開講年度2019
科目名顎顔面補綴
科目ナンバーD411-574-02
開講学科歯学部歯学科 2015年度以降入学
(全)開講学科歯学部歯学科 2015年度以降入学
部門専門  
開講種別秋学期
対象学年4年
担当者武部 純
実務経験教員歯科医師
関連性が高いディプロマ・ポリシー
単位数1
曜日・時限秋学期 金曜日 1時限 楠元第1講義室


コーディネーター
武部 純、尾澤昌悟
担当講座
有床義歯学講座
担当者
主任教授:武部 純、特殊診療科教授:夏目長門、尾澤昌悟 准教授:宮前 真、講師:吉岡 文
授業の概要
(目的)
 一般の歯科補綴学は歯と歯周組織の欠損や機能異常を対象とするが、顎顔面補綴学は口腔内にとどまらず、顔面を含む頭頸部の組織欠損や機能異常に対して、人工装置により修復を行う臨床分野である。原疾患としては、腫瘍、外傷、感染症、先天奇形などがあり、応用補綴学とも言うべき顎顔面補綴処置は、これらの疾患に対するリハビリテーションとして、学際的な知識と技能が必要とされる治療である。本講では、この分野の特徴的な事項と、具体的な臨床対応策、各種補綴装置の意義などを履修する。顎顔面補綴を必要とする患者は、先天異常や悪性腫瘍の術後など様々な医学的背景をもち、チーム医療が必須の分野である。併せて頭蓋顎顔面領域における機能障害とそれに対応するための装置について学ぶ。
教材(教科書、
参考書等)
『教科書』
顎顔面補綴学講義ノート
(部分床義歯学実習書 巻末)

『参考書』
1)顎顔面補綴リハビリテーション
田代英雄、大山喬史 訳 クインテッセンス出版.(原本:Maxillofaical Rehabilitaion、J.Beumer、D.Curtis、N.Firtell 著 出版社Mosby)
2)口唇裂口蓋裂の補綴治療、大山喬史編、医歯薬出版社
3)顎顔面補綴の臨床、大山喬史編、谷口尚編 医学情報社
講義(実習)
の方法・形式
パソコン使用、講義内容については重要事項のイラストなどを含め、教科書に示す。
必要機器
課題
(定期試験・
レポート試験・
授業内試験)の
フィードバック方法
講義・実習
講義(実習)項目・一般目標(GIO)講義(実習)内容・到達目標(SBOs)・
予習・復習
担当者
1[顎顔面補綴学の概要]
一般目標(GIO)
顎顔面補綴治療の概要について知り、治療の目的やその意義と特徴について理解する。
顎顔面補綴学の目的と意義
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)顎顔面補綴の定義を説明できる。
2)顎顔面補綴の目的や意義を説明できる。
3)顎顔面補綴治療が必要な患者を説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、E-2-4-11)
予習:講義実習書の巻末にある顎顔面補綴に関する項目を読む。(30分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(15分)
武部 純
2[口唇裂口蓋裂の外科および言語治療]
一般目標(GIO)
口唇口蓋裂患者の機能障害と適用される補綴装置の役割を理解する。
口唇口蓋裂患者の治療と補綴処置に関連する外科および言語治療
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)口唇口蓋裂患者の機能障害を説明できる。
2)顎補綴の目的や意義を説明できる。
3)口蓋裂患者の言語障害について説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、E-2-4-(1)②
予習:口唇口蓋裂に関する他科目における講義を確認する。(30分)
復習:言語治療の意義とチーム医療の重要性を理解する。(15分)
夏目 長門
3[口唇裂口蓋裂の補綴治療]
一般目標(GIO)
口唇口蓋裂患者に適用される補綴装置の意義と特徴について理解する。
口唇口蓋裂症例における補綴的問題点の把握とその対処法
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)哺乳床の意義を説明できる。
2)補綴装置の目的や使用する時期を説明できる。
3)口蓋裂患者の補綴治療の特殊性について説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、E-2-4-11)
予習:口蓋裂患者のチーム医療について、時系列で治療の概要を知っておく。(30分)
復習:口蓋裂患者の補綴治療の役割について理解する。(15分)
尾澤 昌悟
4・5[腫瘍による上顎欠損症例への対応]
一般目標(GIO)
上顎腫瘍切除によって生じる機能障害を列挙し、補綴治療の目的と意義を理解する。
腫瘍による上顎欠損の病態とそれに対する補綴処置
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)上顎腫瘍に対する外科的治療後の機能障害を説明できる。
2)上顎欠損患者に対する顎顔面補綴の目的や意義を説明できる。
3)咀嚼機能の評価法を説明できる。
4)サージカルオブチュレータの重要性を説明できる。
5)欠損部の外科的再建と顎補綴治療の違いを説明できる。
6)顎補綴装置の製作法について説明できる。

