開講年度2020
開講学科法律学科 2013年度以降入学
現代社会法学科 2013年度以降入学
科目名専門演習Ⅱ
担当教員石田 倫識
学期曜日時限通年 火曜日 4時限
科目区分選択
授業形態演習
対象学年4年
単位数4
科目ナンバーJ432-842-18
W432-842-18
使用教室2403(名城)
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
誤判冤罪事件の原因と防止策
授業の概要
 本演習では、履修者の希望等を踏まえ、広く刑事司法に関する諸問題を検討していきますが、例年、誤判冤罪事件の原因とその防止策の検討を1つの柱として研究しています。 
 近年、多くの冤罪事件が明るみに出たこともあり、誤判冤罪に関する市民の関心も高まっています。なぜ、このような不正義が発生し続けているのか、具体的な事件を数多く検討していく過程で、問題の核心――冤罪の構造的原因――に迫っていきます。
 なお、研究・調査の進展具合に応じて、事件の担当弁護士(弁護団)や支援者、元被告人の方々との意見交換会、現地調査なども行っています。また、例年、12月に他大学(南山大学、京都女子大)との合同ゼミを行い、一年の研究成果を発表しています。
 
授業の到達
目標
以下の2点を目標とします。
(1) 判決文を通読し、確定有罪判決の証拠構造を理解・把握することができる。
(2) 法学部で学修してきた内容が、現実の社会や裁判のなかで、実際にどのように適用されているのか(いないのか)を実証的に調査することができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表後、Webcampusの「講義連絡」を通じて、受講者の今後の学修に関するアドバイス等を行います。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画(春)
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1〇ガイダンス
〇春学期スケジュールの確定
【予習・課題】
演習で取り上げるべきテーマ、特に研究対象とすべき個別の冤罪事例について、各自で検討しておく(120)
2〇事件の調査方法についての説明
〇第1回・調査対象事件の選別・決定
【予習・課題】
検討すべき個別の冤罪事例を、1,2件ずつ探し、事件の概要、問題点等を把握してくる(120)
3〇第2回・調査対象事件の選別・決定【予習・課題】
取り上げる事件の判決年月日・所収判例集を確認し、一覧表にまとめてくる(60)
4〇第1回・プレ報告会【予習・課題】
各自が取り上げる事件について、確定有罪判決を熟読し、その証拠構造を確認してくる(120)
5〇第2回・プレ報告会同上
6〇第3回・プレ報告会同上
7〇第1回・個別事例の報告会(2事例)【予習】
取り上げる個別事例について、事前に確定有罪判決文を熟読してくる(90)
【復習・課題】
取り上げられた個別事例における冤罪原因を確認し、その防止策について検討する(30)
8〇第2回・個別事例の報告会(2事例)同上
9〇第3回・個別事例の報告会(2事例)同上
10〇第4回・個別事例の報告会(2事例)同上
11〇第5回・個別事例の報告会(2事例)同上
12〇第6回・個別事例の報告会(2事例)同上
13〇第7回・個別事例の報告会(2事例)同上
14〇第8回・個別事例の報告会(2事例)同上
15〇演習のまとめ【課題】
春学期に取り上げた誤判冤罪事例を改めて通覧し、各事例における冤罪原因についてまとめてくる(120)
試験実施方法(春)
その他
評価方法(春)
評価方法割合評価基準
個別報告(プレゼンテーション)80%裁判書(判決文等)や先行研究の調査など、報告準備が十分になされているか、事件の概要や判決文のポイントについて、他者が理解できるように、工夫した説明がされているかを評価します。
授業への参加態度20%積極的な質問・発言など、議論への参加の寄与度を評価します。
授業計画(秋)
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1〇秋学期スケジュールの確定【課題】
春学期の演習を踏まえて、各自が取り上げた事例を中心に、改めて誤判原因とその防止策について検討し、簡単なレポート(A4・4枚)を作成・提出する(120)
2〇第1回・個別事例を通して見える誤判の構造についての検討【予習】
ゼミ生によるレポート(レポート集)を読む(60)
【復習】
個別事例を通じて浮き彫りになった誤判原因について、テキスト・参考書を手掛かりに、理解を深める(60)
3〇第2回・個別事例を通して見える誤判の構造についての検討【予習】
ゼミ生によるレポート(レポート集)を読む(60)
【復習】
個別事例を通じて浮き彫りになった誤判原因について、テキスト・参考書を手掛かりに、理解を深める(60)
4〇 合同ゼミに向けた準備(報告事例の確定)【予習】
これまで取り上げた誤判事例について、あらためて確認し、合同ゼミで取り上げるべき事例について、各自が検討しておく(120)
5〇 第1回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告【予習】
各班ごとに、次回の研究・調査内容についての報告の準備を行う(120)
6〇 第2回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告同上
7〇 第3回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告同上
8〇 第4回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告同上
9〇 第5回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告同上
10〇 第6回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告同上
11〇 第7回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告同上
12〇 第8回・合同ゼミ報告事例についての調査・報告同上
13〇 合同ゼミを踏まえた反省会【課題】
春・秋学期の演習を通じて、改めて誤判原因とその防止策について検討したレジュメ(論文草稿)を作成する(200)
14〇 演習のまとめ【予習】
ゼミ生によるレジュメ集を読む(90)
15〇 演習のまとめ【予習】
ゼミ生によるレポート集を読む(90)
【課題】
誤判原因とその防止策についての論文(1万字程度)を作成する。
試験実施方法(秋)
その他
評価方法(秋)
評価方法割合評価基準
論文80%先行研究を十分に調査しているか、文献の引用等のルールが守られているか、根拠を示しながら自分自身の意見・考えを表明できるかを客観的に評価する。
授業への参加態度20%積極的な質問・発言など、議論への参加の寄与度を評価します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『資料(判決文)を使用する』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『再審に新しい風を!』白鳥決定40周年記念出版編集委員会日本評論社1700978-4-535-52210-7
2.『隠された証拠が冤罪を晴らす: 再審における証拠開示の法制化に向けて』日本弁護士連合会再審における証拠開示に関する特別部会現代人文社1728978-4877987121
3.『緊急提言! 刑事再審法改正と国会の責任』九州再審弁護団連絡会出版委員会日本評論社4320978-4535522893
参考URL
1.法学部の教員紹介担当教員の紹介
質疑応答
オフィス・アワー(春学期:金・3限、秋学期:火・3限)を中心に、研究室(71012)在室中は、いつでも質問等を受け付けます。なお、ゼミ選抜に関するご質問等はメール(t-ishida@dpc.agu.ac.jp)でも受け付けています。
備考
〇4年生から新たに履修を希望する場合には、必ず事前にメール等でご相談ください。
〇論文(1万字程度)の執筆が単位認定の不可欠の要件になります。
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更新日付2020/02/07 12:21:18