回、前回の簡単な復習をしてから、講義を進めていきます。その際、自身の復習内容の確認を行ってください。
画像
ファイル
更新日付2021/02/02 18:56:18