開講年度2020
科目名経営学特論 博士講義(修士科目と合併開講科目)
(全)開講学科2018年度経営学研究科経営学専攻博士後期課程
開講種別通年
対象学年1年
担当者荒井 耕一郎
単位数4
曜日・時限通年
キャンパス名城公園キャンパス


サブタイトル
経済金融問題の専門的理解に必要な知識を習得する。
科目のねらい
前期では、国際金融を理解する際の基礎となる外国為替取引の概説、ブレトンウッズ体制の歴史、アジア通貨危機の概説を学ぶ。後期では、中国元の動向や単一通貨ユーロの導入とその課題、リーマンショック以降の国際金融の動向など、主に1990年半ば以降の国際金融の歴史を学ぶ。
到達目標
本講義の履修を通じて、学生諸君一人一人が金融の理解に必要な知識・座標軸を持てるようになることを目標としたい。
授業の内容・
計画
概略下記のスケジュールで講義を行う。授業内容を理解してもらうために、適宜課題を課す。
第1回 外国為替取引概説(その1)外国為替相場、外国為替市場の動向
第2回 外国為替取引概説(その2)ヘッジと投機、
第3回 外国為替取引概説(その3)金利の計算とフォワード為替取引等
第4回 外国為替取引概説(その4)さまざまな為替相場制度
第5回 ブレトンウッズ体制の歴史(その1)1945年~1960年代
第6回 ブレトンウッズ体制の歴史(その2)1970年~スミソニアン体制
第7回 ブレトンウッズ体制の歴史(その3)プラザ合意とブレトンウッズ体制の崩壊
第8回 単一通貨ユーロ導入に至るまでの歴史(1)
第9回 単一通貨ユーロ導入に至るまでの歴史(2)
第10回 円の国際化の歴史(その1)
第11回 円の国際化の歴史(その2)と最近の動向
第12回 アジア通貨危機(通貨危機概観と危機発生のメカニズム)
第13回 アジア通貨危機(金融自由化のリスクと国際金融トリレンマ)
第14回 アジア通貨危機(アジアの金融市場と債券市場育成)
第15回 アジア通貨危機(地域金融協力の動向)
第16回 中国経済の動向(その1)人民元国際化の現状と今後の展望
第17回 中国経済の動向(その2)銀行と不良債権、シャドーバンキングの現状
第18回 単一通貨ユーロ導入に至るまでの歴史(その3)
第19回 単一通貨ユーロの長所と課題(その1)
第20回 単一通貨ユーロの長所と課題(その2)
第21回 グローバル・インバランスとその調整
第22回 開発金融の諸問題
第23回 証券化商品の仕組み
第24回 リーマンブラザースの破綻
第25回 危機は何故欧州に飛び火したか
第26回 ギリシャ危機から発展した欧州金融危機概観
第27回 変容する国際金融ガバナンス
第28回 欧州金融危機の解決には何が必要か
第29回 英国EU離脱、ポピュリズムの台頭とユーロの行方
第30回 最近の国際金融情勢について
評価方法
(基準等)
夏季休暇中に課するレポートや授業中に課する各種課題(合計評価割合100%)で評価する。試験問題による定期試験は、原則として行わない。
授業外の学修
(予習・復習)
毎回の授業で講義する章を事前に読んで授業に臨むこと(予習)、および毎回の授業後に課される課題をこなし、翌週提出すること(復習)。
教科書・
参考書
本講義では下記のテキストを使用する予定である。
前期:上川孝夫著「国際金融史」 日本経済評論社 2016年
後期:牧野 裕 (編集)、紺井 博則 (編集)、上川 孝夫 (編集)「複合危機」 日本経済評論社 2017年
テキストに関連する資料、 参考文献は随時授業中に配布する。
参照URL
1.国際通貨研究所同研究所が発信している国際金融上の諸問題に対する論考が参考になる。
2.日本銀行日本銀行の国際業務の解説や国際金融に関する日本銀行レポート・調査論文は参考資料として有益である。
3.国際通貨基金(IMF)IMFが発表する時宜を得たResearchが参考になる。
質疑応答
オフィスアワーは毎週水曜の昼休みで、担当教員の研究室(2813室)で行います。担当教員宛にE-mailで照会して(宛先: araik@dpc.agu.ac.jp) 訪問の日時を照会することできます。
備考
日頃から日経新聞の一面や経済面に目を通し、経済・金融の事象に興味を持って下さい。
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更新日付2020/02/04 20:06:50