開講年度2019
科目名バーチャルカンパニーⅠB
科目ナンバーM2-31-238-42
開講種別秋学期
対象学年2年
担当者古澤 和行
単位数2
曜日・時限秋学期 木曜日 4時限
秋学期 木曜日 5時限
キャンパス名城公園キャンパス
実務経験のある教員による授業科目


テーマ
バーチャルカンパニーを立ち上げ、企業と一緒にリアルな商品を開発する
授業の概要
◆このバーチャルカンパニーⅠBは、仮想企業(バーチャルカンパニー)を立ち上げ、リアルな商品の開発と電子商取引を行うことを通じて、ビジネス能力を総合的に高めることを目的とする。このバーチャルカンパニーは1年を通じたプログラムであり、受講者は全員、春セメスターでバーチャルカンパニーⅠAを受講することが求められる。
◆本講義では、持続的発展可能な社会に貢献するバーチャル・カンパニーを立ち上げ、各種ビジネスプランコンテストに事業案を提出するとともに、実際に開発された商品を持って、11月に京都で開催されるトレードフェアと1月の愛知学院大学で開催される大起業市場に出展する。
◆尚、準備と企業との打合せが多いことから、授業外での活動が非常に多いのも特徴であり、4限、5限連続の講義ではあるが、場合によっては6時限までかかることもある。自分を変えていきたいという気持ち参加してほしい。
授業の到達
目標
■このプログラムを通じ、参加する学生は、自ら考え、物事を進めていける業務遂行能力や産業理解、IT技能、職業観を培い、国際化・情報化に対応できる起業家精神とは何かを理解することができるようになることが目標である。
■特に次の2つの能力の修得を目指す。
(1)経営者または管理者としての経営資源のマネジメント能力
(2)自ら新たな事業を企画し、運営するアントレプレナーシップ(起業家精神)
授業計画
回数授業スケジュール授業時間外学修・時間(分)
1「プレゼン(夏休み中の活動報告)」:商品開発の進捗報告とプロジェクト・マネジメント

○夏休み期間中の活動の振返り、春セメスターで立案したこれからの活動計画を期限までに業務が完了できるよう修正します。

・チェックポイントは、協力企業との連携内容、開発商品の成熟度、チームAメンバーのコミットメント度(4限)
・遅れを取り戻す、あるいは、よりよく推進するための課題抽出と克服策づくり(5限)
【予習】チームAとして夏休みの活動を振返る10分間スピーチを準備(60)
【復習】チーム内外との協力関係を再確認(30)
【課題】プロジェクト・マネジメントについて見直し、担当教員と相談(150)
2「商品開発およびPV作成」:開発商品の成熟度をアップし、プロモーション・ビデオの制作

○商品の魅力を伝えるツールの制作を通して、開発商品の価値を際立たせます。

・プロモーション・ビデオのシナリオづくり(4限)
・1分間のプロモーション・ビデオの制作(5限)
【予習】プロモーション・ビデオのシナリオ素材を準備(60)
【復習】プロモーション・ビデオを再確認(30)
【課題】想定顧客、開発商品の価値とプロモーション方法を考え、担当教員と相談(150)
3「商品開発およびテストマーケティング」:想定顧客サンプルの確保と試作品検証

○プロモーション・ビデオ等を用い、テストマーケティング・シートのチェック項目に従って想定顧客より生の声を聞きます。

・テストマーケティング予行練習を踏まえ、協力企業と相談しつつ学内外で適切なサンプルへとインタビュー調査を実施(4、5限)
【予習】プロモーション・ビデオを用いた説明方法を準備(60)
【復習】テストマーケティング予行練習を再チェック(30)
【課題】テストマーケティング調査の実施、担当教員と相談(150)
4「テストマーケティングの分析」:開発商品の市場性を把握

○インタビュー調査の結果を分析し、今後の修正点を探ります。

・修正点を検討するのは、価格、販売方法、顧客ターゲット、類似商品との差別化ポイント等が中心(4、5限)
【予習】テストマーケティング調査結果のデータ化(60)
【復習】分析結果の見直し(30)
【課題】協力企業への分析結果フィードバック、商品特性の明確化、事業収支目安の検討、担当教員と相談(150)
5「プレゼン資料およびブース飾り付けの準備」:ビジネスプラン・コンテストへの申請及びトレードフェア出展の意味を理解

○開発の経緯を知らない第三者に自分の意見を理解してもらえる表現、印象がいいポスター、パネル、装飾になっているかをチェックしていきます。

・翌週のトレードフェア事前プレゼンに向けての作業の時間(4、5限)
【予習】ビジネスプランコンテスト申請書類の準備(60)
【復習】プレゼン・キット一式の見直し(30)
【課題】協力企業とのミーティング、展示ブース装飾用資材の準備、担当教員と相談(150)
6「トレードフェア事前プレゼン」:約1月後の本番と同じ審査条件で実施

○パワーポイントを使用した4分間プレゼン、出展ブースでの質疑応答を疑似体験します。

・審査基準(大項目のみ):ブースでの解説資料&接客マナー、事業計画や試作品を生み出すまでの試行錯誤(ホームページ)、製品・サービスについて、事業が生み出す社会的貢献度&連携について(4、5限)
・ビジネスプラン・コンテストへの申請完了
【予習】4分間プレゼンの準備(60)
【復習】反省点の洗い出し(30)
【課題】協力企業とのミーティング、反省点の改善を施したビジネスプランの作成と申請、担当教員と相談(150)
7「トレードフェア準備と開発商品の改善」:練習で見つけた課題の修正と商品の見直し

