開講年度2019
科目名専門演習Ⅰ
科目ナンバーJ332-842-09
W332-842-09
開講種別通年
対象学年3年
担当者中谷 毅
単位数4
曜日・時限通年 火曜日 3時限
キャンパス日進キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
ポピュリズムについて考える
授業の概要
 「アメリカ・ファースト」のトランプ米大統領、イギリスのEU離脱、ヨーロッパ諸国の反移民・反グローバリズムなど、このところ主要諸国の内向き志向が顕著です。この演習では、こうした現象を「ポピュリズム」という、近年日本でも話題になっている概念で検討することが課題です。
 春学期は1冊のテキストをゆっくり、じっくりと読みながら、ポピュリズムとは何なのかを考えます(参加者の理解状況によっては2冊目のテキストを読む可能性あり)。グループによる報告の後、参加者全員で論点について議論します。
 秋学期は春学期の学習を参考に、参加者が世界各国に見られる政治現象をポピュリズムとの関連で分析し、報告するという授業になります。取り上げる国、報告の形式などに関しては、参加者の意見を聞きながら決めます。
授業の到達
目標
 現在、自由民主主義諸国で生起している政治・社会現象を「ポピュリズム」という概念枠組みで説明できるようになり、それによって、新聞、テレビ、ネットで伝えられる世界政治の状況を歴史的、構造的に説明できるようになります。
授業計画(春)
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1・ガイダンス
 報告担当の割り当て
[予習]講義概要を読んでおく(60)
[復習]授業内容の確認(30)
2・ポピュリズムについて[予習]配布資料の予習(90)
[復習]授業内容の確認(30)
3第1章 ポピュリズムとは何か[予習]第1章の通読(90)
[復習]第1章の確認(30)
4第2章 解放の論理 
     南北アメリカにおける誕生と発展
[予習]第2章の通読(90)
[復習]第2章の確認(30)
5第2章 解放の論理 
     南北アメリカにおける誕生と発展
[予習]第2章の再読(90)
[復習]第2章の再確認(30)
6第3章 抑圧の論理
     ヨーロッパ極右政党の変貌 
[予習]第3章の通読(90)
[復習]第3章の確認(30)
7第3章 抑圧の論理
     ヨーロッパ極右政党の変貌 
[予習]第3章の再読(90)
[復習]第3章の再確認(30)
8第4章 リベラルゆえの「反イスラム」
     環境・福祉先進国の葛藤
[予習]第4章の通読(90)
[復習]第4章の確認(30)
9第4章 リベラルゆえの「反イスラム」
     環境・福祉先進国の葛藤
[予習]第4章の再読(90)
[復習]第4章の再確認(30)
10第5章 国民投票のパラドクス
     スイスは「理想の国」か
[予習]第5章の通読(90)
[復習]第5章の確認(30)
11第5章 国民投票のパラドクス
     スイスは「理想の国」か
[予習]第5章の再読(90)
[復習]第5章の再確認(30)
12第6章 イギリスのEU離脱
     「置き去りにされた」人々の逆転劇
[予習]第6章の通読(90)
[復習]第6章の確認(30)
13第6章 イギリスのEU離脱
     「置き去りにされた」人々の逆転劇
[予習]第6章の再読(90)
[復習]第6章の再確認(30)
14第7章 グローバル化するポピュリズム[予習]第7章の通読(90)
[復習]第1章の確認(30)
15第7章 グローバル化するポピュリズム[予習]第7章の再読(90)
[復習]第7章の再確認(30)
    
授業計画(秋)
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1・ガイダンス
 分析対象国の決定・報告担当の割り当て
[予習]分析する国を考える(60)
[復習]報告に向けてのスケジュール(60)
2・各国の研究状況・文献紹介
 
[予習]文献探索(90)
[復習]授業の確認(30)
3・アメリカ
 トランプ政権誕生前の政治状況
[予習]21世紀のアメリカの政治状況(90)
[復習]授業の確認(30)
4・アメリカ
 トランプ大統領とポピュリズム
[予習]トランプ大統領の政治(90)
[復習]授業の確認(30)
5・フランス
 国民戦線の歴史
[予習]国民戦線の歴史(90)
[復習]授業の確認(30)
6・フランス
 マリーヌ・ルペンの時代
[予習]マリーヌ・ルペンの政治(90)
[復習]授業の確認(30)
7・イギリス
 Brexitまでの経過
[予習]イギリスとEUの関係(90)
[復習]授業の確認(30)
8・イギリス
 Brexitとポピュリズム
[予習]イギリスのEU離脱(90)
[復習]授業の確認(30)
9・ドイツ
 ドイツの戦後史
[予習]ドイツの戦後史(90)
[復習]授業の確認(30)
10・ドイツ
 ドイツのための選択肢(AfD)
[予習]ドイツのための選択肢(90)
[復習]授業の確認(30)
11・イタリア
 ベルルスコーニの時代
[予習]ベルルスコーニの政治(90)
[復習]授業の確認(30)
12・イタリア
 (北部)同盟と5つ星運動
[予習]同盟と5つ星運動(90)
[復習]授業の確認(30)
13・オランダのポピュリズム[予習]オランダのポピュリズム(90)
[復習]授業の確認(30)
14・スウェーデンのポピュリズム[予習]スウェーデンのポピュリズム(90)
[復習]授業の確認(30)
15・ポピュリズムと日本[予習]日本のポピュリズム現象(90)
[復習]授業の確認(30)
    
評価方法・基
準(評価割合)
演習への参加・討論での発言(50%)、報告・質問への応答(50%)
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『ポピュリズムとは何か』水島治郎中公新書820円+税978-4-12-102410-7
参考書
  ・
参考資料
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『ポピュリズムとは何か』ヤン=ヴェルナー・ミュラー著/板橋拓己訳岩波書店1800円+税
2.『ポピュリズム』カス・ミュデ他著/永井大輔他訳白水社2000円+税
3.『ポピュリズム化する世界』国末憲人プレジデント社1600円+税
参考URL
質疑応答
 テキストや報告に関する質問は授業中に積極的にしてください。報告者を中心に参加者全員で考えます。教員に個別に質問したい場合は、授業後あるいはオフィスアワーを利用してください。
備考
・毎回の予習・復習(特に予習)をしっかりとやることを前提に履修してください。演習の主役は皆さんです。授業に出席するだけでなく、積極的に議論に参加してくれる学生の参加を望みます。
・秋学期の授業スケジュールは、一例として挙げたものです。
・最初の授業でガイダンスをおこないますので、必ず出席してください。
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更新日付2019/02/06 16:37:46