開講年度2019
科目名法学原論
科目ナンバーL221-211-01
開講種別通年
対象学年2年
担当者堅田 研一
単位数4
曜日・時限通年 水曜日 1時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
法の精神と基本原理を学ぼう
授業の概要
法学部ではない学部の、とりわけ教員をめざす学生のために、基本的な法律分野である憲法、民法、刑法の根本にある精神と基本原理、及び日本の法体系や司法制度の基本的構造を講義します。法学の初学者にも理解できるように、法学の基礎から出発し、具体例を用いながら、できるだけわかりやすい講義を行います。
授業の到達
目標
(1)憲法、民法(とりわけ財産法)、刑法、訴訟法の基本的な考え方や原理が理解できるようになること。
(2)日本の法体系と法制度の基本が理解できるようになること。
(3)法の基本原理から、具体的な問題について考えることができるようになること。
(4)法の根底にある正義についての感覚を身につけること。
以上の四点を目標とします。
授業計画(春)
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1ガイダンス:授業方針の説明
〇講義の全体の流れと方針、及び勉強の仕方について説明する
【予習】シラバスをよく読んでおく(20)
【復習】ノートを整理し、本日の授業内容の全体を確認する(30)
2法とは何か:法と道徳との違い
〇法の特徴、道徳との違いは何かについて理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
3民事事件と刑事事件:両者の原理的違い
〇民事事件と刑事事件、民事責任と刑事責任との区別について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
4民事訴訟と刑事訴訟:両者のしくみ、原告と被告、検察と被告人
〇前回の授業を踏まえて、民事訴訟と刑事訴訟の構造の大筋を理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
5司法制度:三審制など
〇日本の司法制度の基本構造を理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
6近代法の基本原則(1):市民社会、国家、社会契約
〇ジョン・ロックの思想を基に、近代国家と近代法の基本的な考え方を理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
7近代法の基本原則(2):夜警国家と福祉国家
〇近代国家についての考え方の変遷(夜警国家から福祉国家へ)について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
8日本国憲法の基本原理―人権とは何か(1)
〇人権についての基本的考え方、種類について理解する
【予習】前回指定されたテキストとレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
9日本国憲法の基本原理―人権とは何か(2)
〇違憲審査権、公共の福祉について理解する
【予習】前回指定されたテキストとレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
10日本国憲法の基本原理―人権とは何か(3)
〇表現の自由について考える
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
11日本国憲法の基本原理―人権とは何か(4)
〇社会権と私有財産権について考える
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
12日本国憲法の基本原理―人権とは何か(5)
〇生存権について考える
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
13日本国憲法の基本原理―人権とは何か(6)
〇教育を受ける権利について考える
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
14法源論:法の種類、法に関する一般的な原則
〇法の種類、優劣関係、法どうしの矛盾を調整する方法について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
15ここまでの授業のまとめ
〇ここまでの授業の全体を振り返る
【予習】春学期に指定されたテキストとレジュメの該当箇所、及びノートを読み直し、これまでの授業内容について復習する(60)
【復習】本日の授業を基に、自分の理解を確認する(60)
    
16定期試験
授業計画(秋)
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1日本国憲法の基本原理―統治の基本的しくみ(1)
〇国民主権と三権分立について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
2日本国憲法の基本原理―統治の基本的しくみ(2)
〇司法権について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
3日本国憲法の基本原理―統治の基本的しくみ(3)
〇立法権について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
4日本国憲法の基本原理―統治の基本的しくみ(4)
〇行政権について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
5近代市民法について:近代市民社会の構造
〇近代市民社会の構造、及びそれと近代市民法(財産法)との関係について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
6近代市民法の基本原則:権利能力平等、所有権絶対、私的自治(契約の自由)、過失責任主義
〇近代市民法の四つの基本原則について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
7債権と物権
〇民法(財産法)の基本概念である債権と物権について理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
8契約の構造:意思表示について
〇意思表示、契約の構造、意思表示の瑕疵について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
9物権と登記
〇不動産所有権における登記のしくみについて理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
10不法行為:過失責任主義について
〇民法709条を中心にした民法の不法行為制度を理解する
【予習】前回指定されたレジュメの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】レジュメとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
11近代市民法原則の修正
〇福祉国家における、契約自由の原則、及び過失責任主義の原則の修正について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
12犯罪とは何か:犯罪の本質、罪刑法定主義
〇犯罪とは何かについて考えてみる。刑法の大原則である罪刑法定主義について理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
13刑法における犯罪:構成要件に該当する違法かつ有責な行為
〇刑法において犯罪とはどのように捉えられているかを理解する
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
14違法性と責任:違法性阻却事由、責任阻却事由
〇違法性と責任について考える
【予習】前回指定されたテキストの該当部分を読み、考えてくる(30)
【復習】テキストとノートを読み直し、本日の授業内容について理解する(60)
15まとめ
〇これまで授業を振り返りつつ、教員(をめざす人)が法学を学ぶことの意義について考える
【予習】秋学期に指定されたテキストとレジュメの該当箇所、及びノートを読み直し、これまでの授業内容について復習する(60)
【復習】本日の授業を基に、自分の理解を確認する(60)
    
16定期試験
評価方法・基
準(評価割合)
授業への参加20%、定期試験80%(定期試験は春学期末と秋学期末に行い、評価はその合計で行う)。
授業への参加点の詳細については最初の授業で説明する。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『法学講義案』堅田研一成文堂
2.『テキストを補足するレジュメを適宜配布する』
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『憲法(第六版)』芦部信喜(高橋和之補訂)岩波書店3100円+税978-4-00-022799-5
参考URL
質疑応答
原則としてオフィス・アワーで対応します。月曜日5限、私の研究室(6516)にて行います。ただし、それ以外の時間でも、質問に対応できるときにはいつでも対応します。
備考
授業中の私語は厳禁します。授業中の携帯電話やスマートフォン等の操作は禁止します。
単位認定は、評価方法で示した基準のみで行います。
受講生の理解度やその他の事情を考慮して授業予定を変更する場合があるので注意してください。
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更新日付2019/02/12 14:24:54