開講年度2020
開講学科日本文化学科 2013年度以降入学
科目名仏教と文化Ⅰ
担当教員木村 文輝
学期曜日時限春学期 火曜日 1時限
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーN131-114-11
使用教室9108
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験実務経験あり


テーマ
現代に受け継がれる日本仏教の歴史と思想
授業の概要
 6世紀に仏教が日本に伝わって以来、約1500年。この間、日本人の生活は常に仏教とともにあり、文化は仏教によって形作られてきた。ところが、近年、人々の「仏教離れ」「お寺離れ」がしきりと語られるようになっている。その一方で、「仏教ブーム」「仏像ブーム」という言葉もしばしば耳にする。実際のところ、現代の日本社会において、仏教をとりまく状況はどのようになっているのだろうか。
 本講義では、日本仏教に含まれている様々な考え方が生み出された背景を歴史の中にたどりながら、それらが私達の日々の生活と文化に今も息づいている様子を探ることにしたい。したがって、本講義の内容は、単に日本仏教の歴史をたどるのではなく、それらが今日の日本文化にどのような形で受け継がれているのかを学ぶことを目的としている。なお、本講義は基本的に教員による講義形式で行うが、理解を深めるためにビデオ教材の視聴も取り入れる予定である。
授業の到達
目標
 本講義では、日本仏教の歴史をたどりながら、その中で生み出された様々な思想や文化を学ぶ。同時に、それらがどのような形で現代の日本の思想や文化に影響を与えているのかを、随時検討していくことにしたい。したがって、受講生は本講義をとおして、現代に至るまでの日本文化の形成の中で、仏教が果たしてきた役割を学び、それを説明できるようになることが目標である。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
定期試験終了後、定期試験の解答状況に関するコメントを掲示により公表するとともに、秋学期開講の仏教と文化Ⅱの講義の冒頭にて、より詳細な講評を行う。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
仏教寺院での実務経験にもとづいて、現代日本の仏教事情を紹介しつつ、それを参照しながら授業内容の講義を行う。
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1〈現代日本人の仏教観〉
本講義の基本的な方針を理解します。
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
2〈飛鳥時代の仏教思想〉
〇飛鳥時代から現代まで、仏教の受容は国際情勢と密接に結びついています。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
3〈奈良時代の仏教思想 1〉
〇奈良時代に仏教の学問的な理解が進み、それが現代に至る日本の仏教理解の基本となりました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
4〈奈良時代の仏教思想 2〉
〇奈良時代に仏教による鎮護国家の思想が確立し、それが現代に至る日本仏教の基本となりました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
5〈奈良時代の仏教思想 3〉
〇日本における神と仏の共存を支える思想が奈良時代に確立し、それが様々な形で現代まで影響しています。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
6〈平安時代の仏教思想 1〉
〇平安時代の初期に密教が伝えられ、現代まで続く怨霊の思想と現世重視の視点が成立しました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
7〈平安時代の仏教思想 2〉
〇平安時代の中頃に浄土教思想が流行し、現代に至る日本人の死後の世界観が成立しました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
8〈平安時代の仏教思想 3〉
〇平安時代には、上記以外にも山岳仏教や法華経信仰など、現代まで影響する様々な要素が生まれました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
9〈鎌倉時代の仏教思想 1〉
〇鎌倉時代には仏教の影響力が拡大し、仏教なくしては社会も成り立たなくなりました。現代への影響も含め、その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
10〈鎌倉時代の仏教思想 2〉
〇現代の日本仏教界で主流をなしている各宗派は、新しい教えとして鎌倉時代に生まれました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
11〈室町時代の仏教思想〉
〇室町時代には仏教思想の世俗化が進むとともに、茶華道などの文化や、葬式仏教の思想が成立しました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
12〈江戸時代の仏教思想〉
〇江戸時代における檀家制度の成立と、寺社の祭礼や巡礼の流行が、現代まで続く庶民の仏教信仰を定着させました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
13〈明治時代の仏教思想〉
〇明治初年の神仏分離と廃仏毀釈は、現代の日本人の宗教観に大きな影響を与えています。それらが発生した原因と影響を具体的に学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
14〈大正・昭和時代の仏教思想〉
〇仏教は廃仏毀釈で大きな被害を受けましたが、その後も日本では大きな影響力を維持しました。その具体的な内容を学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
15〈現代における仏教〉
〇「仏教離れ」「お寺離れ」が語られる現在の仏教界における新しい動きを、ビデオ教材を活用しながら具体的に学びます。
〈予習〉前回の学習内容を復習しておいてください。(30)
〈復習〉関連する書籍などを講読して、理解を深めてください。(180)
試験実施方法
定期試験
評価方法
評価方法割合評価基準
定期試験80%授業内容を十分に理解したうえで、仏教が日本文化の形成に果たした役割と影響を、論理的に説明できているかを客観的に評価する。
受講態度20%授業中の受講態度や積極的な発言を客観的に評価する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『宗教と人間-真の生き方を求めて』愛知学院大学宗教研究会編大東出版社1296円978-4500007028
2.『授業中に適宜紹介する』
参考URL
質疑応答
・質問や問題提起等を歓迎します。講義の内容に直接関係する質問等は、講義中随時受け付けます。その他の質問等は、講義の終了後に申し出てください。または、禅研究所か、研究室(3431)まで連絡してください。
備考
・受講者は最初の講義に必ず出席すること。
・具体的なイメージを把握するため、様々な展覧会などをできる限り見学することを期待します。
・講義中の退室、私語、携帯電話やメール等の使用は厳禁します。なお、何らかの事情でそうした行為が必要になる可能性がある場合、事前に申し出て下さい。
・火曜日昼休みはオフィスアワーとして、禅研究所にいます。
画像
ファイル
更新日付2020/02/04 21:58:34