開講年度2020
開講学科日本文化学科 2013年度以降入学
科目名日本文学の歴史Ⅰ
担当教員川名 淳子
学期曜日時限春学期 月曜日 4時限
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーN131-131-01
使用教室9107
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
日本文学史を概観する(上代・中古文学を中心に)
授業の概要
 上代(奈良時代)から、中古(平安)、中世(鎌倉・室町・安土桃山)を経て、近世(江戸)までの古典文学の流れを把握する。古典文学を読み味わう力を養う。
 神話・物語・和歌・日記・随筆・小説・芸能など、そのジャンルは多岐にわたるが、授業では、代表的な古典文学作品を取り上げつつ、文学が、それを生み出した時代といかに密接に結びついているのかを考え、捉える。
 春学期の「日本文学の歴史Ⅰ」では、特に、上代・中古の文学を重点的に取り上げ、読解、考察をすすめていく。
授業の到達
目標
 さまざまな作品に触れることで、文学を読み味わうことの楽しみや意義を感じつつ、日本文学の特色についての考察を深めてゆくことを目標とする。
 本科目は1年次から受講できる日本文化学科の基礎科目であるので、学年が進んだ時に履修する専門科目にも役立つ基礎的な知識が習得できるようにする。また対象作品への基本的な取り組み方、調べ方等もあわせて会得することができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
成績発表日の講義連絡にて授業講評を送信する。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1授業ガイダンス 授業の内容、進行、予習・復習方法、学期中の小レポート、成績評価について説明。
文学史の時代区分と各時代の特色についての概説
[予習]シラバスをよく読んでくる。テキストの上代文学の章に目を通しておく。  (45分)
[復習]授業で配布した資料の内容を復習する。(60分)
2上代の文学についてテキストを用いて概説。
『古事記』の成り立ちについて把握する。『古事記』上巻の神話を読む。学期中、数度、提出させる小レポートの書き方を説明する。
[予習]前回の授業時に提示した『古事記』の内容を読んでくる。(45分)
[復習]配布資料や授業で紹介した『古事記』に関する書籍を読んでみる。(60分)
3前回に続き、『古事記』上巻の神話を読解する。『日本書紀』との比較をしながら、作品成立の背景を考える。文体と表現の特色を把握する。[予習]前回の授業時に提示した『古事記』の内容を読んでくる。(45分)
[復習]配布資料や授業時に紹介した『古事記』に関する文献を読んでみる。(60分)
4『万葉集』の成立とその作品の概要を把握する。 『万葉集』の構成と内容、表現の特色を考察する。第一期・第二期の万葉歌を中心に読解する。[予習]テキストの「古代歌謡」「万葉集」の項を読む。(45分)
[復習]テキスト・授業時の配布資料を用いて、『万葉集』
の歌、歌人について見直す。(60分)
5前回に続き、『万葉集』の第三期・第四期の歌を読解し、代表的歌人について把握する。[予習]テキストの「万葉集」の項を読む。(45分)
[復習]テキスト・授業時の配布資料を用いて、『万葉集』の歌、歌人について見直す。(60分)
6『古事記』『万葉集』に関する視覚的資料(DVD)を用いて、作品の背景となる風土について考える。
上代の文学についてまとめた後、次の中古の文学への学習の準備を指示する。
[予習]授業時に配布した資料を読む。(45分)
[復習]授業で紹介した上代文学についての文献を読んでみる。(60分)
7中古の文学についてテキストを用いて概説。中古文学の諸作品の成立時期を文学史の流れの中で把握する。
『竹取物語』を読む。
[予習]テキストの「中古の文学」の章、「物語」の項を読む。(45分)
[復習]テキスト・配布資料を用いて、『竹取物語』の内容を見直す。(60分)
8『伊勢物語』の成り立ちとその構成について考察した後、諸段を読解する。歌物語の特色を把握する。[予習]テキストの「伊勢物語」「歌物語」の項を読む。(45分)
[復習]テキスト・配布資料を用いて『伊勢物語』の内容を見直す。(60分)
9前回に続き『伊勢物語』の諸段を読解する。 『古今和歌集』との関係を考える。[予習]授業時の配布資料を読む。(45分)
[復習]授業で紹介した『伊勢物語』についての文献を読む。(60分)
10『古今和歌集』の成り立ちとその構成について考察した後、「仮名序」を読解する。「六歌仙」の歌を読む。[予習]テキストの「和歌」「古今和歌集」「勅撰和歌集」の項を読む。(45分)
[復習]テキスト・配布資料を用いて、『古今和歌集』の内容を見直す。(60分)
11前回に続き『古今和歌集』所載の和歌を読解する。当時の恋愛・結婚の習俗を踏まえながら、「恋」の歌を中心に考察を深める。[予習]授業時の配布資料を読む。(45分)
[復習]授業で紹介した『古今和歌集』についての文献を読む。(60分)
12『竹取物語』『伊勢物語』『古今和歌集』に関する視覚的資料(ビデオ・絵巻、歌仙絵などの絵画)を用いて、作品が生まれた時代の状況等を考える。[予習]該当文学作品について再度、見直しておく。(45分) 
[復習]授業で紹介した平安文学の基礎知識をまとめた書籍を読む。(60分)
13「各時代の文学理念をあらわすことば」「文学を生み出す人々」「文学を享受する人々・読者について」をテーマに上代・中古の文学を考える。[予習]各自、関心のある上代・中古の文学作品について調べ、気がついた事柄や作品の特色について書き出しておく。(60分~)
[復習]授業時の資料を見直す。(60分)
14中古の物語文学について、『竹取物語』『伊勢物語』から『源氏物語』への流れを把握する。「日本文学の歴史Ⅱ」で取り上げる作品へのつながりを提示する。[予習]テキストの上代・中古文学の章を精読する。(90分)
[復習]テキストの上代文学・中古文学のポイント・チェックのページに書き込み、チェックを入れる。(60分)
15総論とまとめ 春学期の授業を振り返り、質疑応答を行う。
定期試験のための復習課題を出し、課題の進め方を解説する。
[予習]学期中に書いたノートの内容を整理する。(60分)
[復習]最終授業日に提示した定期試験用課題に従って学習内容をまとめる。(120分~)
試験実施方法
定期試験
評価方法
評価方法割合評価基準
平常点40%課題に基づいた学期中、数回の小レポートの作成・提出と、授業への取り組み状況を評価基準とする。
定期試験60%学期末の定期試験の解答内容を評価基準とする。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『原色新日本文学史(増補版)』秋山虔 他文英堂650円+税978-4-578-27192-5
参考書
  ・
参考資料
参考URL
質疑応答
毎授業時の質問等については、授業時間内及び授業終了後に対応する。
また、授業時以外にも、オフィスアワーなど川名研究室(3号館4階)にて随時、対応する。
備考
 教科書を使用すると共に、ほぼ毎授業時、関連資料のプリントを配布するので、各自、「日本文学の歴史」Ⅰ授業専用ファイルを用意し、整理・保存すること。「日本文学の歴史」Ⅰ・Ⅱを合わせて受講することが望ましい。
画像
ファイル
更新日付2020/02/03 16:00:56