【コアカリ】E-2-4-11)、E-3-4)-(2)、E-5-1)⑨
予習:講義実習書の巻末にある上顎欠損に関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
尾澤 昌悟
6・7[腫瘍による下顎欠損症例への対応]
一般目標(GIO)
下顎腫瘍切除によって生じる機能障害を列挙し、補綴治療の目的と意義を理解する。
腫瘍による下顎欠損の病態とそれに対する補綴処置
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)下顎腫瘍に対する外科的治療後の機能障害を説明できる。
2)下顎欠損患者に対する顎顔面補綴の目的や意義を説明できる。
3)咀嚼機能の評価法を説明できる。
4)下顎偏位を防止する装置の重要性を説明できる。
5)欠損部の外科的再建と顎補綴治療の違いを説明できる。
6)顎補綴装置の製作法について説明できる。

【コアカリ】E-2-4-11)、E-3-4)-(2)、E-5-1)⑨
予習:講義実習書の巻末にある下顎欠損に関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
宮前 真
8[補助装置]
一般目標(GIO)
口腔や顎顔面領域の疾患に対して適用される補助装置の目的と意義を理解する。
頭頸部腫瘍に対する放射線治療の概要とそれに利用される各種補助装置
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)悪性腫瘍に対する放射線治療補助装置の意義を説明できる。
2)放射線治療補助装置の種類を列挙できる。
3)放射線骨壊死を防止する方法を説明できる。
4)舌接触補助装置の目的と意義を説明できる。

【コアカリ】E-2-4-11)、E-2-4)-(6)、E-5-1)⑨
予習:講義実習書の巻末にある放射線治療補助装置に関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
尾澤 昌悟
9[顎変形症患者に対する対応]
一般目標(GIO)
顎変形症の診断と治療におけるチーム医療の重要性を理解する。
顎変形症の臨床的問題点とその対応策
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)顎変形症の診断と治療について説明できる。
2)顎変形症に対する補助装置の目的や意義を説明できる。
3)顎偏位を防止する装置の重要性を説明できる。
4)補助装置の製作法について説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、E-2-4-11)、E-3-4)-(2)、E-5-1)⑨
予習:講義実習書の巻末にある顎変形床に関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
尾澤 昌悟
10・11[顔面欠損患者への対応]
一般目標(GIO)
顔面の欠損に対する補綴治療の目的と意義を理解する。
顔表面部の欠損に適応されるエピテーゼの基礎と臨床
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)顔面に欠損が生じる疾患について説明できる。
2)顔面エピテーゼの目的や意義を説明できる。
3)エピテーゼの製作方法について説明できる。
4)顔面印象法について説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、D-2-②、E-5-1)⑨
予習:講義実習書の巻末にあるエピテーゼに関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
吉岡 文
12[補綴治療と色彩、言語]
一般目標(GIO)
歯科補綴治療に必要な言語や色彩について理解する。
補綴治療における審美と機能
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)審美性について説明できる。
2)機能的修復処置の意義を説明できる。
3)口腔顎顔面の色彩の特徴について説明できる。
4)言語機能評価法について説明できる。

【コアカリ】D-2-②、E-3-4)‐(2)
予習:審美性と正常な言語機能に関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
吉岡 文
13[顎顔面補綴患者のケア]
一般目標(GIO)
頭頸部腫瘍患者のリハビリテーションについて理解する。
顎顔面補綴症例の治療後のメインテナンスやケア
到達目標(SBOs)
1)顎顔面補綴患者の口腔ケアについて説明できる。
2)顔面エピテーゼのメンテナンスについて説明できる。
3)長期経過症例の重要性について説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、E-3-4)-(2)、E-5-1)⑨
予習:講義実習書の巻末にある口腔ケアに関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
尾澤 昌悟
14顎顔面補綴とチーム医療
一般目標(GIO)
顎顔面補綴患者に関わるチーム医療について理解する。
顎顔面補綴におけるチーム医療
「教科書」
到達目標(SBOs)
1)顎顔面におけるチーム医療の重要性について説明できる。
2)多職種連携の目的や意義を説明できる。
3)顎顔面補綴とインプラント治療について説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、E-5-1)⑨、E-3-4)-(3)
予習:チーム医療およびインプラント治療に関する項目を読む。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
尾澤 昌悟
15まとめ
一般目標(GIO)
これまでの顎顔面補綴学に関する知識と技能を整理し、他分野との関連を理解する。
到達目標(SBOs)
1)補綴治療と顎顔面補綴治療の違いを説明できる。
2)顔面エピテーゼ治療の特殊性を説明できる。
3)患者中心の医療について説明できる。
4)メンテナンスの重要性について説明できる。

【コアカリ】A-5-1)、E-3-4)-(2)、E-3-4)-(3)
予習:講義実習書の重要ポイントを明示する。(25分)
復習:教科書、配布物、ノートで授業の内容を確認する。(20分)
武部 純
留意事項
配布した部分床義歯学実習書の巻末にある、顎顔面補綴学講義ノートに沿って講義を行う。
授業以外の
学習方法
臨床実習にて実際に患者の治療を見学する機会がある。その際に講義内容に基づいて知識を整理し、一般の補綴歯科治療との違いや特殊な治療法について理解を深めることができる。
成績評価方法
筆記試験:100%で評価、授業態度を考慮することがある。
参照ホーム
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更新日付2019/12/18 16:19:37