○第1に、開発商品の進化に向けた改善、第2に、トレードフェアに向け課題の抽出と克服策の策定を行います。

・協力企業とともに商品開発を継続すると同時に、改善に向けた協議を進める
・事前プレゼンでの気づき・課題を抽出し、克服の方針と方法を明確にする(4、5限)
【予習】協力企業との進捗状況1分間スピーチの準備(60)
【復習】見直しの進行状況の把握(30)
【課題】トレードフェアに持ち込む試作品を企業及び担当教員と相談(150)
8「トレードフェア準備(2)」:継続的な商品の見直しと克服策の実現

○第1に、開発商品の進化に向けた改善、第2に、トレードフェアに向け完成度を高めます。

・協力企業とともに商品開発を継続すると同時に、改善に向けた協議を進める
・プレゼン、資料、ブース設営、ホームページ等、課題克服策を実行に移し、完成度を高める(4、5限)
【予習】協力企業との進捗状況1分間スピーチの準備(60)
【復習】見直しの進行状況の把握(30)
【課題】トレードフェアに持ち込む試作品を企業及び担当教員と相談(150)
9「トレードフェア前の最終プレゼン練習」:模擬トレードフェアの実施

○第6回講義の事前プレゼンからの改善・進化を点検します。

・4分間プレゼン、特に、パワーポイント資料とブース内提示資料の最終点検に重きを置きます。(4、5限)
【予習】4分間プレゼン、資料、ブース内装飾の準備(60)
【復習】改善点を再確認(30)
【課題】トレードフェア必要事項、資材等の最終チェックと修正(150)
10「トレードフェア振り返り」:振返りワークショップとチーム間で課題の相互共有

○京都大学でのYouth Enterpriseトレードフェアで得た指摘を振返ります。

・失敗を克服して初めて成長がある。プロジェクト、商品開発に終わりはない。指摘を繰り返いてはいけない教訓と捉え、大起業市場に向けて対策を考える(4、5限)
【予習】トレードフェアでの指摘をデータ化(60)
【復習】問題・課題の連鎖と解決に向けた対策を見直し(30)
【課題】協力企業へのフィードバック、担当教員と相談(150)
11「大起業市場への準備」:トレードフェアからの改善の実施

○大起業市場は、トレードフェア以上に、深くかつ幅広い質問が投げかけられます。「なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ」に応えられるように準備します。

・全員が同じ水準の情報を持つことを前提に、個人差を埋める情報交換を積み重ねる
・1分間スピーチで印象付ける内容を考える(パワーポイント無し)
【予習】想定問答の準備(60)
【復習】想定問答に対する回答確認と情報共有(30)
【課題】1分間スピーチの準備、担当教員と相談(150)
12「大起業市場への出展」:現役経営者、OBOGからの指南の繰り返し

○愛知県内の他大学、愛知学院大学内の他の授業からも大起業市場に出展。それぞれ1年間積み重ねてきた成果を発表します。

・中間報告会からの進化を相互にチェック
・指南役、一般参加者からの模擬投資とコメントが宝物
【予習】大起業市場必要事項、資材の準備(60)
【復習】指南役からの言葉を振返る(30)
【課題】投資額、指南の言葉、気づきレポートの作成(150)
13「大起業市場の振り返り」:協力企業へのフィードバックとお礼

○商品開発のパートナー各社へトレードフェア、大起業市場等で得た情報をフィードバックします。

・開発した商品、企業との協力関係をどのように展開するか検討
・次年度への継続の可能性を検討
【予習】指南役からの言葉の意味理解とデータ化(60)
【復習】企業への御礼レター内容の確認(30)
【課題】協力企業への訪問、担当教員と相談(150)
14「社会人基礎力の検討」:バーチャルカンパニー実践の前後での変化を見える化

○社会人基礎力12項目で受講生は自らの変化を見つけ、将来のキャリア形成上の課題として考えます。

・社会人基礎力チェックリストを用い、変化をグラフ化
・チェック項目:主体性、働きかけ力、実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力
【予習】社会人基礎力チェックリストの事前読み込みと模擬回答(60)
【復習】将来のキャリア形成への貢献領域を再確認(30)
【課題】社会人基礎力の再分析、担当教員と相談(150)
15「秋学期の総括」:今後の展開と個人としての成長振返り

○チームAでの活動を振返りつつ、自分自身の社会人基礎力の変化をプレゼンします。

・一人5分間スピーチで、締めくくり。
【予習】5分間スピーチの準備(60)
【復習】自分の1年間の変化を他者と比較(30)
【課題】総括レポートの作成(150)
    
評価方法・基
準(評価割合)
■評価は、平常点100%。内訳は、個人評価(50%)、グループ評価(50%)。
■また、然るべき理由なく、出席が3分の2に達しない者には単位を与えない。
テキスト
書名著者出版社価格ISBNコード備考
1.『適宜、資料を配布する』
参考書
  ・
参考資料
参考URL
1.Youth Enterprise京都大学で開催されるトレードフェアに参加する他大学情報や先輩たちの情報が閲覧できる。
質疑応答
講義内で随時質疑応答を受け付ける。
加えて、オフィスアワーを活用してアドバイスを送る。
備考
●授業時間以外の課外活動が必要となる。積極的な姿勢で挑んで欲しい。
●繰り返し注意するが、一年間で商品を成熟させる。バーチャルカンパニーⅠAの受講生が秋学期のバーチャルカンパニーⅠBに自動登録されることを承知してほしい。また、より発展的に商品開発を実践する目的から、翌年、バーチャルカンパニーⅡA,Bが開講される。引き続き受講するとさらに成長が期待できる。
●4時限目、5時限目連続の講義であり、他の講座との重複履修は認めない
画像
ファイル
更新日付2019/02/14 04:41:48