開講年度2019
科目名金融論研究(Ⅳ)(保険論)B 講義
(全)開講学科2017年度商学研究科商学専攻博士前期課程
開講種別秋学期
対象学年1年
担当者田畑 康人
単位数2
曜日・時限秋学期 木曜日 4時限
キャンパス名城公園キャンパス


サブタイトル
世界に見る保険の経営形態と日本の保険政策
科目のねらい
ここでは保険論研究Aで得た知識を前提として、 日本版ビッグバン以降の金融・保険市場の動向を踏まえながら、 21世紀の国家による保険政策と保険企業ならびにその生き残りをかけた新たな展開を理解し、保険市場・保険業界の近未来について自分独自の見解が持てるようになることをならいとする。
到達目標
20世紀末までの日本の保険市場はきわめて閉鎖的で多くの問題点を抱えてきた。その後21世紀に向けて自由化・規制緩和とそれに基づく自己責任原則がますますリスク認識を一般化させるが、 保険・金融業界のリスク認識はなぜ脆弱であったか、 また、 競争を乗り切るために採用された新たな戦略についても考えていく。 その場合、 モラルハザードやアドバースセレクションの理論的側面から、 情報の経済学やエージェンシー理論、 行動経済学などの最新理論を援用しながら、21世紀の保険市場や保険業界について独自の見解を持ちなら、専門的職業人としても実践的に応用できるようなることを到達目標とする。
授業の内容・
計画
1 オリエンテーション
2 商品としての保険と保険市場の特徴
3 国家による保険政策(保険規制)の必要性
4 保険政策・保険監督行政の種類と特徴
5 20世紀末までのわが国保険政策の特徴
6 旧保険政策の問題点
7 保険政策の大転換
8 新保険政策の特徴
9 新保険政策の問題点
10 続発した保険企業の破綻とその対応
11 セーフティネットの限界
12 保険企業の生き残り戦略と保険金不払い問題と保険料過徴収問題
13 保険企業ならびに保険市場の新たな展開
14 保険と金融の結合およびグローバル展開:バンカシュアランスなど
15 受講者による報告と質疑応答
評価方法
(基準等)
毎回の質疑応答形式の授業における態度・内容 50%程度数回にわたる小レポート 25%程度、 受講者による最終レポート 25%程度
授業外の学修
(予習・復習)
評価方法からもわかるように、毎回の講義が質疑応答形式であるため、予習・復習は不可欠である。特に、毎回の授業の最後には受講生が何を学んだか、要点を口頭でまとめてもらうようにする。
それに加えて次回の問題点も示唆するので、予習につなげてほしい。
教科書・
参考書
重要参考文献として、 田畑・岡村編著『読みながら考える保険論[増補改訂第2版]』八千代出版2016年および田畑・岡村編著 『人口減少時代の保険業』 慶応出版 2011年を用いる。石田重森著 『保険学のフロンティア』 慶応義塾大学出版会、 2008年 他多数あるので遠慮なく尋ねて下さい。
参照URL
1.生命保険協会
2.損害保険協会
3.金融庁
質疑応答
授業内容自体が質疑応答形式なので、質問があれば常に対応する。大学院生の場合はオフィスアワーだけではなく、MKC研究室(2913)に在室中であれば時間の許す範囲で対応するので、遠慮なく訪ねてほしい。
備考
画像
ファイル
更新日付2019/02/05 11:04:34