開講年度2020
開講学科経営学科 2013年度以降入学
科目名金融論
担当教員荒井 耕一郎
学期曜日時限春学期 金曜日 2時限
科目区分選択
授業形態講義
対象学年2年
単位数2
科目ナンバーM231-236-01
使用教室1305(名城)
キャンパス名城公園キャンパス
担当教員の実務経験実務経験あり


テーマ
経済の根幹である金融の仕組みとわが国の金融制度を理解する。
授業の概要
経営の根幹である資金の適切な調達・運用・管理に金融の知識は不可欠であり、金融論を履修することで、わが国の金融機関や金融市場の現状と課題を理解できるほか、会計監査、管理会計、財務会計などの専門科目を一層深く理解する基礎を学ぶことができます。
授業の到達
目標
本科目の履修学生は、履修終了時に下記のことができるようになります。
①わが国の金融制度や金融市場の特徴について、説明できる。
②日本銀行の役割や金融政策の仕組みを、説明できる。
③資金決済の基本や重要性について、説明できる。
④わが国財政赤字の現状を説明し、その解決策を論じることができる。
⑤わが国金融機関の再編成や今後の展望について、論じることができる。
⑥フィンテックの発展が既存の金融機関に与える影響について、説明できる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
期間中に8回の課題を課し、翌週(課題によっては翌々週)に回収します。回収した答案は点数並びに回答内容に関するコメントを付し、概ね回収した週の翌週に(自分の答案内容と正答の違いが理解できるよう)解答例を答案に貼付して返却します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
本講義を担当する教員は、都市銀行で凡そ30年の実務経験があります。本講義では、我が国の金融機関や金融市場の現状と将来について、この実務経験に基づいた分かり易い説明と生きた知識を伝えることを心掛けます。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1「ガイダンス」:授業方針の説明
授業内容、出欠確認の方法、課題の内容、成績評価の方法等について説明する。
(予習)シラバスを読み、本授業内容を予め確認する(90)。
(復習)授業の内容について確認する(30)。
2①貨幣の歴史、②金融機関の定義、③金融機関の根拠法について説明します。
第1回目の課題を配布します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。
第1回目の課題に対する回答を作成する(60)。
3①資金循環の日米比較、②わが国金融の特徴、③金融が果たす役割、④わが国の業態別預金取扱金融機関の特徴について説明します。
第1回目の課題を回収します。
第2回目の課題を配布します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。
第2回目の課題に対する回答を作成する(60)。
4①銀行の信用創造機能、②わが国金融機関再編の歴史について説明します。
第2回目の課題を回収します。
第1回目の課題を解説します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。
5日本銀行の組織、根拠法、金融政策の独立性等について説明します。(日本銀行作成のビデオを見ます。)
第3回目の課題を配布します。
第2回目の課題を解説します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第3回目の課題に対する回答を作成する(60)。
6日本銀行の3つの機能(発券銀行、国の銀行、銀行の銀行)について説明します。、
第3回目の課題を回収します。
第4回目の課題を配布します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第4回目の課題に対する回答を作成する(60)。
7①日本銀行当座預金の機能、②金融システムの安定、③預金保険制度について説明します。
第4回目の課題を回収します。
第3回目の課題を解説します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。
8日本銀行の金融政策、公開市場操作について説明します。
第4回目の課題を解説します。
第5回目の課題を配布します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第5回目の課題に対する回答を作成する(60)。
9わが国のメインバンクが特に高度成長期に果した役割と今後の動向について説明します。
第5回目の課題を回収します。
第6回目の課題を配布します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第6回目の課題に対する回答を作成する(60)。
10地域金融機関の特徴と今後の動向について説明します。
第6回目の課題を回収します。
第5回目の課題を解説します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。
11証券会社、生損保、政府系金融機関の役割について説明します。
第6回目の課題を解説します。
第7回目の課題を配布します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第7回目の課題に対する回答を作成する(60)。
12①わが国のマネー・マーケット、株式市場、債券市場が果たしている役割と最近の状況について説明します。(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第7回目の課題に対する回答を作成する(60)。
13①債券利回り計算の基礎、②わが国政府の財政赤字の現状、財政赤字削減の可能性について説明します。授業中に「財務省 日本の財政関係資料」を配布します。
第7回目の課題を回収します。
第8回目の課題を配布します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。
(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第8回目の課題に対する回答を作成する(60)。
14前週に引き続いて、わが国政府の財政赤字の現状、財政赤字削減の可能性(続き)について説明します。
します。
第7回目の課題を解説します。
(予習)授業で行うトピックに関する教科書の資料を事前に熟読する(90)。(復習)授業内容を復習しながら教科書を再読し理解を深める(60)。第8回目の課題に対する回答を作成する(60)。
15①最近よく話題になるフィンテック、②情報技術の急速な進展が金融ビジネスに及ぼしている影響、③わが国金融機関の国際競争力について説明します。
第8回目の課題を回収します。
予習)授業で行うトピックに関する資料を事前に熟読する(90)。
(復習)試験対策としてこれまでの学習内容を確認する(90)。
試験実施方法
定期試験
評価方法
評価方法割合評価基準
レポート課題40%期間中に配布する8回のレポート課題の提出状況並びに合計点数を評価します。
定期試験60%定期試験の点数を評価します。
出席状況0%出欠は学籍カードを読み取り装置にかざす方法で授業の最初と最後に取り、この2回の入力を持って「出席」とします。授業への出席は当然なので出席評価点は設けません。合理的な理由なく授業を5回欠席すると、その時点で失格となります。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『金融論資料(2020年版)』荒井耕一郎(編集)三星印刷3000円 (予価)
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『日本の金融制度(第3版)』鹿野 嘉昭(著)東洋経済新報社4620円978-4492654569
2.『対話する銀行―現場のリーダーが描く未来の金融』江上広行 (著)きんざい2200円978-4322130874
3.『ドキュメント 銀行 金融再編の20年史─1995-2015』前田 裕之 (著)ディスカヴァー・トゥエンティワン2640円978-4799318201
4.『No.1エコノミストが書いた世界一わかりやすい金利の本』上野 泰也 (著)かんき出版1760円978-4761273330
参考URL
1.日本銀行日本銀行のレポート・調査論文が参考になる。
2.金融庁金融審議会の審議内容や月刊広報誌「アクセス」の内容が参考になる。
質疑応答
オフィスアワーは毎週水曜日の昼休みで、担当教員の研究室(2813室)で行います。別途担当教員宛にE-mailで照会したり(宛先: araik@dpc.agu.ac.jp) 、E-mailで訪問の日時を照会することも可能です。
備考
参考文献に挙げた鹿野嘉昭(著)「日本の金融制度(第3版)」はわが国金融機関の業態を知る上では最善の書である。江上広行 (著)「対話する銀行―現場のリーダーが描く未来の金融」は、地域金融機関の今後を考える上で参考になる。
金融を理解するには、自分の興味を引く直近の金融の話題に関する本を先に読む方が手っ取り早いことが多い。最近出版された金融関係の本(例えば参考文献に挙げた「金融入門〈第2版〉」あるいは「銀行激変を読み解く」を先ず読むことを勧めたい。
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更新日付2020/02/04 20:02:15