開講年度2020
開講学科宗教文化学科 2014年度以降入学
科目名現代社会と仏教Ⅰ
担当教員T.グラフ
学期曜日時限春学期 木曜日 3時限
科目区分選択
授業形態講義
対象学年1年
単位数2
科目ナンバーR131-112-27
使用教室3325
キャンパス日進キャンパス
担当教員の実務経験


テーマ
現代社会と仏教
授業の概要
現代社会においては、高齢化をはじめ、過疎化や災害などの課題がありますが、日々変化する社会がもたらす諸問題に対して、仏教者はどういう対応をとるのでしょうか。本授業では、仏教が現代社会の価値を単に反映するものではなく、仏教がむしろ人々のニーズや社会観を積極に形成してきたものだということを前提しています。担当者はドイツ出身の宗教学者の視点をもって、日本の仏教に関わる社会問題を説明します。具体的には、都市化とお墓の問題、仏教と男女平等参画社会の現状、震災後仏教とスピリチュアルケアなどのテーマから、仏教の社会的意義と課題を問います。また、日本仏教の国際化に焦点を当て、グローバル社会のメディア化と仏教との関わりを中心に、西洋社会等における仏教の変遷を紹介します。上の手続きを経て日本仏教のグローバルな役割について考察しながら、グローバル文化のローカリティに注目して、社会問題を把握します。
授業の到達
目標
・現代日本の仏教とその歴史的背景や変遷についての知識を身につけることによって、宗教の社会的役割と問題点が分かる。
・日本仏教のグローバルな役割についての知識を得るとともに、日本仏教の中のグローバルな文化が分かるようになる。
・仏教の教えと実践及びその美学(エステティック)と物質文化の分析を通して、宗教学の論理を理解して適用ができる。
・受講生が実習の経験を通してフィールドワークのスキルを得る。
・受講生が現代社会の中の仏教の様ざまな叙説を知ることによって、クリティカル・シンキングのスキルを得る。また、その知識を他宗教・他社会のコンテキストに適用することができる。
課題
(定期試験
・レポート試験
・授業内試験など)の
フィードバック方法
原則として毎回リアクションペーパーの提出を求めます。次の授業の冒頭で、リアクションペーパーの解答例を示し解説します。また、中間レポートのフィードバックは、添削して返却します。
使用言語
日本語
実務経験をいかした教育内容
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学習・時間(分)
1オリエンテーション(今後の流れの説明)
〇担当者の自己紹介をします
〇本授業の概要について説明します
【予習】シラバスを読み本授業の内容をあらかじめ把握する(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
2現代における仏教とその歴史的背景
〇仏教の概念を学びます
〇グローバル的な視点から社会と仏教の歴史と近代化について考察します
【予習】仏教の概念について現在知っていることを列挙する(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
3仏教と葬祭問題
〇現代日本におけるお墓の問題と葬式の多様化を把握します
〇先祖供養やあの世のイメージを通じて、現代社会の価値について考察します
〇宗教実践に関わる宗教学の理論を紹介します
【予習】仏教と葬祭について現在知っていることを列挙する(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
4仏教と現世利益
〇現世利益の概念を学びます
〇仏教に関わる現世利益の信仰と実践を把握します
【予習】仏教と現世利益について書籍やインターネットで調べる(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
5女性と仏教
〇日本の仏教を事例に、ジェンダー論を学びます
〇檀家制度から見たジェンダー問題を把握します
〇寺院の家族に焦点を当て、坊守の生活について考察します
【予習】仏教とジェンダーについてインターネットや書籍で調べておく(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
6日本仏教と国際化
〇仏教とグローバリゼーションについて考察します
〇グローバル的社会の視点から日本の仏教の発達と変遷を把握します
【予習】グローバリゼーションと宗教の国際化ついて現在知っていることを列挙する(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
中間レポート(A4、800字)の締め切り:5月21日
7ドイツにおける仏教
〇ドイツにおける仏教を学びます
〇日本とヨーロッパとの仏教および社会の違いを把握します
【予習】ドイツについて現在知っていることを列挙する(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
8震災と仏教1
〇東日本大震災の影響と仏教者の対応について考察します
〇災害から見る仏教の物質文化の役割を把握します
【予習】震災と仏教についてインターネットで調べる(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
9震災と仏教2
〇避難場所を事例に、お寺と防災の意義と課題を把握します
〇震災と仏教の歴史的背景を学びます
【予習】震災と仏教についてインターネットで調べる(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
10過疎化の問題
〇現代社会とお寺の減少について考察します
〇仏教研究と地域性の役割を把握します
【予習】現代社会と過疎化について現在知っていることを列挙する(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
11仏教と若者
〇ポピュラーカルチャーと仏教について学びます
〇アニメ巡礼のトレンドを把握します
〇グローバル的な社会とメディア化について考察します
【予習】仏教と関わるポピュラーカルチャーについて現在知っていることを列挙する(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
12フィールドワーク
〇フィールドワークの方法を学びます
〇フィールドについて考察します
【予習】1-11の授業内容を振り返る(60)
【復習】フィールドワーク経験を反省する(30)
13仏教とケア1
〇仏教に関わるとスピリチュアルケアとチヤプレンの概念を学びます
〇臨床宗教師の活動を把握します
【予習】スピリチュアルケアとは何か書籍やインターネットで調べる(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
14仏教とケア2
〇祭り文化を中心に、現場から見た仏教とレクリエーションの役割について考察します
〇高齢化社会に対する仏教者のケア的実践と活動を把握します
【予習】日本における超高齢化の現状について書籍やインターネットで調べる(30)
【復習】授業の内容を振り返る(60)
15授業のまとめ
〇本授業のすべてのテーマの主なポイントをまとめます
〇授業内容の振り返りによって、自分のまとめた意見を相手にうまく伝えることができるようになります
【予習】本授業に関わる目標と不明なところを列挙する(30)
【復習】授業の内容と目標を振り返る(60)
試験実施方法
定期試験
評価方法
評価方法割合評価基準
平常点:授業参加+授業への積極的なコミットメント(リアクションペーパーの作成とグループワークを含む)+中間レポート50%リアクションペーパーには授業中に視聴したビデオや授業内容に関するクイズの解答及び感想等を記入していただき、平常点の一部にします。授業の内容を踏まえていないもの、他人のものを書き写している等の不正がある場合は減点します。
定期試験50%学術用語に関する問題および授業を踏まえた論述問題で構成します。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『使用しない』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.参考文献については適時授業中に指示します。
参考URL
質疑応答
授業の前後に質問を受けます。
備考
15回の講義のなかの1回でフィールドワークを行う予定です。フィールドワークの日程は変更することがあります。
中間レポート(A4、800字)の締め切りは5月21日です。中間レポートのテーマについては、授業中に複数提示します。その上で一つを選び作成していただきます。
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ファイル
更新日付2020/02/14 10:22:52