開講年度2020
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
歴史学科 2015年度以降入学
2018年心身科学部心理学科
科目名日本民俗学Ⅱ
担当教員栗田 英彦
学期曜日時限秋学期 木曜日 4時限
科目区分その他
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーH231-183-02
使用教室2305
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
柳田国男を読む――「神」と「霊」の探求
授業の概要
この授業では、柳田国男のテクストに立ち返り、日本の民俗学における根本的な問題関心を確認します。特に、柳田の「神」や「霊」への関心のあり方に焦点を当て、日本の宗教的・思想的・文化的背景のなかで、民俗学の成立が担った意味を学びます。
授業の到達
目標
①民俗学の手法と目的、その学問的特徴を論じることができるようになる。
②日本の宗教や文化について、民俗学との関係から論じることができるようになる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
授業内でミニテストに対するコメントや答え合わせを毎回行う。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1「イントロダクション――柳田国男とは誰か?」
授業の概要と到達目標について説明します。本授業のテーマに沿って、柳田国男のプロフィールを紹介します。
【予習】シラバスを確認して授業内容を把握する(20)
【復習】授業全体についての確認(30)
2「『遠野物語』①――妖怪と山人」」
『遠野物語』(明治43年)を読み、民間伝承に現れる妖怪を、柳田がどのように捉えようとしていたのかを学びます。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
3「『遠野物語』②――心霊研究とヨーロッパ民俗学」
『遠野物語』の成立の背景として、当時の欧米と日本における心霊研究の流行とヨーロッパの民俗学の関係を解説します。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
4「「毛坊主考」①――仏教以前の宗教者」
「毛坊主考」(大正3~4年)を読み、柳田の毛坊主に対する視点を学びます。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
5「「毛坊主考」②――漂泊・聖・天皇」
中世の漂泊民を紹介し、それを柳田がどのように論じているかを紹介する。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
6「「祭礼と世間」①――科学と宗教のはざま」
「祭礼と世間」(大正8年)の主題である荒れ神輿に対して、柳田の論敵であった物理学者日下部四郎太がどのように考えていたかを学びます。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
7「「祭礼と世間」②――神意のありか」
「祭礼と世間」を読み、柳田が荒れ神輿に対して、どのように考えていたかを学びます。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
8「「神道私見」①――神道史素描」
「神道私見」(大正7年)を読み、従来の神道思想についてどのように考えているかを学びます。前提知識として、明治以前の神道思想史の概論も行います。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
9「「神道私見」②――明治維新以降の神道と神社」
明治維新以降の神道行政を紹介し、柳田の「神道私見」で主張したかったことを考えます。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
10「『神道と民俗学』①――民俗学の手法と目的」
『神道と民俗学』(昭和18年)を読み、柳田が民俗学をどのような学問だと考えているかを学びます。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
11「『神道と民俗学』②――氏神信仰の神道史」
柳田の考える民俗学による神道史について、氏神信仰の展開という観点から整理します。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
12「『先祖の話』①――祖霊神学としての民俗学」
『先祖の話』(昭和21年)を読み、柳田の考える日本人の「固有信仰」について学びます。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
13「『先祖の話』②――家と国と死者」
『先祖の話』の主張を、第二次世界大戦や都市化という時代背景に照らし合わせながら、考える。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
14「柳田以後の宗教民俗学」
柳田以後の民俗学の展開を、特に宗教関連領域を中心に紹介します。
【予習】事前に指定する資料を読んでおく(60)
【復習】配布資料をもとに授業内容を確認する(60)
15「まとめ」
ミニテストの見直しを行いながら、授業全体を振り返ります。
【予習】これまでのすべて授業ノートを見直しておく(120)
試験実施方法
レポート試験
評価方法
評価方法割合評価基準
各回に実施するミニテスト60合計15回の合計点(4%×15)
レポート試験40課題の達成度
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『授業中に配布する資料を用いる。』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『授業中に適宜紹介する。』
参考URL
1.特になし。
質疑応答
質疑については、授業中および授業直後の質疑を認めています。授業中の質疑は、挙手して行ってください。
備考
授業中の私語、携帯電話・スマートフォンの使用は禁止します。
2/3以上の授業に出席した者のみ成績評価の対象とします。
画像
ファイル
更新日付2020/03/02 18:19:06